「モアナ+アナ雪-王子役」ラーヤと龍の王国 nwnwさんの映画レビュー(感想・評価)
モアナ+アナ雪-王子役
3回鑑賞しました。
吹替2回、字幕1回。
満足。
本編前にショートムービーがあって、ディズニー映画はこれがあったなぁとしみじみしました。
女性が男性の顎をすっと撫で上げたあと、カメラが引いてからの一瞬の動きがめちゃくちゃ刺さります。
このワンシーンだけでもう100点。
あんなエモい動きをどうやって思いつくのか。
本編はいつものディズニークオリティで、安心して見られます。
ただ既視感がありました。
モアナをベースにアナ雪足して、東南アジアテイストで仕上げた感じです。
石、水、神もとい龍、ダブルヒロイン。
世界観の説明で出てくる切り絵みたいな表現、気に入ったのかな。
話はわかりやすく、東南アジアのビジュアルと音楽が非常に美しく、戦うダブルヒロインが超かっこいい。
そしてなんとプリンス役がいない!!
これは大変快適でした。
あと、ダブルヒロインともさりげなく母子父子家庭です。
いない親への言及は一切ありません。
ディズニーすごいな、と改めて思いました。
人が石になった時点でジャンプ漫画のDr.ストーンを思い出しましたが、あっちが科学なのに対してラーヤはファンタジーです。
どこで知った??なんでそうなる??って突っ込みたいところはノータッチで話が進むので、ちょっと物足りなかったです。
「相手を信じるのが大事!」とゴリ押しされて、初見時はスッと引いてしまいました。
3回見た結果、「相手を信じることは正しいと"知ること"」からの「一歩目を自分が踏み出すこと」を説いてるんだな、というところに落ち着きました。
本国らしいですが、現状だとブーメランになりそう。
ドルーンと感染症、敵国とアジア。
国が5つ出てきますが、尺の問題なのかほぼ深掘りされないので、もったいなかったです。
特徴と名前だけつらーっと述べられて、印象づかないまま話が進みます。
3回見てようやく国ごとの味わいみたいなのが感じられました。
入国するときの、国名がバンッて出てくるカット大好きです。
ところで、白人が出てきません。
「相手を信じる」にあたって最も根強く高い壁は人種だと思うのですが…。
ラーヤが巡ったのは東南アジアの大陸なのかな。
手に持ってたのは世界地図じゃなくて大陸の地図?
モアナといい、その文化圏内だけで話が終わってしまうので、窮屈さを感じました。
吹き替え版と字幕版で、大きな違いはなかったように思います。
モアナとアナ雪は意訳強めでニュアンス変わってましたが、ラーヤはどっちかを見れば十分楽しめます。
エンドソングも同じでした。
全体として素晴らしかったです。
自分でも複数回見たし、人にも勧めたい。
安心して・いつでも・さくっと見られる作品でした。