「きらめきとは何か」ソウルフル・ワールド Nさんの映画レビュー(感想・評価)
きらめきとは何か
今回の作品では、生きる意味が序盤において大きなテーマの一つとなっていた。
主人公のジョー・ガードナーは生きる意味をジャズに求めるも、その夢を叶えることができない中年男性。そんなジョーに突然のビッグチャンスが訪れる。しかし、ジョーは夢を叶える目前で不慮の事故により魂の世界に迷い込んでしまった。
そこで出会ったのが22番。彼女は人として生きるために必要なきらめきを見つけることができずにいた。
この世界におけるきらめきと自分の夢中になれるもの、つまりは才能。ジョーと22番はきらめきを見つけ、ジョーが元の肉体に戻る為の旅をする。
しかし作品の後半、きらめきとは才能ではないことがわかる。
きらめきとは才能ではなく自分は生きていいと思える気持ちだったのだ。22番は今まで自分が生きていいと思えなかった。そのためにきらめきを得ることができずにいたのだ。
人生で成功を積み重ねてきたメンターは人生を業績と同一視していたが、何者でもないジョーによって22番は人生の目的は何かを成し遂げることではなく、生きることそのものが人生の目的であることに気づく。
我々は何かを成し遂げるために生きているのではない、生きるために生きているのだ。
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