Awayのレビュー・感想・評価
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地道な3年半に及ぶ一人旅
手書きではなさそうだが、3年半もの間来る日も来る日も地道にコツコツ絵を描き続けた日々が想像出来るかのような個人制作アニメ作品。
絵のタッチには独創性があり、自分には馴染みのない欧州っぽい山々や湖、森林などの圧倒的な美しさの背景も、さも自分の旅でもあるような錯覚を覚えた。
仕事中は誰とも会わず会話せず。そんな大自然での一人旅にも似た制作過程同様にセリフを排除した、絵の動きと自然の音、動物の鳴き声だけで展開される幻想的ストーリーも高く評価したい。
予告編を観てキレイだなーと思った以上の感動は得られず
パラシュートで不時着した島で、不思議な巨人から逃げるように、バイクで人里をめざす少年を描いたロードムービー。
まったくセリフがないので違和感はたっぷり。それでいて表情も豊かではないから彼の心情はまったくと言っていいほどわからなかった。背景はたしかにすばらしい。特にポスターにもなっている水面を走るバイクは卑怯なくらいにキレイだった。アングルも結構工夫されてて、新鮮な感覚を味わえた。
でも、話がとにかくわかりづらい。彼の心情だけでなく、巨人についても、死の象徴?もしくは彼の罪悪感が生み出したもの?という中途半端な結論になってしまう。彼が飛行機事故にあったとき、同乗者はいたのか、彼の家族はどこにいるといった背景もまったく説明されないので深みを感じられるわけがない。最後に島に住んでいる人が現れてもあまり感動できなかった。
ついでに言うと、人物の動きがちょっとカクカクしてて若干不自然。いや、もちろん日本のアニメと比べてはいけないのだが、今の時代のアニメとしてはそのへんもう少し努力がほしかった。
大人への道
カメラワークと構図で魅せられる
この作品よりも優れた絵で動き続けるアニメーションというのは世の中に無数にあると思うけれど、それらに負けず劣らず、ぐいぐいと引き込まれるのはなぜなんだろう・・・終始そう思いながら浸っていた気がする。
何よりも、アニメという特性を生かした自由なカメラワークが巧みで、自由でありながらもしっかりと一瞬一瞬において物語を形づくっていて、動画の基本的な楽しさ・動いている絵を見ているだけで快感でありながらも、自然に話が理解できてしまう細かな気配りが素晴らしくて、何度も心を揺さぶられました。
遠景とか背景もなかなか見応えがあったし、決してきらびやかではなかったけれども、特徴的で印象的な色使いなど、台詞がなくても、それを凌ぐ魅力的な要素が満載でした。ミニマルっぽい分かりやすい音楽も良かったし─。
最後に、蛇足ながら、日本語版エンディングというのはいかがなものか・・・せっかくのコトバが台無しになってしまった印象です。歌詞が鳴り響いた瞬間に退席したのは言うまでもありません。蛇足ですが。
暖かさに包まれる感覚
主人公の少年の前に広がる景色や動物たちを観ていると、PVや環境ビデオを観ているような、ふわっと暖かさに包まれ、時に美しさに息を飲みます。
少年を追ってくる巨大な怪物がなんなのかの説明がなく、想像するしかない。
私には、飛行機事故で亡くなった方々の怨念の集合体というか、たまたま生き残った少年の罪悪感が生んだ影に思えました。
個人的には少し長すぎた印象で、60分くらいでまとめて欲しかったものの。
一人でこんなすごい作品を作るなんて、才能と努力と、様々な機材の進歩に驚きます。
小島秀夫さんが結構前に紹介してた映画が公開になるということで初日参...
傑作、だと思う。
台詞無し長編アニメーション作品
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