「話題作をようやく鑑賞!」劇場版「鬼滅の刃」無限列車編 ジョイ☮ JOY86式。さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0話題作をようやく鑑賞!

2020年12月3日
iPhoneアプリから投稿

コロナ禍で自粛していた事もありおよそ11ヶ月ぶりの映画館。スクリーンで鬼滅の刃を堪能してきました。
平日朝のローカル映画館につき客の入りはまばら。年齢層は意外なほど高く主婦層多めで驚きました。原作未読、アニメはTV総集編を予習しての鑑賞。

TVシリーズの直後からシームレスに映画本編が始まります。序盤は過度にリッチな作画にするでもなく、TV版から違和感なく没入していける作りになっています。そこから徐々に劇場クオリティになっていき、クライマックスでストーリー・作画クオリティ共に頂点に達する構成です。

例えるなら「ボヘミアンラプソディ」が近いですかね。序盤、中盤はあくまで伏線。クライマックスが本編という。それくらい終盤にハイカロリーな展開が詰め込まれています。

特殊な構成上、中盤はテンポの悪さが気になる方もいるかと思います。これを中弛みと感じるか伏線と捉えるかで好みは割れそうです。ただし心理描写や回想シーンこそ鬼滅の"売り"でもあるので、テンポを犠牲にしてでも描くべきドラマがあるのも確か。ここは漫画原作を一部切り取っての映画化なので致し方ないですね。

しかし終わってみれば非常に満足度の高い作品でした。ファン、そしてなによりスタッフに恵まれた作品だなとしみじみ。

原作未読組ならば、度肝を抜く展開にまず驚くでしょう。ビジュアルやストーリーはノーランの「インセプション」、クローネンバーグの「ビデオドローム」を思わせるマニアックな要素もあるので、映画ファンも楽しめます。

そして何よりも見応えがあったのは、煉獄さんが見せるクライマックスのアクション!
これがとにかく凄まじかった!!
これだけでも劇場体験としてチケット代の元が取れるほどのクオリティでした。更に親子、兄弟、師弟の絆を描いたストーリーには涙を禁じ得ませんでした。

これだけの話題作なので予備知識なしに見るのも面白いかもしれません。好みが否かはともかく、今1番乗りに乗ったエネルギーあふれる作品なのは間違いまりません。それだけでもスクリーンで見る価値はあります。

旅はまだ道半ば。
テレビシリーズの続編が待ち遠しいです。

ジョイ☮ JOY86式。