「ある程度知識を入れてからの観賞がおすすめ」劇場版「鬼滅の刃」無限列車編 ゆぅいさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5ある程度知識を入れてからの観賞がおすすめ

2020年10月18日
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鑑賞方法:映画館

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〈1回目観賞〉☆4
原作未読、テレビアニメ未視聴の中で観賞。

まず、先に『鬼滅の刃』の知識を入れてから映画を観賞することをおすすめしたい。社会現象になってまでいるので、街中でよく見掛けるメインキャラクターは何となく知ってはいたが、煉獄さんや後から登場する鬼はほぼ説明がなく何者状態。『柱』とは?『血鬼術』とは?専門用語が知っている前提で容赦なく繰り返される。

作画はかなり良かった。冒頭の風景から写真を見ているようなクオリティがあり、ぐっと引き込まれる。必殺技(呼吸の型?)の作画で太い線が大画面に拡がっていくのは圧巻。キャラクターデザインも良い。愛される理由がよくわかる。それぞれ特徴的な見た目をしているので、一目でどのキャラクターが動いているかが判りやすい。

シナリオはテレビアニメの続きとのこと。困難な状況にどう立ち向かうのか。無限列車で繰り広げられる壮絶な戦いはどのように対処していくのか、ワクワクして思わず見入ってしまう。時折入れられるギャグは少々中途半端で物足りない。また、(何も知識がないと)最後の方の蛇足感が否めなかった。一度テレビアニメを観てからもう一度観賞してみたい作品。

〈2回目観賞〉☆4→☆4.5
原作、テレビアニメを観たうえで観賞。

何度見ても作画が素晴らしい。画面が切り替わってしまうのが勿体無いくらい綺麗。眺めていたい。全てがCGではなく、キャラクターは細かく手書きされているのもまた良い。違和感なく融合できており、作画技術の高さを窺える。

劇中のBGMも勿論のこと、SEまでもが無限列車や魘夢の血気術の不気味さ、煉獄さんの呼吸技の格好良さ、炭治郎達の心情を際立たせている。また、テーマ曲『炎』のアレンジがあらゆる箇所で使われていて記憶に残りやすい。

原作を読んで知ったが、語り口調が多いこの無限列車編を、違和感なくキャラクターの台詞に盛り込んでいて面白い。

『鬼滅の刃』が初見でも、圧倒的な技術の高さで観客を列車の世界に引き込み、何度でも観たいと思わせてくれる作品。

ゆぅい