「「倒叙物」の良さをもう少し・・・」ナイブズ・アウト 名探偵と刃の館の秘密 よしさんの映画レビュー(感想・評価)
「倒叙物」の良さをもう少し・・・
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著名小説家の自殺を調査する名探偵の活躍を描く物語。
ダニエル・グレイク主演の、本格ミステリーです。ただし、映画序盤で投薬ミスが描かれる『所謂「倒叙物」』の形式で、犯人役となったアナ・デ・アルマスの苦悩と恐怖を中心に描いていきます。
医療事故とはいえ、親しい人を殺してしまった罪悪感。しかし、不法入国者の母親を守らなければならない責任感。彼女の苦悩が良く描かれていて、物語に没入していきます。
サスペンスとしても、ラストのどんでん返しが素晴らしく、伏線もしっかりと張られていて見事でした。
唯一感じた弱点が、主人公である名探偵が目立たないことでしょうか?倒叙物の有名な作品の「刑事コロンボ」でいえば、コロンボと犯人役の駆け引きがストーリーの重要な魅力になります。この映画では、それがあまり描かれていません。
良い映画だと思いますが、少しだけ物足りなさが感じられた、そんな映画でした。
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