「偉大な名探偵たちと比べてはいけないのかも」ナイブズ・アウト 名探偵と刃の館の秘密 ライヘンバッハ・ヒーローさんの映画レビュー(感想・評価)
偉大な名探偵たちと比べてはいけないのかも
たとえばシャーロック・ホームズといえば薬物依存症(コカイン中毒)の社会不適応者で、天動説と地動説の違いも分からないような世間知らずの男
エルキュール・ポワロはというと病的なまでの潔癖症、おしゃれ好きなナルシスト、自惚れが強い自称フェミニスト(おまけにメタボなヒゲ親父)
極めつけは「見た目は子供頭脳は大人」で有名な、日本一生意気で理屈っぽい小学一年生・“江戸川コナン”
こうした異常性・非日常性が探偵の魅力としてきちんと描かれてさえいれば、ストーリーやトリックの陳腐さなんかも多少は許されてしまうものなのですが……
今作品はというと、とても上質なミステリーなのは間違いないのですが、“名探偵のキャラ付け”が弱く、さりとて事件のトリックも想定の範囲内で意外性があるわけでもなし
そのため、あまり余韻は残らず、物足りなさのほうばかりが残ります
期待が大きかっただけに残念でした……
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