「こんなにあと味の良い映画だったなんて」ナイブズ・アウト 名探偵と刃の館の秘密 琥珀さんの映画レビュー(感想・評価)
こんなにあと味の良い映画だったなんて
ただでさえ自分の誕生日パーティーで昂揚している。
しかも〝色々な〟……それこそナイフを突き刺し合うようなやり取りで興奮度の高い状態。
そんないつもより少しヤンチャで我儘な気分の高齢の患者さんをなだめすかして、キチンと投薬(注射)。
午前10時過ぎのクリーニング店での出来事。
目の前の急患の人を放っておけない。そのことで自分が窮地に陥るのが分かっているのに。
このクリーニング店での彼女の振る舞いについて、いくら看護師といえども、あの状況であの行動は取らないでしょ、普通は。ラストに向けての辻褄あわせではないのか。
と考える人がいてもおかしくないけれど、彼女の〝あの体質〟について序盤からインパクトを与えられている我々は、いつの間にか彼女ならそうすることもありだな、と自然に受け止めている。ギャグに見せかけておいて、実は鑑賞する人間の心理状態もうまく操っていて、まさに監督のトリックに引っかかっていたことに後で気がつく。
看護師という仕事における使命感と責任感。
嘘のつけない体質。
この2つの要素に担保(裏打ち)されたマルタの無垢な良心。その善良さをいささかも疑わないドーナツ(の比喩)が好きな名探偵。
推理を朗々と語る名(迷?)探偵。
自尊心を刺激されてついついゲロってしまう犯人。
この「刑事コロンボ」パターンも久々な感じでとても楽しめた。
私にとってはすべてが新鮮でとても心地の良い映画でした。
コメントありがとうございます。
手袋の反対は、妹には引っかかってあげてました。
でも、映画や小説のミスリードには、まんまとのってしまうんです。
あっちむいてホイが弱いせいかも。
コメントありがとうございます!
なんだか色んなサスペンスや探偵モノのオマージュがありそうですよね。
社会派要素ってのはこの手のものには不可欠なんだと思いますけど、特に移民問題を取り入れたのはミステリーとしては新しいかもしれませんね。
クリーニング店裏では看護師としての使命、優しさ、そして相続の諦めってのがあったのでしょう。なんだか泣きそうなアナちゃんが可愛かった。
琥珀さん🙋♀️ご心配ありがとうございます。晩年のヨーダくらいには戻りました(笑)この作品は楽しみにしてたので、フォースに導かれ見て来ました😊
マルタのキャラが魅力的でしたよね。笑いどころもあって、ほんとに後味のいい映画!