れいわ一揆のレビュー・感想・評価
全14件を表示
とても面白い
4時間もあるので見るのをためらっていたのだけど、風邪で寝込んだため子どもに邪魔されないタイミングで見る。れいわ新選組の選挙戦のドキュメントなのだけど、中心はあくまで安富歩さんだ。
安富さんは女性荘をし、馬を連れて「子どもを守れ」と訴える。しかし具体性があまりない。子どもを前にして「学校なんて嫌だよな、休み時間を増やせ、小遣いを多くしろ」と伝える。本当にやめてほしい。
以前うちの育児は子どもの自主性をとても尊重していた。その結果どうなったのかというと、宿題をほぼやらず、お小遣いでは足りず祖母の財布から何万円もお金を盗んでポケモンカードを買うなどの事態に陥った。スクールカウンセリングを受け、それいらい、お小遣いはなし、子どもだけでの買い物は禁止、塾に通わせるという対策を経てようやく落ち着いた。 子どもの判断は間違いだらけだ。大人が責任を持って正すべきだ。
安富さんはご自身が、相当に優秀でいらっしゃるし、周りも優秀な人ばかりなのだろう。その基準で見てもらうと本当に迷惑だ。
しかし日本社会が立場主義という分析はとても鋭く非常に腑に落ちる。
他の候補者も雑多ですごい。先日の衆院選挙でれいわ新選組は大躍進したのだけど、この当時と比べると今はとても洗練されている。れいわ新選組という政党名がちょっと激しすぎるのではないか、もうちょっと穏やかな方がいいのではないかと常々感じていたが、この映画の候補者はごった煮みたいな、討ち死に覚悟みたいな、独立愚連隊的でまさしく新選組がぴったりだ。特にすごいのは創価学会員の人で、今の公明党は全く創価学会の教えに反していると説く。観衆は多分、創価学会員ではないのに大うけして大盛り上がりだ。
結果、特定枠の二人以外は落選してしまうのだけど、素晴らしい選挙戦で感動した。他の皆さんは元気でいらっしゃるのだろうか。
冒頭、丸川珠代が演説していて、また「愚か者め」発言も取り上げられており、この当時せっせと裏金を貯めていたのかなと答え合わせの時期を迎えた。「お助けください」と泣き顔になり、とうとう裏金夫婦ともども落選した。
大半がやすとみ歩さんの選挙ムービー
この映画を観ようと思った動機は
某経済学者が「れいわ新選組支持者は境界知能」という発言をネットでしていたので
れいわ新選組のことを知ろうと思ってので本作を視聴した
ちなみのこの映画を観てもれいわ新選組支持者が境界知能かどうかはよくわからなかった
ただ、時間が4時間で長すぎる
プライムビデオで途中休憩しながらじゃないと
最後まで観れなかった
あと、最初に「エンドロール後にも映像がある」とあるが
別に内容としては大したことない
2019年ごろの選挙を振り返っていて
山本太郎が「れいわ新選組」を旗揚げしたときの選挙ドキュメンタリー映画になっているが
大半はやすとみ歩さんの選挙ムービーとなっている
それ以外にれいわから選挙に立候補した人たちは
重度障がい者、公明党に不満を持つ創価学会信者、元セブンイレブンオーナー、環境NGO、シングルマザーなど
政治家としては異質の人材がそろっていた
この映画を観て山本太郎は
当時は自身の知名度を生かして選挙を戦う考えだったらしく
それなりに選挙の戦略を考えている部分があると感じた
だから、演説も多少は演出も含んでいるように思えた。
この映画はやすとみ歩さんの選挙活動が大半で
馬を連れて行ったり、音楽を奏でたり
選挙活動をしては異質で「選挙は祭りだ」というようにとらえているように思った
投票権がない子どもに話しかけている部分が多く
あまり選挙の結果を気にしていない感じがした
馬を連れて行くので
馬を見て、子供が喜んだり
逆に施設の職員などに注意されたりしていた
さらに北海道から沖縄まで広い範囲で選挙活動をしていた
沖縄では墓標を少年4人が破壊した事件があったのを思い出した
やすとみさんの主張は
「子供を守る」「記号化された世界に裂け目をつくる」という部分に終始していた
日本の政治は「立場を守るためにある」という主張だが
昔はそうだったかもしれないが、現在ではそれすら機能しているのかは疑問だった
あと、「女装」ではなく「女性装」というもこだわりがあるらしい
最後に選挙結果が出て終わるが
2019年は落選した人みんながつぎの選挙にも立候補する意欲を見せていた
しかし、現実は落選した人の大半が
なんらかの理由でれいわ新選組と距離をとっているのはどうなのだろうか
余談だがはすいけ透さんは
拉致問題に関しては「もう部外者」という認識なので
必要以上に拉致問題に言及しないのは
ちょっともったいないと感じた
安富さん主演のドキュメンタリー
2019年参議院選挙に出馬した安富歩さん主演のドキュメンタリー映画。
映画のタイトルにあるように、山本党首をはじめ、れいわ新選組から出馬した個性豊かな候補者にも触れていくのだが、あくまで主役は”女性装家”の東大教授である安富さん。
原一男監督が、れいわ新選組のドキュメンタリー映画を撮るというのはネットニュースで知っていたが、告示の少し前に、安富さんから「私の映画を撮ってほしい。映画を撮ってくれるなら立候補する」というメールが届いたことがきっかけだったとはビックリ。
安富さんは「子どもを守ろう」をスローガンにしつつ、また記号化した都市に馬がいて欲しいとの想いから馬を連れて、即興演奏家・片岡祐介と一緒に演奏しながら選挙活動をするのだが、選挙に勝つことよりも自己表現として活動を続ける。
やはり学者だなぁと思うのは、名台詞が多いこと。
すべては政治的であり、「政治に興味がない」と言うことは、現在の体制を容認しているとか、選挙期間中にマスメディアがれいわを取り上げなかった件については、「メディアが崩壊し始めていることに気付いてほしい」とか、まあ他にもいいこと言うなあと、目頭が熱くなったのだった。
私自身がマイケル教信者なので
松本での上映会&トークショーに参加し、DVDも購入し、計5回観ました。
「人間とは何か?」「政治とは何か?」「選挙とは何か?」「お金とは何か?」「環境とは何か?」「社会とは何か?」選挙活動というキャンパスを利用し、日本のあっちっこっちで訴える安冨先生。
2019年、まだコロナ禍の前、安冨先生は今の暮らしを一度見直して、今の生活が本当に幸せなのかを自ら見つめ直し、誰かの思想で固めらてしまっているあなたをぶっ壊し、自分の中で気付いてくれるのを待っている、あなたの子ども心に気付き、その子どもを大切にしてほしい。と訴えます。
コロナ禍で、多くの人が強制的に立ち止まることになり、自分の暮らしを見つめ直した方が多くいたのではないかと私は思います。
安冨先生は馬に乗ったことで、自分の心が救われ、音楽を始め、絵を描くようになったと話します。
自分の心の中に居る子ども心に出会うこと。
そして子ども心に出会うと、人はクリエイティブになり、アートを始める。
義務教育では、国語算数理科社会、英語数学などで才能を発揮する人が価値のある人だと教えられてしまいます。
その他の分野で才能を発揮していたとしても、学校生活の中では落ちこぼれだと認定されます。
私自身、子ども時代はどの分野でも落ちこぼれで、価値のない存在だと思わされていました。
でも40過ぎ、マイケル・ジャクソンを研究し、安冨先生の動画を観ることで、私は役立たずの落ちこぼれだけど、それでも家族5人仲良く幸せに暮らしているのだから、平和という価値があると自分を認めることができました。
義務教育で植え付けられた学歴差別に苦しむ人の心に希望の光となる映画だと私は感じています。
エリートと世襲議員が築いたこの狂った世界が、底辺に居る人々が開花することで180度変わることを私は望むし、そのような活動を続けたいと思います。
この国は狂っています。でも希望をみました。
原監督が好きなのと、2019年の選挙では山本太郎さんに投票したので、興味があって鑑賞しました。
最近の世界は急速に多様性が拡がっているので、高齢男性政治家の女性蔑視発言が原因で、日本は大恥をかきましたが、れいわ新撰組もこの世界的なムーブメント同様、多様性を大いに取り入れた政党ですよね。一般的には、スーツ姿の高齢男性が政治家のイメージだから、れいわ新撰組は異形の集団です。政治だけではなく、エンタメ界も相当変化してきてますから、日本の政党もいい加減世界の変化を受け入れて欲しいですね。
とにかく一番驚いたのは、れいわ新撰組の支援者は女性が多いこと。観た感じ女性の支援者が70-80%位?私も投票した位なので、納得。
『はりぼて』でみた自民党の支持者も『なぜ君は総理大臣になれないのか』でみた希望の党支持者も、男性がほとんどで、女性はお手伝い的な扱いに感じました。
しかしれいわ新撰組は、女性が主導をしていました。安富さんがおっしゃるとおり、この国は狂っていますが、希望があるとすれば、女性です。
政治家として最も恥ずかしいのは、日本に飢える人がいること。貧困があること。お仲間同士で飲み会ばかりしている自民党の議員の方々。日本で飢えている人が増加していることにも興味が無いでしょう。嘘ばかりついているので、地獄で舌を引っこ抜かれて欲しいです。
丸川珠代氏や三原じゅん子氏は、相変わらずエグかった。絶句。
安冨歩の人間性
この映画を予備知識なしで観た人がどう感じたかは知らないが、以前から安冨歩という人のナルシスっぷり、傲慢さ、暴力性、一貫性の無さ、に拒否反応しか感じられない自分には、不快感ばかりが残る作品だった。
大都会で馬を連れまわすのは虐待では?と意見したれいわ新選組支持者を嘲笑しこき下ろし自身の信奉者に叩かせるよう仕向ける‥‥とても共感できるような人ではないのだ。
女装の見た目、子供を守ろうというソフトな主張に騙されてはいけない。
日本立場党!
異性装という聞き慣れない言葉。馬を飼い、東松山市長選挙にも立候補した安冨氏。マイノリティの中の自分らしさ、「富国強兵」なんていらない。俳優出身の国会議員・・・なんだ?。俳優やってただけあってカルト教の教祖の雰囲気もろだしだったな・・・
楽しい、面白い民主主義が根幹にある山本太郎となかまたち。個性的すぎるので面白さはあるものの、いきなり10人の立候補はとてつもない苦戦になるはず。山本太郎を中心に映画を撮ると、あまりにも政治色が濃くなるし、馬や音楽を使うやすとみさんを中心に添えるのは面白い趣向だと思いますが、候補者としてはあまりにも色物すぎるような気もする。
安冨氏の敬愛するマイケル・ジャクソン。ゾンビのモブシーンの解釈。「政治に興味を持たないというのは、もっとも政治的」という持論。選挙戦も進むにつれ、徐々に自らの主張が確立していったような雰囲気。子どもに守ろう!大人を天国のような生活にするのは無理だが、未来を担う子どもを幸せにすることはできる。ロボットを作るんじゃないと、動物世界にも喩えて子どもの支持も得る。
当時のれいわ新選組については全くと言っていいほど知らなかった。山本太郎の「あなたを幸せにしたいんだ」という説得力のある言葉。そして消費税が福祉に使われてないことの暴露など、ちょっとうるうるしてしまった。結局は政治的メッセージを強力にアピールする後半だったけど、「政治に興味をもたないというのは、もっと政治的」という安冨氏の言葉があるから、内容そのものも、れいわフィーバーの現象も頷ける作品となっていました。
重度身体障碍者、性的マイノリティ、派遣労働するシングルマザー、元コンビニオーナー、創価学会員などなど、多彩な顔ぶれの候補者たち。ばらばらではあるけど、根底にあるのは搾取される側の弱者。そして、安冨氏が全国遊説に奔放するところはちょっと感動的。SNSがメインで人気を醸すも、田舎までは伝わってこない。組織が大きくなれば地方にも来てくれるだろうし、今後の活躍も期待したい。
れいわ新撰組の参議院選挙
昨年夏の参議院議員選挙に山本太郎を代表として立候補した「れいわ新撰組」の告示前から当選者の初登院後までの活動を撮ったドキュメンタリー作品。
最初は前回の東松山市長選に出馬し落選した東大教授のやすとみ歩さんを追おうとしたようだが、山本代表の了解を取ってれいわ新撰組全体も追ったドキュメンタリーとなったようだ。
やすとみさんは「子供を守ろう」とごくシンプルな訴えをされてて、多少違うだろ、と思うところも有ったが、全体的には素晴らしい候補だと思う。
その他、当選した障害を持たれてる2人以外にも、個性的な候補がいらっしゃって最後まで興味を持て楽しめた。
マスコミが選挙期間中に報道をしないとか、あからさまな選挙妨害をする人たちもいて、おかしいだろ、なんて感じながら観てた。
もっと早くこの作品の内容を知ってれば昨年の投票先を変えてたかもしれない。
4時間以上の作品だが長さを感じない面白い作品だった。
同時期に起きた、広島の河井杏里候補の買収事件もぜひ作品にしてもらいたい。俳優使っても良いから。・・・無理かな。
最後に、山本太郎はおかしな事を言ってる部分もあるが、トータルでみると一人で政党作って資金集めしてホント凄いって思う。
長すぎるけど面白すぎる
作品そのものの率直な感想、超オモロいです。でも、やっぱ長すぎる・・・。これがもっとコンパクトで大劇場展開していたら、色々とすごいことになると思うのは自分だけでしょうか?
あくまでも義務とか権利であり、面白いはずがないと思ってしまう選挙。でも、安富歩の壮大な実験や個性的な候補者を集める山本太郎などをじっくりと見せられると、民主主義の危機というのは社会が面白くないからなのではと思ってしまう。
面白い選挙というのは、固定観念からだとふざけたものとしか捉えることができないかもしれない。
何にも変わらない変えようとしない政治や官庁は、もはや完全縦社会あるいは封建的なものとなっていて、民主主義とは名ばかりで、やり方を知っていなければ何もできない仕組みになっていないだろうか?橙の引き継ぎばかりが色濃くなっていって、いつの間にか支配する者される者がはっきりしていって、社会システムが退化するのではないか─・・・今更ながらにそういった現状への不安が、この作品を通じて、身にしみて感じられたように思います。
異質な政党を追った作品なので、少々観賞をためらってしまうかもしまいませんが、あくまで人間の個の面白さに焦点をあてていると感じられるはずなので、原一男監督が目指している面白いドキュメンタリーであることは間違いないと思います。
立候補者10人
とても共感もてました。
今後に期待です。
四時間映画で少し警戒しましたが、とても観やすかったです。
エンドロール後のシーンはがっかりでした。
監督の舞台挨拶がありましたが、冒頭に「褒めてほしい」との発言には呆れました。
10人の候補者が選挙というキャンバスに描いたもの
女性装の東大教授、元コンビニ店長、公明党に反旗を翻す創価学会員、元ホームレスのシングルマザー、北朝鮮に弟を拉致されていた兄、ALSの身体障害者…などなど、個性あふれる怒れる10人の候補者が挑む令和元年参院選の全容。
そんな彼らを統括する山本太郎は、元芸能人だけあってメディア対応やアジテーション力に長ける。
いみじくもメイン被写体の東大教授が言う。「選挙というキャンバスの上にアートを生み出す」。彼らを通じて描かれるのは、選挙自体が自己表現の場となってしまった現代日本だ。
17日間しかない選挙戦ゆえに、せっかく撮ったのだからとことん使おうという意図が働いたのかもしれないが、4時間8分というランニングタイムは、やっぱり無駄と思われるカットが多く冗長に感じた。
それでも何とか完走できたのは、ひとえに候補者たちへの興味が持続したからに他ならない。
選挙結果はすでに知られていることだし、候補者の中にはすでに党を離れてしまった者もいる。彼らが打倒を掲げていた安倍政権は、思わぬ形で終わりを告げたが、次回の選挙に彼らがどう挑むのか。
乗り掛かった舟として、原監督には是非とも続編を撮ってほしいもの。
強さと弱さと熱狂
東京国際映画祭にて。ワールド・プレミア、オールナイト上映。
実のところ、私はれいわ新撰組の支持者ではない。単純に原一男監督の最新作を観に来ただけ、なのだが、会場のどれだけがそういう人だったのか分からない。
れいわ新撰組の政策には合意するところも多々あると思っている。だからこそ自分の思考が難しい。なぜこの党を単純に支持できないのか、ぐるぐる考えながらの観賞であった。
映画としては、一応安冨歩氏を主役に据えながらも、参議院選挙に立候補したれいわ新撰組の候補者たちの活動を追っていく一種の群像劇だ。前半はそれが混沌としており、観ているとかなり苦しい。多分支持者には爽快だが、安冨先生の抗議スタイル、あの理屈で押していくタイプ私駄目なのだ。昔の自分を鏡で見ているというか...まあ比べたらおこがましいのだが、ああいう詰め方は結局誰もいい気がしない気がしてならない。
前半はやはり選挙戦自体が前半だからか、候補者の皆の意気軒昂な部分に押されてしまった。感情に訴えかけるのは重要な戦略だ。断定的物言い、個人の経験。分かる。分かるのに何故私はこんなに苦しいのだろう。心から「しんどい」と思った。
何故なのかよく分からないのだが、おそらく私は争いごとっていうのが駄目なのだ。選挙も闘いだ。前半は闘いがものすごく出ている気がする。剥き出しをそのまま見せているかのようだ。だからその形は多分よくて、観ている私が打たれ弱過ぎるのだ。「弱い者達が夕暮れ さらに弱い者を叩く」と口ずさんでいる自分がいた。情けない話だ。
それに比して後半は映画として圧倒的に洗練されていく。銀座での自民党との遭遇、謎の警察を名乗る者から入り、安冨先生の遊説、これが良い。嘘か真か「映画の為に美しい場所を選んだ」的なことを話されていたが、それは明らかに成功している。後半の方が何故かひどく落ち着いているのだ。緩急が効いている。
ひとつはおそらくスタッフが増えたことにあるのだろう。カットが前半より映画的だ。また、抑揚が効いている。淡々と訴える、歩く、語る、叫ぶ。選挙活動自体が落ち着いたのかよく分からないが、前半に比べて「引き」が効いているのだ。だから彼らの話も素直に入ってきた。
彼らの訴えには首肯できる部分とできない部分があり、それは今ここで明確に言葉にして表現するのが難しい。記号的社会も、立場主義も分りながらも、「つながり」は怖いとも思う。過度なつながりへの恐れが今の社会である気がする。だからつながりを求めるのは理解できるのだけれど、それだけなのか?ずっと考えたが上手く言葉が紡ぎ出せない。
山本太郎という人は私が思っている以上に戦略家だった。彼は戦い方をきちんと知っていた。言葉も巧みだ。正直、それが少し怖くもあった。何事にも不安を見出しがちなのである。しかし、次は今回と同じ闘い方はできないだろう。10人だったから大きな物語を(言い方は悪いが)ゆるりと共有し、それぞれの個性で訴えることができた。100人ではこの戦術を使いこなせないだろう。今後を見つめていくしかない。
原監督は「怒り」を重要な源と捉えているようだ。それは首肯できる。しかしまたこうも思う。「怒り続けていると、怒り疲れてしまう」...だから人は難しいのだ。
そしてあの連帯、映画で見つめ続けた連帯が、怒りが、きちんと制御されていくのだろうか。制御されることはよくないことなのだろうか。
分からない。そして私は弱い。
全14件を表示