ミセス・ノイズィのレビュー・感想・評価
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そんなうまい話があるか
面白いんだよね。途中でハッとする瞬間がいくつかあるの。
ただラストまで観終わって振り返ると「思い込みの激しい主人公が酷いことをするが、一番酷い目にあったのが人間がとてもできた人で、そのお陰で問題解決し、主人公は成長して、成功をおさめる」っていう、ひたすら主人公に都合の良い話なんだよね。それが、なんだかなあって。
ラストが都合良すぎるのからかなあと思ったんだけど、主人公の改心があんまり描かれてないからなんだろうな。マスコミに囲まれたときに、おばさんが出てきて子供を守ってくれて、それで一発改心だから。
劇中で主人公は「魅力的なキャラクターとか展開とか、そいういうことじゃなくて、もっと深いところを」みたいなことを編集者に指摘されてんのね。多分これ、監督・脚本の天野監督が普段いわれてることなんじゃないかと思うの。この作品、展開がメチャクチャ面白いのね。だから興奮して映画館を出てもいいはずなんだけど、そうならなかったのは、深いところが描かれないからなんだろうな。
でも、深いところなんか描かれなくても、展開の面白さだけで、これだけ面白いから、いいのかもな。
イライラします。カメラを止めるな とは大違いです
ネットで話題、「カメラを止めるな」的と評判とのことで観に行きましたが
あまり楽しめませんでした
過去実際にあった騒音おばさんをモチーフに、加害者・被害者双方の立場を描き分けることですれ違い、あわや飛び降り自殺
っていう骨格は良いのですが、演技、演出がとにかく安っぽい!!
何気ない会話もぎこちなく、再現VTRのよう、、
何度か出てくる大家さん、あれなんだ!
平野ノラオマージュなのか、素でやっているのかリアリティを崩している。
あと脚本的に、おばさんの言い訳「夫の病気」を主人公が意図的に聞き逃しているのも真実さに欠ける。後出しジャンケンではないか。
理解のない夫、日和見主義の母親、とにかくアホな従兄弟とイライラ。
これは映画館ではなく、amazonプライムとかでついでに観る分には良いと思います。
少なくとも「カメラを止めるな!」と同列に扱うのはやめてもらいたい。
レベルが違う。
視点が違えば、捉え方も違う。
人は自分をかばう生き物だ。
都合よく解釈をし、それを他人に伝える。
構成がとっても素晴らしい作品。
まず、主人公側のシーン。
隣人が朝6時前に、布団を叩く、そしてそれが騒音ときた!!その後も子供の件で隣と揉める。お互いちゃんと話し合えば揉める事もなかったようにも思えるが、お互い言葉足らずで、誤解をうんだ。
次に、隣人側のシーン。
布団を叩くのも、意味があったのだ。
精神を病んでる、旦那。幻覚が見え、虫が布団に沢山いると喚くのだ。
その後主人公の作家はこと隣人トラブルを題材に小説を書き、話題作となるが……。
人生はそんなうまい事行くのか…。
人は自分の事しか考えない。
自分以外のものにちゃんと目を向けて
人生歩んで行こうと思わせてくれる
作品でした。
今日も素晴らしい作品に出会えて幸せです。
B級邦画のクィーンは新津ちせである。
いや、プリンセスか、子役だし。何れにしても、新海ジュニア、良い映画ばっかしだし、どの作品でも重要な立場の役どころだし、シッカリと役割を果たしているのが地味に偉いと思う。と言うか、また泣かされた、この子にw
実際に世間の注目を集めた例の件も、じつは布団オバさんの方が被害者だったって言うネタバレ話もありましたが。映画も、そのプロットをなぞりながら、更に脚色を加えていて面白かったです。
マスコミもクズだけど、野次馬的一般人の愚こそが最悪。物事は多面的に捉えて、立場を変えて見なければ事実は分からない。的な話ですが、そこはさらっと流して、家族を守るオバさんのカッコ良さで落としたところが好き。
洞口依子?何処に出てました???
あ。ん?え?お、大家さん?
違うかねぇ。妙に色っぽかったけど。
いや、久しぶりやなぁと思って。
接客を伴なう飲食店の女の子が、一番まともだったのも面白かったです。
良かった。結構。
それぞれの立場でのボタンの掛け違いを描いた秀作です。
ミセス・ノイズィ…この言葉にベランダで布団を叩く姿が映れば、もう殆どの人がアレを思い出す。
良いのか悪いのかは置いといて、インパクト抜群のあの事件。
アレをモチーフに描いた作品と言う事で野次馬根性気分で観賞しました。
で、感想はと言うと、思ってたのと全然違った。
でも、凄い良く出来た作品です。
新しく引っ越して来た部屋の隣の騒音オバサンとのバトルと言えばそうなんですが、途中から騒音オバサンの事情と立場からの視点で描かれるのはベタであっても面白い♪
この事で真紀の見方が一気に変わります。
また、真紀の雑な部分も前半に散りばめられているので、無理が無い。
ここから、世間を巻き込んでのドタバタになるんですが、シリアスでもあるし、コメディ要素もある。
それでいて傍観者のつもりが実は加害者と言う、今の社会の歪みをシニカルに警鐘しつつも描いています。
真紀役の篠原ゆき子さんも良いんですが、インパクトで悪そうな感じを醸し出して、実は筋を通す良い人、お隣の騒音オバサン、美和子役の大高洋子さんも良い感じ。
ですが、一番のMVPは菜子役の新津ちせちゃんかなと。
天真爛漫で元気で笑顔が良い♪ お隣さんとも仲良しで実は両者の架け橋的存在。
一番の活躍ですw
普通なら騒音を出して、周りに迷惑をかけている側が悪い人になるんですが、それぞれの立場での事情があると言うのは宣告承知でもそこを理解するのってなかなか難しい。
かと言って、表面上被害を被っている側が実は加害者と言う事はあってもそこが明らかになる事ってリアルには難しい。
でも、この辺りの構成が見事ななんですよね。
また、騒音オバサンの旦那さんが自殺未遂をする事で事態は急変して、一気に真紀が悪役。
でも、美和子の菜子を思う気持ちから、一気に雪解けとはいかないが真紀の誤解がスッとほどけていくのも気持ちいい。
そう考えると周囲の無責任な者達の悪意無き悪意が罪なんですが、一番の悪いヤツは真紀の弟の直哉ですよねw
ラストもこうなる事も予想しつつも、理想の終わり方過ぎてこうなるとは思わなかった感じですが良い意味でベタだし、良い意味で気持ちの良い着地点。
野次馬根性で揉め事に興味があっても、他人を貶めたり、傷つけたりするのはやっぱり気持ちが良いものではないだけに良い終わり方です。
難点があるとすると、騒音オバサンの美和子の見方が変わってからの美和子が良い人過ぎるぐらい。
前半の乱暴な口の聞き方が嘘になるくらいにちょっとやり過ぎかな?と思わなくはないです。
子供を放ったらかした真紀が悪いと言えば真紀が悪いし、最初の出会いから乱暴な口の聞き方をした美和子が悪いと言えば美和子が悪い。
人の見方はちょっとした切っ掛けで良くも悪くも見えるだけに他人事と思わずにと言うか、いつ自分に身の回りに起こって、いつ自分に降り掛かるかもしれない。
まぁ、勝手に動画をアップロードして火種を作った直哉はもっと悪いんですが、こやつにお咎め無しと言うのはなかなか解せん所ではありますがw、この辺りも今の動画問題の難しい所で、出来ればそこにも切り込んで欲しかったかなぁと思いますが、ちょっと論点がズレる感じもするので、そこに踏み込まなかったのは結果的にマルなんですよね。
それぞれの立場でのボタンの掛け違いで、売り言葉に買い言葉になっているのが秀逸です。
この作品、個人的には結構どころでない位の当たり作でかなり「来る」作品かと思いますが都内では3館しか上映してないし、新宿武蔵野館では今のところ1日1回のみの上映(しかも午前中だけ)となかなか厳しい感じですが、ご興味がありましたら是非是非。めちゃくちゃお勧めな作品です♪
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