「伊達男」サーホー U-3153さんの映画レビュー(感想・評価)
伊達男
クドイ
うるさい
長い
そんな映画だった。
二本分なのかなって思うくらいボリューミーで単価から行くとコスパはいいような気がする。ただ…絵の印象が強すぎて話が頭に入ってこない。
脚本的には結構仕掛けもあったりするんだけども、後出しジャンケン的な部分が多い。結末を観る頃には前半のスッタモンダや人間関係、恋バナとかは遥か彼方に置き去りだ。
それもこれも、カッコつけた主人公と、それに輪をかけてカッコつけたアングルと、更に盛りに盛った編集のせいだと思われる。
お腹いっぱいを通り越して、鑑賞中から胸やけを覚えるようだ。
とにもかくにも音楽がうるさい。
もうそおいうモノなのかもしれないが耳障りもいいとこで…お国柄だとは思うけど好きじゃない。
不意に始まるダンストラックには慣れてきてる感じもするので、この音楽にも慣れていくのかもしれない。ダンスは驚く程ゴージャスで、どこに力入れてんだと疑問にも思うのだけど、目に楽しいというか、目の保養というか…女性はセクシーで男性はカッコいい。
どおやらインドではポケットに手を突っ込んだチョイ悪風がウケるらしい…中学生か!
ムンバイが舞台なのだけれど、とてつもなく近代的でかなり整備されてる風でドバイなのかと目を疑う。
街並みもダンスも車もとにかくゴージャス。ほんと羨ましいくらいの予算だ。
アクションはパワフル一辺倒ではあるものの、楽しかった。そのパワーを表現する方法も凝ってて嬉しい。ほとんど上半身しか使わない構成だけど良かったなぁ。
やはりHSは大好きみたいで…食傷気味なのは否めない。
なんだろ。
中学生くらいの時期って、ちょっとイキがって背伸びするヤンチャな時期ってあるんだけど、だいたいが大人になって思い出すと、気恥ずかしい類いのもので、その方向性によっては若気の至りでは済まず黒歴史的な記憶になるのだけれど…この作品には全編通してそんな匂いがプンプンしてた。
女性が車を売って、その代金を丸ごと充てた指輪を用意して告白するシーンがあんだけど…文化の違いに驚いた。