「原作アニメの良さを生かせず!!」約束のネバーランド 琥珀糖さんの映画レビュー(感想・評価)
原作アニメの良さを生かせず!!
原作アニメ「約束のネバーランド」は、幻想的で美しい作品だと思います。
昨日、原作アニメ「約束のネバーランド」season1の全12話を観ました。
アニメの方が面白かった。
アニメには「人を喰らう鬼」が映画のようにまざまざとは出て来ない。
1、映画の鬼は、2つの目が縦に並んでいる。
(このフォルム・・・笑わずにいられようか!?)
………鬼はリアルに見せずに、そうして幻想的に感じさせた方が良かった。
2、ママのイザベラ(北川景子)の怖さが薄い。悪の真髄を演じてほしかった。
3、松坂桃李の役は原作アニメにはいない。
……言い訳めいた役で、特に出る必要があったかな?
4、ラストが完全に違っている。
……これは次作は作りません・・との決意表明に思えた。
……それはそれで良いラストだと思う。(アニメのseason2は人気ガタ落ちみたいだから!)
原作コミックスは全世界で2500万部売れているベストセラーコミック。
確かに発想が面白い。
「理想郷の孤児院・グレースフィールドハウス」の実態は、鬼に食べさせるための食肉児を
育てる施設だった。
ある日、孤児院から里子に出されるコニー。
忘れ物を届けに行った「禁断の門」でエマとノーマンが見た光景。
(それは残酷に殺されて食糧として出荷されるコニーの姿だった)
ここからリーダー格のエマ(浜辺美波)レイ(城桧吏)ノーマン(松垣李光人)の3人が、
計画を立てて、このグレースフィールドハウス(監獄)を脱出しようと頑張る・・・
と言う筋書きの映画です。
実際にはディスカッションが多いです。
(舞台化も出来そうなくらい)
エマの浜辺美波は強さと優しさを併せ持つエマを、彼女以外に居ないと思うほどのハマり役で素晴らしい。
レイの城桧史(万引き家族の少年役です)の存在感は抜群ですが、まだ14歳。エマの浜辺美波と6歳違いなので、年齢差からやや幼く見えますね。
シスター・グローネの渡辺直美は怪演で存在感ありました。
凄く原作に忠実なのに、劣化版にしか見えない。
実写化の難しさを感じます。
過去鑑賞
2020年。監督はヒットメーカーの平川雄一郎です。
商業主義の制作会社がよく考えて作った低予算なディストピアな作品だと思いました。でも、もうひと皮剥ければ良い作品になるかなぁって感じました。僕の好きな松坂桃李くんをあんな使い方は駄目だと共感します。