「キャスティングのミスでしょう」約束のネバーランド 熱帯雨林さんの映画レビュー(感想・評価)
キャスティングのミスでしょう
これは原作の手柄なのかも知れないけれど、食べられる側だったというのは面白い。が、食べられる側と判明してからがダラダラ。ああでもないこうでもない、盛り上がりがまるで無い。サスペンス映画のはずなのにドキドキ感無し。どうでも良いことだけど、日本人には金髪が似合わないねぇ。それと、図書館みたいな所で普通の大きさの声で作戦を話してて大丈夫かぁ。ストーリーに乗れず、この2つばっかり気になってた。
しかも、ここのレビューに書かれているように、レイ役の子が・・・。ほぼ全てのセリフをタメ口で叫んでいるか、大声で怒鳴り返してる。幸せの楽園で行儀よく育ったはずなのに?他の子と言葉遣いが違い過ぎ。それとも、大人の役者が演じる子供役と釣り合わせるために、顔からして他の大人二人とはギャップの有るあの子役には、背伸びして対等に見られるようタメ口でしかも怒鳴るように、わざわざ演技指導したのだろうか。加えて、あの幼い顔で発明家で策略家って無理過ぎる。なんと言ってママを説得して灯油を入手したかはおいとくとしても、それを自ら頭からかぶったのには苦笑。本当の子供が演じるには荷が重すぎたか、あの子役には向かない行動だったかのどちらかでしょう。あの子役に怒鳴らせるのは無理だよね。あの幼い顔の子役に灯油をかぶらせる自己犠牲の演技させるの無理だよね。どちらにしろ、よくあんなのでゴーを出したもんだわ。結論:なんで主要脱出三人のうちレイだけ本当の子供を持ってきたのだろうか。あの子役の演技とかの問題ではなく、私はキャスティングミスだと思う。
また、朝日を丘からみんなで見てエンディングって、ああ。昔の青春物「あの夕日に向かって走るんだ」と大して変わらない安直な幕の引き方にガッカリ。例えるなら週刊マンガの突然の打ち切り最後のコマ割りで、主人公の「それでも僕らの冒険は続くんだ」というセリフと一緒。終わらせ方を考えるのがめんどくさかったのね、たぶん。それともあれが原作のストーリーだったのか?あの重要そうだったペンもエンディング近くのあれだけ?なんだ、あの場面必要か?続編で重要なアイテムになるのか?続編が有ってももう見に行かないけど。
最後に、売れに売れている北川景子を引っ張り出すには、最終的には良い人だったのね、っていう役にしないとダメだったの?誰にも心を動かされない強い女じゃ引き受けてくれなかったの?これまた原作どおりなのか?あの冷静で冷酷な表情が非常に似合ってたのに。あと、渡辺直美は迫力あったのに中途半端な出番でもったいないわ。