劇場公開日 2020年12月18日

「まさにダーク・ファンタジー。異色の緊張感で紡がれる、究極の心理戦!!」約束のネバーランド 門倉カド(映画コーディネーター)さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5まさにダーク・ファンタジー。異色の緊張感で紡がれる、究極の心理戦!!

2021年2月9日
PCから投稿

悲しい

怖い

興奮

【賛否両論チェック】
賛:特に予備知識は不要。先の読めない心理戦の連続に、ハラハラさせられること必至。子供達に突きつけられる究極の選択と決断にも、思わずグッとくるものがある。
否:展開はかなりのご都合主義。当然ながら原作ファンの方が観ると、好き嫌いが大きく分かれそうなところでもあるか。

 幸せだったはずの生活の真実を知ってしまった子供達と、彼らを育て監視してきたイザベラ。不気味で行動の読めないシスター・クローネをも巻き込んで繰り広げられる、相手の裏の裏をかく心理戦の連続に、観ていて思わず手に汗握ってしまいます。
 そんなエマ達の戦いを通して伝わってくるのは、「生きられないであろう外の世界を目指し、過酷な道を行くか」、「終わりが決まっている限られた命を、恵まれた世界で幸せに生きるか」という究極の選択と、考え抜いた末の彼らの決断です。
 展開は勿論結構なご都合主義なほか、グロシーンや怖いシーンも少しだけありますが、特段の予備知識も不要ですので、自由を求める終わりなき戦いの行方を、是非ご覧になって下さい。

門倉カド(映画コーディネーター)