劇場公開日 2020年12月18日

「邦画なのにテンポよくて見応えあり」約束のネバーランド Norahenさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0邦画なのにテンポよくて見応えあり

2020年12月22日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

新解釈三国志を見たばかりなので邦画には何も期待しない気分だった。どうせ有名俳優陣+グダグダ脚本+自慰監督の茶番劇だろうと思ってた。それでもこの作品を鑑賞したのは、ディストピア的な設定に惹かれたのと北川景子と浜辺美波の美貌を見たかっただけ。

開始早々フジテレビのロゴが出てきたので、ああこれは新解釈三国志の日テレと同様ハズレを示唆しているなと覚悟した。でも、予想に反してちゃんとした映画だった。

テンポが良くて退屈することなく最後まで見られたし、原作を知らなくてもわかりやすい親切な作品。妙に物分かりの良すぎる主人公達や、渡辺直美の説明的なセリフや表情なども、このテンポとわかりやすさに寄与しているので欠点とは感じなかった。レイの演技はちょっと気になるが、エマ・ノーマンが大人すぎるのでわざと子役っぽい演技にさせたのかも。

単にテンポがいいだけでなく、それぞれの心情もよく描写できていたと思う。敵であるイザベラの二面性もよくわかるし共感できる。普通の邦画だと感動シーンはさあ泣け今泣けとばかりにしつこくわざとらしく演出するのでかえってしらけてしまうが、この作品ではそんなことはなかったと思う。何度か泣きそうになった。

希望を残すラストだったし、この後の子供達がどうなるか気になるが、きっと大変な状況になっているだろうと思うので、原作を読みたいような読みたくないような…。

Norahen