「面白かったですか?」約束のネバーランド パナソニックさんの映画レビュー(感想・評価)
面白かったですか?
約束のネバーランドは人気漫画だ。全20巻で完結しているそう。私は全巻読んだ訳では無いが、以前、温泉施設で漫画を半分位読んでいたので無知状態ではなく、ある程度ストーリーを把握している状態での観賞となる。
漫画の印象では、優秀な子供が頭脳戦をして現状から脱出するので、そういった映画になるのかなと思いきや、殆ど思考部分は描かれなかった。淡々と漫画通りに展開が進んではいくが、思考については描かれないので浅い内容の映画となった。
もしも知識がなかったら違ったレビューになったかもしれないけれど、ストーリーを知った上での鑑賞では退屈な映画だと思う。
3人の優れた子供たち(エマと、ノーマン、レイ)を浜辺美波、板垣李光人、城桧吏が演じる。ママは北川景子。ママの部下クローネは渡辺直美。演技力は分からないけど、渡辺直美は抜擢だったと思う。漫画の絵とはちょっと違うんだけど、雰囲気はぴったり合っていた。
映画はお金が掛かっていないように感じた。孤児院(農園)の庭での場面か孤児院内での映像ばかりだから、きっと制作費は抑えられていそうだ。また、作りとしては映画と言うよりドラマを見ているようであった。
鬼はCGなんだけど、渡辺直美を捕らえる所はリアリティが無く、作りがイマイチに感じた。
ざっくりネタバレ
孤児院には16歳未満の子供たちが生活していて、子供たちの首には番号のタトゥーがある。孤児院にはママがいて、子供たちにとっては母親同等であり、子供たちは慕っている。子供に里親が見つかると、その子供は孤児院から去っていく。
子供たちは定期的にテストを受けているようで、孤児院には常に満点を取る優秀な子供が3人いる。その3人はエマ、レイ、ノーマン。彼らは満点を取るのでフルスコアと呼ばれている。
里親が見つかった女の子がいつものように孤児院を旅立った。しかし、女の子の大切にしていたぬいぐるみが孤児院に忘れられていることに気付いたエマは、ノーマンと共に孤児院のルールを破って女の子のいる孤児院と外界との間の門に向かう。
そこでエマとノーマンは殺された女の子と、ママに対している鬼たちを目撃する。エマとノーマンは孤児院が鬼のために子供を育成する農園であったことを悟る。農園では子供たちにテストを受けさせ、成績の低いものは鬼に出荷される。逆に優秀な子供は出荷時期が遅くなる。エマたちはフルスコアなので、最年長になるまで出荷されずに孤児院で長く生活をしていた。鬼にとっては子供の優秀な脳に価値があるようだ。
現実を理解したエマとノーマンは孤児院から脱出すべくレイなどと共に脱出計画を企て、最終的に脱出する。
孤児院は高い壁に囲まれていて、一見逃げ場はないが、エマたちは孤児院内の道具(布)を使ってロープを作り、よじ登って壁を超える。壁の先は崖になっていて、向こう岸まで飛び越えないといけないが、そこも用意周到だったので、向こう岸の木にロープを括ると、ハンガーを引っ掛けて滑るように渡っていく。
最後になったエマが向こう岸に渡ろうとした時にママが現れた。エマはママにこれまで育ててくれたことに感謝し、向こう岸へと渡っていく。ママはエマが向こう岸に渡る途中で、ロープを切ろうとしたが躊躇し切れなかった。ママは農園から去っていくエマたちの将来が明るいものであることを祈る。