ジェラルドのゲームのレビュー・感想・評価
全2件を表示
ジェシーの乗り越え
スティーヴン・キングの小説を映画化した2017年のNetflixオリジナル作品。
本作での評判はにより監督のマイク・フラナガンは大作『ドクター・スリープ』に抜擢された。
人里離れた湖畔の別荘にやって来たジェラルドとジェシーの夫婦。
マンネリ化した性生活を解消すべく、ある“プレイ”を楽しむ為に。
ジェシーの両腕を手錠でベッドに掛けてプレイするというものだった…。
キング作品らしかぬ官能変態サスペンスかと思いきや、
ジェラルドだけ一人興奮。
ジェシーは嫌気が差し、口論に。
手錠を外すよう要求するも、ジェラルドは拒否。その矢先、ジェラルドは突然発作に襲われ、絶命。
ジェシーは一人、ベッドに手錠を掛けられたまま…。
身動きすらままならない密室シチュエーション・サスペンス。
ジェラルドは本気で助けを呼べなんて言ってたけど、皮肉にもそんな状況に。
が、人里離れている。夫婦二人きりになれるよう誰も来ない事になっている。
本当に、一人。
そこに、予想だにしない“訪問者たち”。
野犬。
この辺は野犬がうろつき、ジェシーは別荘に着いてからジェラルドが用意した直送の高級神戸牛を与え、何か助けてくれるのかと思いきや、クジョー再来…!? ジェラルドの遺体を食べ始める。
そのジェラルドが突然、起き上がった! 生きていた!
…否。ベッドの下にはジェラルドの死体。精神錯乱したジェシーの幻覚。しかも、その幻覚ジェラルドがうるさく話し掛け、責めてくる。
さらに、自分の幻覚も。異色の会話劇。
それによって明かされる、ジェシーのトラウマ。
幼い頃、皆既日食の日、父に…。
夜、目の前に現れた“何か”。それもまた幻覚か、それとも…?
疲労。精神薄弱。手の血行巡りが悪く…。
ジェシーは思いきった決断。
ウギャーーーーー!! もう見てて痛すぎた。
何とかようやく自由の身になれた。
再び現れた“何か”。指輪や掛けた言葉が後々の伏線に。
車に乗って事故って、後味悪い終わりになるのかと思ったら、もう一幕。
何ヵ月が過ぎ。
手首の傷もだいぶ癒え、平穏な暮らしを取り戻したジェシー。
あるニュース。墓荒らしの連続猟奇殺人。
その犯人が、別荘に現れた異様な風体の“何か”。
裁判で対面。恐怖だったそのトラウマを乗り越える。
と同時に、ジェシーは過去のトラウマも乗り越える。
放った言葉に、それが集約された。
墓荒らしの殺人は序盤のカーラジオで流れ、実は伏線張っている。
勿論サスペンス・スリラーとしてハラハラドキドキ。
現実、幻覚、過去の交錯はさながら見る者を悪夢の世界に誘うかのよう。
ドラマ面はカーラ・グギノの熱演が魅せてくれた。
見応えあった。
久し振りの当りかな!
キング原作って、オチに当たり外れがあって、余り期待しないで観ることが多いけど、これは私的には良かった。
子供の頃に父親から受けた性的虐待がトラウマになっていた為、男性に対して従順だったが彼女が、ダンナからアブノーマルなプレイを求められるも…ダンナは心臓発作で突然死。
実際にはめられた手錠が、実は子供の頃に受けた心の傷や 父親の身勝手な理屈による“見えない枷”なので、彼女自身が 自分を苦しめる枷を外し自らを開放しないと、本当の自分の人生は訪れないんだよ という教訓とも言える話でした。
まぁ、序盤でニュースになってた「墓荒し」の存在は忘れていたので(笑)、まさか…でしたが(笑)。
キング作品のイッヌって、本当に不気味〜。
一切れ$200の神戸牛食わせただろうが💢!
助けろや💢!と思いましたが(笑)、幾多の苦難を乗り越え、自らを開放したヒロインは強い!
カーラ・グギノはスッピンでも充分可愛かったですよ(*´꒳`*)
全2件を表示