「ジョン・ランボーよ、永遠に・・・」ランボー ラスト・ブラッド ratienさんの映画レビュー(感想・評価)
ジョン・ランボーよ、永遠に・・・
「ランボー」との出会いは、1作目のテレビ放送でした。 映画館の予告編で見て、スゴい映画とは、思ってたんですが、当時はまだ学生でお金がなくて、見る映画を選んでいたときだったので。 感心しましたね、あのアクション。スタローン、カッコいい!
2作目の「怒りの脱出」は即決で、映画館で鑑賞です。大スクリーンで最高のアクションシーンに魅せられました。ヒーローのランボーに大満足!
この流れで3作目「怒りのアフガン」も、劇場鑑賞したんですが、なんかあまりにも常人離れしすぎて、興醒めした覚えがあります。
そして、4作目の「最後の戦場」。戦争映画は嫌いなんですが、元々、ホラーは大好きだったので、あのスプラッターばりの映像表現に酔いしれちゃいました。
ファースト・ブラッドに始まって、ラスト・ブラッドに終わる。最高じゃないですか、ランボー!
そんな想いで、映画館で鑑賞したのですが、同じような気持ちだったのでしょう。コロナで一つおきの席に座る劇場内は同年代と思われるオヤジでイッパイでした。
前作に負けず劣らずのドギツイ映像表現に、自分的には大興奮だったのですが、興行的には全くお粗末な結果になってしまいました。
今回、シリーズとおして見直したんですが、やっぱり違いすぎますよね、これだけ。
兵士としての作戦でもないし、誰かを助けるわけでもない。ただの復讐おじいさん。おまけに今回の相手は、メキシコを牛耳る人身売買組織の犯罪者と言うことで、今までの戦場を駆けるランボーとは全然違う。そんなところで、ファンからの受けが良くなかったのかな。
【ネタバレ 前作のラストに触れます】
前作のラストで故郷に戻ったんだから、そこで終わってれば良かったのに・・・ってのは、ちょっと思います。続きを作るには、どうしても普通の人としてのランボーを出さなきゃならないですからね。ある意味、常人離れしてるのがランボーの魅力だったんじゃないかな。
冒頭のボランティアのところは、カッコよかったけど。
それにしても、今回の作品は切なすぎる。 やられても立ち上がる。そして事を成すヒーローのランボーを期待していたのに・・・
冒頭の、微笑ましい娘との隠居シーンがほのぼのとしていたがゆえに、まさかあの娘があんな目に遭ってしまうなんて。 せっかく、助け出したのに死んでしまって・・・
とは言うものの、リベンジものはこうでないと!の典型で楽しめました。 最初の悲壮感が大きいほど、最後スッキリの感動が味わえます。 前半の娘との絶望的な別れから、後半のクライマックスに至って、ランボーの鍛え抜かれた体と技による、まさに「ホーム・アローン」ばりの罠、仕掛けによる応酬で、その被害者は見るも無惨な姿に変わっていく。 確かに今までのランボーとは、ちょっと毛色が違うけど、ホラー大好きオヤジは、大いに楽しませてもらうことが出来ました。
最期も切なかったですね。被弾したランボーがロッキングチェアに揺られて・・・
果たして彼はこのまま最期を迎えるのか?
エンドロールで「ランボー」シリーズ、それぞれの名シーンが流れるのも感慨深かったです。
ただ本国でも不評だったことを考えると、最後だと思っていた「ロッキーⅤ」の後に「ロッキー・ザ・ファイナル」が出来たように「ランボー・ザ・ファイナル」が出来たりして・・・
全くの余談ですが、ランボー・シリーズ5作の原題について触れてみます。
先ず1作目が「FIRST BLOOD」、邦題が「ランボー」でした。これが好評だったらしくて、2作目が「RAMBO:FIRST BLOOD PARTⅡ」になって、これが当たったんだろうね。次が「RAMBOⅢ」になっちゃった。
それから、しばらく年月が経っての新作が何と!「JOHN RAMBO」最初に戻っちゃった?そして、最後が「RAMBO:LAST BLOOD」
4作目、5作目は、ちょっと違うって表現なのかな。