「過激なバイオレンスアクションシーンが最高!」ランボー ラスト・ブラッド Garuさんの映画レビュー(感想・評価)
過激なバイオレンスアクションシーンが最高!
公開時に観たが、BSで再鑑賞。
ランボーシリーズでは、「最後の戦場」から戦闘シーンの過激さが急激に上がった。 今作もそれに劣らずの迫力。 基本が勧善懲悪なので、少々のグロシーンにも逆に見応えを感じる。 メッセージ性の強かった一作目に比べると、もはやエンターテイメント重視の作品になっているが、 これはこれで大変に楽しめた。 バイオレンスアクション系が好きな人には、 かなり面白いゾ! と言ってお勧めしたい。
少し残念だったのは、今回、テレビ用に過激なグロシーンが一部カットされていた事。 ゴールデンタイムの放送だから、というのが理由だろう。 制作側の了承も得ているのだろうが、観てすぐに分るほどカットするぐらいなら放送しない方がいい。
作品を編集することで表現者の意図を歪曲してしまうことは、非常に危険な行為だ。 この種の仕事に関わる方々には、著作権といった法律的な解釈だけでなく、芸術表現に対する見識をもっと深めてもらいたい。 どうしても編集するのであれば、細心の配慮をした上で、必要最小限のカットに留めて欲しいものだ。
ついでに細かい事をもうひとつ。 激しい戦いを終えたランボーが、父親の愛用していたロッキングチェアーに傷ついた身体を沈め、心の声を語る最後のシーンがある。
映画館で観た時の字幕では、「思い出を守るために俺は生きる―」だったのが、 テレビ版では、「思い出を守るために戦う―」という吹替えになっていた。
些細な違いのようだが、これだけでランボーの心象風景から作品全体の印象・意味までが全く違ってくる。 どちらが正しいかの判断は英語が堪能な人に委ねるが、私は、映画版の翻訳の方がセリフとして自然だし作品の真意を突いていると思う。
まさか、セリフまでがテレビ放送上の都合という名目で意図的に加工されたのではないと思いたいが…。 脚本家シルベスタ・スタローンのファンでもあるので、ちょっと気になった。