「【"極悪だが、市井の人々には仁ある漢"が"凶悪な人非人"をどこまでも追い詰める。”建前だけの法”など無視して、"仁ある漢"はキッチリ自分流に、落とし前を付けるのである。】」悪人伝 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【"極悪だが、市井の人々には仁ある漢"が"凶悪な人非人"をどこまでも追い詰める。”建前だけの法”など無視して、"仁ある漢"はキッチリ自分流に、落とし前を付けるのである。】
-サイコキラー、カン(キム・ソンギュ:今作品では、実に不気味で、不快な笑みが醸し出す存在感が、マ・ドンソクの圧倒的存在感に負けていない)の裁判で、弁護士が"ごちゃごちゃと被告人の権利について"御託を述べている時にチャン・ドンス(マ・ドンソク)が、眼光鋭く、
"お前は家族が殺されても、同じように喋るのか!"
と、言い放ってから、上着を脱ぎカンとの肉弾戦を身体に残った刀傷を見せつけながら、語るシーンが圧巻である。
そして、ドンスの後ろの傍聴席で、カンに殺害された被害者の家族達が涙を流している姿が心に響く・・。-
序盤は凶暴なヤクザ、チャン・ドンスと敵対するヤクザ、サンドとかなりヤンチャなチョン刑事(キム・ムヨル)のコミカル要素を絡めた展開。
だが、ドンスがサイコキラーのカンの無差別殺人のターゲットになり、刃を武器にした激しい肉弾戦から、一気に面白さが加速して行く。
ドンスとチョン刑事及び彼らの部下が、ヤクザと警察が共に、カンを追い詰められない中、カンは更に殺人を重ねていく。
-途中から、誰がヤクザで誰が刑事か分からなくなるが、気にせず鑑賞。
チョン刑事なんか、"おじさんもヤクザでしょう?"何て女子高生から言われているし。けれども、彼女も・・。-
〈カンが、"この国では、死刑判決が下されても執行される事はない”とニタニタ笑いながら話した後に、
ー事前にドンスがチョン刑事と司法取引をしー(このシーンの挟み方が実に上手い)
カンが収容されている刑務所に収監され、カンと目が合った時のマ・ドンソク演じるドンスの"物凄い笑顔"は、文字通り"物凄く怖かった"
”あの笑顔”を浮かべられる俳優はそうはいない・・・。〉