フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊のレビュー・感想・評価
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アートな映像とノリノリのリズムが好きだった
これは好きだ。「グランド・ブダペスト・ホテル」よりはるかに好きだった。ウェス・アンダーソン作品で一番好きだ。
フレンチ・ディスパッチ誌の編集長が亡くなり、遺言により廃刊が決まった。同誌の個性あふれる編集者たち、そして最終刊の内容を映像化した。
アートな映像とノリノリのリズムがたまらん。
悪のりしてしまった。
ベニチオ・デル・トロとレア・セドゥのエピソードが好きだった。SなフルヌードのセドゥにM心が揺れた。
マクドーマンドとシャラメの交わりは想像したくなかったかな。
置いてけぼり感が半端ない〜〜(笑)
いつもながらのウェス・アンダーソン監督の
センスとこだわりがこれでもか!と詰め込まれた本作。
色も造形も美しく、画面の中の情報量が半端なくて
それを追っかけていると流石にちょっとクラクラします。
うっかり観てると置いてけぼり感が半端ない〜〜(笑)
一つの物語というよりは雑誌記者あれこれと言う
オムニバスだと思って観ていただくと多少観やすいかも〜
で、月に8本ほど映画館で映画を観る中途半端な映画好きとしては
ところどころ、監督、またそんなとこにエネルギー使いすぎ!!
と苦笑いしてしまいました。
特に川から網で掬ったうなぎの稚魚のウニャウニャ!
「犬ヶ島」のときと一緒じゃん!
そのアップいる??
と突っ込み入れてしまった。(笑)
今回は監督の雑誌愛、
インターネットが普及するまでは
様々な文化の最前線の情報は雑誌が頼りだったわけで
今、資本主義の社会で衰退してゆく雑誌文化。
ビル・マーレイ演じる編集長の死は、
経済や効率優先の中で失われつつ様々な文化的な物事への
アンダーソン監督の危機感に思えます。
また、私はあまり解らなかったけど
フランスの様々な名作映画への
オマージュやリスペクトが多数織り込まれていて
それに乗せて政治への批判も込められている感じです。
映画の中でティモシー・シャラメが幾度も
「筋肉が恥ずかしい」と呟くのです。
写真で観た感じでは監督も若い時から
細っぽい青年だったのは?と想像できます。
知的なものを愛するあまり、
肉体のリアルを忘れてしまいたいのかな?
複雑な監督ですよね〜〜
私の様な凡人には理解できません。
ここはどこ
映画館の大きな画面で見る楽しさもあるし、配信で止めながらみる楽しみもある。
ちょこちょこいいシーンがあって、雑誌をパラパラめくる楽しさと同じ。次のシーンが楽しみになる。世界観に入るまでに時間がかかった。
エリザベスモスがなんでもない役でもったいない。ビル・マーレイよい味。
ティモシーシャラメの横で原稿書きたい。
NO CRYING
国際問題や政治、アートにファッション。
様々なジャンルでクセのある唯一無二の記事を出してきた雑誌、フレンチ・ディスパッチ。
しかし編集長が死去し、彼の遺言で廃刊が決まる。
編集長の追悼号及び、フレンチ・ディスパッチの追悼号となった最終号。
編集者たち思い思いの個性的な記事の全貌とは。
久しぶりに難解な映画を観た。
雑誌一冊をそのまま映画にしたような、アーティスティックで唯一無二な世界観。
情報量の嵐にかなり疲れて所々でウトウトしてしまったのが悔しい。
アートとするにはストーリーがしっかりあるし、映画とするには映画の枠にハマりきらない。
豪華キャストの贅沢な無駄遣い、シュールで美しい各エピソード、カメラワークや色彩感覚などの技巧を凝らした映像表現。
長く感じる割に楽しくて物足りなさもある、遊園地のような映画だった。
大きく分けて3部構成。
それぞれ感想を。
〈確固たる名作〉 文=J.K.L・ベレンセン
3つの中では分かりやすくて、1番好み。
モノクロからカラーへの転換部分など、センスが溢れ出てる。
ベニチオ・デル・トロとレア・セドゥ、間違いなくMVP
レア・セドゥ本当に綺麗だった。
囚人と看守の奇妙な関係性ずっと観てたい。
〈宣言書の改訂〉 文=ルシンダ・クレメンツ
もう既にだいぶ頭を使っていたのもあって、3分の1くらいウトウトしてしまった…
記者のマクドーマンドと運動家のティモシャラが親密な関係で…くらいしか認識出来てないので、ここだけでも観直したい。
〈警察署長の食事室〉 文=ローバック・ライト
絵に描いたような(いや、実際に絵に描いた)ドタバタ劇。
途中からアニメーションにしちゃうという斬新さにやられた。
ジジ誘拐と同時にネスカフィエが謎の儀式を始めたのが個人的ツボ。
ウィレム・デフォーやシアーシャ・ローナンの無駄遣いもお見事。
極上チョコトリュフ3個セット
アメリカで雑誌が時代の潮流をつくっていたころの舞台裏がコミカルかつシニカルに描かれていて、雰囲気の分かる方には愉しい作品だと思う。
私は三つのストーリーのうちの1と2、特に、1のモダンアートをめぐるストーリーがツボった。そしてTスウィントン姐さんも良かったけど、レア・セドゥさんのフルヌードのシーンに唸った。合成にしては本当っぽいと思って見ていたら、ご本人の体。ギリシャの女神の彫像のようで全くいやらしさがなく、これが芸術的なヌードだよと思った。
アンダーソン監督のアーティスティックなセンス溢れる作品!
映画=芸術作品だという側面にこだわった作品だと思う。
まず、
スクリーンを平面ととらえるか、その奥に広がる3次元の空間ととらえるかで、これほど画面のビジュアルが違うものなのか…と、新鮮に驚いた。
今どき流行のVFXを駆使した仮想空間とは正反対!
細部にいたるまで作り込まれたセット、計算された画面の構図、それらすべてがどの場面を切り取っても、グラフィックアート!
写真集の1ページ、イラスト集の1ページとなり得る完成度だった。
しかも、
画面に変化をつけるため、アニメーションやイラスト、劇中劇などがうまくはさみ込まれ、それがまたそれぞれにセンスがいい!という凝りよう。唸るー
ストーリーもユーモアとシニカルがうまく混ざって奥深く、それを演じる豪華な俳優陣もさすがの演技だった。
ただ!
セリフとかナレーションとか、とにかく文字が多い!
字幕に気を取られるのがもったいなかった。
デザイン、芸術系の学生さん必見!
たまには、こういう映画もいいよね…
オシャレ・アート・サブカル みたいな色眼鏡はいらない
ウェス・アンダーソンらしさ、みたいなものからさらに一皮剥けた印象。圧倒的な画力。その背景にもはや狂気的な執念すら感じる。ここまで「画面」を徹底的に作り込む映画はそうない。
短編オムニバスを「雑誌」としてまとめる体裁や、色彩感覚などは間違いなく洒落ているのだけど、これを「オシャレ〜」みたいに表層的に受け止めてしまうと、作品が死ぬ。各話のシナリオもかなりしっかりしていて、決して画力や演出ばかりが先走る作品ではないので、まとまりがとても良い。とりとめもない「パルプフィクション」的な、小咄みたいな軽薄な内容も素敵。
映画館で見ないと価値半減どころじゃない。スクリーンはデカければデカいほどいい。
キャストの豪華さも、とても楽しくて良いです。
小洒落感に臆せず、おっさんも見てみよう。
子供にも、とてもいいと思う。
見所はレア・セドゥーの
雑誌を視覚化して特集記事のぺージをめくるような構成は面白かったけれど、どの記事も今ひとつ僕にはハマりませんでした。好みの問題だとは思いますが。
しいていえば最初の特集記事が一番かな。見所はレア・セドゥーの美しいヌードと制服姿。ごちそうさまでした。
ヌードモデルがレア・セドゥーな事にビックリ。 あとは話が全く入って...
ヌードモデルがレア・セドゥーな事にビックリ。
あとは話が全く入って来ませんでした。
犬ヶ島もそうでしたが、この監督とは合わないみたいです。
ああカン違い
アメリカ人がフランスで創刊した、週刊新聞が、世界的な新聞・マスコミ離れの影響で廃刊を決定。最後に、ライター、編集者らがその意地を見せようと、総力で取材にあたり、秀逸な記事を載せる。廃刊するな、との読者のエールを得ながらも、いさぎよく終末を迎える…。
長年、マスコミで働いてきた僕は、そんな内容に惹かれて、一度では覚えられない題名のこの映画に強いシンパシーを覚え、映画館に足を運んだ。
だが、しかし。
映画は、『フランスの架空の街アンニュイに編集部を置く新聞が、廃刊することになり、最終号に掲載される記事内容と共に、編集長が存命だった時の編集部の様子を加え、大きく4つのエピソードに分けてオムニバス的に、コミカルかつシュールに描いていく』(一部Wikipediaからコピペ)―というものである。
コミカルかつシュールで、小粋っていうテーストかな。
「これって、面白いって言わないといけない映画なんだろうか」「あの映画クソだった、と言ったら白眼視されるのか」―などと、最後まで思いながら見た。
これ、オムニバス的に描いて、だれが感情移入できんだろうか…。
僕の感想は、★の数のとおり。
ベニチオ・デル・トロ、エイドリアン・ブロディ、フランシス・マクドーマンド、そして、ビル・マーレイとハリウッド通でもない僕でも名前と顔が一致する大物多数が登場する映画。彼ら、彼女らも「素晴らしい作品。(監督) ウェス・アンダーソンの作品なら喜んでる出る」とかもろ手を挙げて、出演したんだろう、きっと。
全編に漂うコミカルかつシュールで、小粋っていうテーストに感じられる人には、素晴らしい映画だろうが。僕にはちょっと…という作品。
作中、見事なヌード、ヘアヌードをさらしているレア・セドゥを初めて認識したが、そのアッパレな縁者魂には感服した。調べると、彼女、かなりの富豪の血筋とか。
日本にはこんな演者、ほとんどいないよね…。
それを知っただけでも、収穫のあった一本と言っておく。
城東地区の映画見巧者が集まる、錦糸町のシネコンは本作でも、そこそこの入り具合。結構な話である。日本ではヒットせんだろうけど。日比谷シャンテか、シネスイッチ銀座でやっておけばよいものを。
読み応えのある映画
本作はビルマーレイ演じる編集長が亡くなったことで廃刊が決まった雑誌の追悼号、廃刊号を作るため、個性的な編集者が奔走する物語。
本作はどのシーンを切り取っても一枚の絵として成立するほどこだわり抜かれていて視覚的な情報量はもちろん、ナレーターとして伝えられる実際の記事になりうるほどのセリフの量で鑑賞後のやり切ったとも感じる達成感は唯一無二であると言える。
モノクロなのにカラフルで淡々としているのに情緒的なシーンの連続に素人ながらに芸術性に富んだ作品だと感じる映画だった。特に「確固たる名作」でのベネチオデルトロとレアセドゥのフランス語での高速やりとりには目を見張るものがあった。
ウェスアンダーソン監督の映画はこれまで観たことがなく、本作のどのジャンルとも言えないストーリー、色使い、個性的なキャラクターに今まで味わったことのないジワジワとした穏やかな感覚を抱いた。とても読み応えのある映画だった。
「フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン...
「フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊」フランスと雑誌とアートへのウェスの愛情がフルスロットルで爆走する傑作。すべてのカットが美味しすぎて、完璧でひたすら楽しかった。ウェスが好き勝手やってるけど、決して独りよがりにはなっていなくて、観客それぞれが愛したカルチャーへの思いを馳せることができる普遍的な物語です。
焦げたトースト
もっと観たい欲に駆られて2回観た。
ウェスアンダーソンなら観なきゃと条件反射で観てきたが、細部に渡るまでのこだわりだとか、人物がフレームインしてくる計算され尽くした画面、正直鼻につくとまで思っていた。
しかし今回はそれが、なんとも癖になる程心地よく目を奪われてしまった。
カッチリと完璧な構図と動きそして淡々としたセリフ、無機質な雰囲気を装いながら、それぞれのストーリーの最後には抑えきれない程の人間味が溢れるセリフがポロっとこぼれる。
このコントラストに不意をつかれ、わずかな表情とセリフだけで心はヒタヒタに満たされてしまう様だ。
個性的でこだわりの強い登場人物がとことん貫く様子に、少しだけマイノリティを味わう事がある私は勇気と安心感をもらった。
シモーヌの本質を感じる愛情とか、
ゼフィレッリの表情と香りに包まれる詩、
命拾いしながも、味について口走るネスカフィエ。
味わいながら観た2回目は絶品だった。
相変わらずピカイチのセンスの良さなのだが…
相変わらずピカイチのセンスの良さなのだが、今回はユーモアのキレがイマイチだったか。
フランスにある架空の街で、New Yorker みたいな雑誌を作ってるという設定それ自体がホント最高で、もうこのアイデアだけで流石のウェス・アンダーソン節!なのだが…
あのオムニバス形式の構成が Amazon で配信していたコンテンツのパロディのようで、もう最初の方から分かる人には分かるのだが… な展開になってしまい…
まあ、そういった作り手の趣味性の偏りの方は良しとしても、肝心なパロディとしての毒っ気の方が… なんともパンチが足りず…
そして、なんと言っても、いかんせん、ストーリーの方がなんとも… なんとも…
あともう一捻りは、なんとも、なんとかして欲しかった!
特にデル・トロのエピソードは、もっと抱腹絶倒で面白く出来たと思うけどな〜
劇場では誰も笑ってなかったよ。
あの如何にもMETなんかにいそうなティルダ・スウィントンの設定はもっとカリカチュアしても良かったのに。
ラストも、これで終わりか〜?と思ったら、本当にそのまま終わってしまった。
まあ、その後に続くエンド・クレジットのイラストも如何にも”The New Yorker”なイカしたセンスの良さではあったのだが…
結局のところ、New Yorker とフランスへのオマージュで終始してしまった感じだ。あまりに好きすぎて、おバカな笑いとしては、あまりイジれなかったのか?
架空の街の美術設定や、いつもの自由に動き回るカメラワーク、レア・セドゥの美しい裸体などなど、映像の方は今回も相変わらず最高だっただけに、チョットもったいなかった。
編集部の自社ビル?の前に止めてあったミニバンの社用車。アレなんか、もっとフィーチャーして活躍させて欲しかったけどなあ〜
あともう、これ見よがしなフランシス・マクドーマンドは、ホントもういいよ。
アンダーソン自身も、ああいうの欲しくて、本人もそれに応えているだけなんだろうけど。全然面白くない。ああいった配役は本来のアンダーソンなら、もっと意外性のある女優を選んでいたはずだ。というか、あのエピソードそれ自体イマイチ”らしくない”というか、ホント捻りもなく一番つまんなかった。
パリの五月革命の憧憬かもしれんけど…
であるならば、もっとサルトルやカミュなどの実存主義や60’sのロックンロールのカルチャーを思いっきり徹底的にイジり倒さないと!やっぱりコメディとしては物足りない…
ちょっと全体的に楽屋オチっぽくなってしまった感じかな。
作っている連中は最高に楽しかったのかもしれないが、観ているコッチの方は「それほどでもないよ」といった感じ。
色々な細かい拘りやセンスの良さは全く衰えてないので、ここは、やはり次回作に期待しよう!といったところか。
あと邦題の方はシンプルに『フレンチ・ディスパッチ』が良かったんじゃない。
あの長いタイトルはアルファベットだとサマになるけど、カタカナじゃあ、全然ピンと来ないよ。
動く雑誌と時間旅行
「ムーンライズ・キングダム」が好きで、「犬ヶ島」は観逃した。はっきりとした自己表現を持つ監督の作品。その割には鑑賞の間口は広いのが特徴な気もするのだが、今作はしたり顔の映画ファンも困惑する様な仕上がりであった気がする。久々に途中退席する人を見たし、したり顔で話す彼氏に困った笑顔の女性もいた。そんな映画に愛おしさを感じた。性格悪いのかな?(苦笑)?
映画を観るというよりは、雑誌を一枚一枚めくる様な時間。少し前の時代を紐解く様に体感出来る、素敵な時間でした。
すき
どんな映画なのかいまいちよく分からないまま、
予告の雰囲気、出演者、何よりこの絵が可愛すぎて
期待値高く観に行きましたが、見事に惹き込まれました。
一言一句聞き逃さないよう、でも映像も本当に魅力的で
ある意味忙しいというか、最近観た映画では一番集中して観た気がします。
空気感、色合い、独特の間、魅力的な俳優陣、
みんなあまり笑わないのに凄く人間味があり愛おしい、
不思議でお茶目な映画でした。
美しすぎる!
街の色、部屋の配色。
雑誌の表紙。
なんと美しい❗️
そして、言葉たち。
無駄な言葉を削り、伝えたいことが伝わるように考えられた言葉たち。
豪華な俳優陣も魅力だし、何度観ても楽しめる映画だと思います。
らしさ全開
正直、内容は十分に理解はできてない。
でもやっぱり、あの雰囲気が好きなんだよね。
間だったり、画面の使い方だったり、役者の表情だったり。
ツボなんだよなぁ。
雑誌を映像化した、という感じで、また新鮮に見ることもできた。
理解するためにまた見ないとw
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