「やはり最高にキュート」フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊 白波さんの映画レビュー(感想・評価)
やはり最高にキュート
待ちにまったウェスの新作、やっと劇場に行けました。
出迎えてくれるのはいつものウェスファミリーとも言えるキャスト達。
そこに鮮やかな色彩と細やかな絵作り、マイナーだけどどこかワクワクする音楽のせて、雑誌とその創始者の半生を絵本のように描いた物語。
冒頭からその情報量の多さに、久々のウェスを感じ嬉しくなります。
雑誌のページ毎、各章に区切られた物語はどれも魅力的。
モノクロとカラーを巧みに使い分け、間にはアニメーションも挟み正に雑誌をめくるような多様なコラムを読んでいるかのよう。
色彩といえば今作はいつものビビッドさは抑え、全体的にマットに仕上げてきていました。
また、今作で惜しげもなく裸が出てくるのはフレンチっぽさを意識したものでしょうか?
それとティムの名言「筋肉が恥ずかしい」ですね。これは忘れられません。
各章とても魅力的なのですが、やはり最後の「捕捉」でしょうか。ここで物語全てを帰着させているのは見事です。
やはりウェスの作り出す世界は最高にキュート、心から楽しめた作品でした。
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