「中田青渚が巨漢とまぐわう世界線を未来に想像できる幸せ。」街の上で ソビエト蓮舫さんの映画レビュー(感想・評価)
中田青渚が巨漢とまぐわう世界線を未来に想像できる幸せ。
冒頭から下北沢の街全体に漂うサブカル臭さと、
不潔感たっぷりのロン毛臭さが充満したような世界観で、
早くも逃げ出しそうになったが、
主人公の若葉竜也演じる青くんを中心とした重力に、
誘われるかの如く現れる登場人物とのコント会話劇が幕を開けると、
比較的落ち着いて鑑賞できるようになった。
絡んでくる人々が少しだけ変な奴ばかりで、
それを受ける青も少しだけやっぱり変で、滑稽な返しでクスクスと笑う。
やっぱり下北沢って変な奴が多いなあ。
一番落ち着いていたのが、美大生の中田青渚演じるイハの自宅での談笑場面。
打ち解けて、それまで閉じていた内面を少しずつ相手に開く感じが良かった。
終盤からクライマックスにかけては、
バラバラだったパズルの埋め合わせと散りばめた伏線を、
「鉢合わせ」の「修羅場」という剛腕セッティングによるトンデモ展開にて回収する荒業で、
ワクワクしてしまった。
今泉監督の他の作品は、日常に寄り過ぎて、
時たま目眩がするくらいの近視的世界観で、度が合わずクラクラしたり退屈する事の方が多いけれど、
この作品に関しては、青という主人公を通して見る世界で、
ピントズレも少なく、最後まで楽しめた。
それにしてもアレだな、
中田青渚が巨漢とまぐわう世界線を未来に想像できるのは幸せな事だ。
そんな未来なら、覗き見してみたいもんだな、、、
|д゚)チラッ
良かった演者
若葉竜也
中田青渚
穂志もえか
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