ハスラーズのレビュー・感想・評価
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女性版グッドフェローズだが、根底にあるのものは真逆
多くの人が指摘しているように、確かにこの映画には『グッドフェローズ』女性版の趣きがある。アウトローの痛快さが宿ったピカレスクロマンだ。しかし友情と連帯がやがて裏切りの連鎖に変貌していく『グッドフェローズ』とは、根本的に違っている。この映画の主人公たちにも疑心暗鬼や裏切りはあるが、根底では社会から踏みつけにされた同性同士という連帯で繋がっている。この違いが、単に性差の問題なのか、それとも社会的立場から生まれているのかはまだわからない。わからないのだが、なにがあっても相手を思いやれる気持ちを失わない彼女たちの関係性はすごく羨ましいし、やはり男は『グッドフェローズ』の殺伐に引き寄せられる愚かな生き物なのかもと思ってしまう。決して痛快なだけの話ではない。むしろ、転落劇に転じる後半が映画の印象を決定づけている。そして失敗の話だからこそ、彼女たちの優しい側面が胸に沁みるのである。
言いたい事は分かるが、主演の女優さんにせめてトップレス演技をしても...
言いたい事は分かるが、主演の女優さんにせめてトップレス演技をしてもらいたかったかなぁ?
幾らあの驚天動地のリーマン・ショック直前の時期でも、アメリカは同時多発テロもあったし、遡れば、1930年の事もある。ここまでウマシカな男ばかりでは無いと思う。アイビ◯・リ◯グを出たような沈着冷静な知能指数の高い男がこの様な犯罪に巻き込まれる人が、そんなに沢山いる理由がない。
映画になるくらいだから、数件の事件をデフォルメしていると思う。
アメリカ男はそんなウマシカな人ばかりでは無い。
では、我が大和民族は?
昨今のオレオレ詐欺を考えると、こう言った犯罪者が大和民族をターゲットにした時が怖いと思う。我々大和民族は自己主張出来ない民族で、しかも、世間体を気にする。従って、こう言った犯罪には巻き込まれる可能性が非常に高い。だが、しかし、こう言った犯罪が日本で頻繁に起こらないのは、円安である事と、日本人には白人コンプレックスがあって、白人とコミュニケーションが取れないと言う現状がある。
そう、また、
大和民族の物理的な男性は、物理的な女性に対して支配する傾向は未だに強いので、自分よりも大きく、コミュニケーションを取れない外国人には手を出せないのである。
僕がそうであった。
大変に、大変に幸いな事である。
こう言った犯罪がある事が問題なのではなく、この経済の仕組みをもう一度考えなければならない時期が来ていると感じた。
デスティニーのおばあちゃん
だいたいの内容は皆さんのコメントと同意です。
でも、1番違和感があったのに、誰も触れてなくて更に違和感。
なぜ、急にデスティニーが大金を持って来たかに不思議に思わないのか!
認知症って事で片付けたのかな。でも、普通の商売じゃありえない金額だから、見てみぬふりをしてたんだとしたら、嫌だなーと。重度の認知症には見えない振る舞いだったし。
移民あるあるなのかなー。
犯罪を美談のように語るゲスい作品
ウォール街の人は市民からお金を騙し取ったお金で豪遊をしている。だから、そのお金は奪ってもよい??
なんだよその理屈は!
ふざけるなッ!
百歩譲って、生活に必要最低限のお金のためにそういった行為をしているのなら、理解の余地はあるが、本作は明らかに、自分たちが豪遊するために犯罪をやっている。
そんな人達に、愛だの友情だのを語られても、胸糞わるいだけ!
それに、ストリッパーが題材の映画なのに、オッパイを丸出しにはしない。
それって、結局、作品を美化していて、ありのままを描こうとしていないということでは?
タイトルがハスラーズだったので、ポールニューマン的なジェントルマンな映画を期待していただけに、残念です。
ウォール街の金持ちをそんな方法で…?
予告を見て勝手に「貧困に喘ぐストリッパーがウォール街の金持ちをうまいこと出し抜いて金儲けする痛快映画」だと思ってしまった私が悪い…とは思うけど、期待外れだったな。
戦略的に出し抜くかと思いきや、薬を盛って昏睡状態にしてカードを切る…いやいや犯罪やん。
そりゃウォール街の仕事も虚構かもしれないけど、犯罪ではないよね。アイツらと同じよ!って言ってるけど、全然同じじゃないと思うんだよなぁ…。
しかも、汚い方法でせしめたお金はバカ騒ぎと浪費。
子供がいるなら貯蓄とか投資すりゃ、あんなに危ない橋を渡らずに済むのに、アホなんかな。(アホじゃなかったら、あんなことしないか。)
ま、貯蓄や投資できるならあんな大胆なことできないか。
バーレスクみたいな痛快映画を想像してたから、レビュー書きながら再度残念な気持ちになってる…。
ただ、ジェニファーロペスのダンスは必見。
仕上げてきたよね、合掌。
自業自得…
これ以外ない。。ストリッパーがリーマンショック後、客を薬入りの酒で酔わせ、大金を奪う実話。男も世間体を気にし、訴えられない。騙す方も騙される方もそこは夜の世界、仕方ない。J.Roの存在感は圧倒的。狩りをするライオンのようだった。ダンスシーンはもはや年齢オバケ。心情的にもディスティニーを育て、娘のためにとは言え、裏切られたのに写真を持ってるって、人間デカイ。ディスティニーには他人に頼り過ぎ、全く共感できなかった。しかし、意外と刑が軽い気がした。こんなもん?
金に踊らされるステージの裏で…
2008年、世界に大打撃を与えた金融危機、リーマン・ショック。
しかし、お金の動きに疎い自分にとっては、今一つよく分からず。この事を題材にした『マネー・ショート』もちんぷんかんぷん。
だけど、本作は面白かった。直接的ではないが、間接的な形で。
しかも、ストリッパーの視点から!
2007年。
新しいストリップ・クラブで働き始めたストリッパーのデスティニー。
生活は苦しく、上手く稼げないでいたが、そんな時出会ったのが、謂わば“女王”。ベテランのストリッパー、ラモーナ。
ステージに上がれば男女問わず目を引き、男たちは彼女に大金をバラ蒔き、ジャンジャン稼ぐ。
トップでスターの彼女と親しくなり、彼女から稼げるストリッパーをレクチャー。
メキメキ頭角を現し、2人で組んで、お金が溢れ出す溢れ出す!
高級マンションの一室を買い、贅沢に高級ブランド品を買い、恋人も出来、お金を貸してくれていたおばあちゃんに返済&孫からのお小遣い…生活は薔薇色に。
向かう所敵ナシ!
…だった。
そして、2008年…。
多くの金融マンが職を失い、財布の紐を固く締め、と同時に店の売り上げもガタ落ち。
それまでの生活からも転落。デスティニーは店を辞め、一児の母親となり、堅気の仕事を始めようとしていたが、世の中容易くはない。今まで甘い汁を啜っていただけ。
子供や生活の為、再びストリップの仕事へ。華やかだった以前から、淫靡な世界になっていた…。
そこで再会したのが、ラモーナ。彼女もまた生活に喘いでいた。
もう一度、かつてのような輝きを。人生再逆転の話を持ち掛けられる。
それこそ、本作の題材。それは…
ストリッパーたちがチームを組み、ウォール街の金持ち男たちから大金を巻き上げる!
リーマン・ショック後の米NYで実際に起きた、驚きの事件に着想を得たのが、本作。
さて、その方法は、単純っちゃあ単純。
まず、標的金満男を定める。この定め方も、顔やスーツなどではなく、身に付けている時計や靴で見定める。
“女の武器”で虜にし、ドラッグを混ぜた酒を呑ませて酩酊させ、その隙にカードで高額を支払わせる。
自分はストリップ・クラブではなく、友達と一時キャバクラによく通っていたが、こんな風に標的にされていたらと思うと、ゾ~ッ…。
まあ自分は、標的三段階の最下層だけど…。
方法は単純だが、やってる本人たちはいつも真剣勝負。
気付かれたら負け。一瞬の気の緩みも負け。
男共に媚びない女たち!
楽屋やプライベートでの姿もリアルで、これは赤裸々であると同時に素でもある。
再び生活が潤ってきたデスティニーやラモーナたち。
華やかな生活を自分の手で取り戻した。
が、無論忘れてはいけない。彼女たちがやっている事は、犯罪。
悪い事は長続きはしない。
罪を犯したら、必ず罰せられる。
次第に“仕事”にボロが出始める。
“標的”が恥を忍んで訴えを出し、警察が動き始める。
そして…
デスティニー役に、オウクワフィナと並んでハリウッドで活躍著しいアジア系のコンスタンス・ウー。
セクシーな衣装に身を包み、ポール・ダンスも披露、複雑な内面も体現して、新たな魅力を見せているが、劇中さながら圧倒的な存在感を発揮しているのが、
ジェニファー・ロペス!
スゲーよ、本作のジェニロペは。
数ヶ月トレーニングを積んだというポール・ダンスは超セクシーでド迫力。
話題の磨き抜かれたナイスボディは、“奇跡の50歳”と呼ばれるに偽り微塵もナシ!
カリスマ性、一人娘を育てる母性、若いストリッパーたちの面倒を見る姉御肌。
もう敢えて、姐さんと呼ばせて貰おう。
誰もがこの姐さんに惹き付けられ、虜になり、ついて行きたくなる事間違いナシ!
姐さ~ん!
そんな面だけじゃなく、演技も素晴らしいのだ。
女優として低評価の多い姐さんだが、その才能を光らせる役に巡り合えなかっただけ。
男たちから金を巻き上げるストリッパーという、女優なら一瞬躊躇しそうなキワモノ役を引き受け、堂々と。
賞モノだ。
実際、賞レース快調だったものの、オスカーではまさかのノミネート落選。
何故!?
理由は幾つか挙げられているらしい。これまでの女優としての低評価、女優/歌手の二足のわらじ、この役柄…。
それって、差別や偏見にならないかい!?
受賞は『マリッジ・ストーリー』のローラ・ダーンが大本命だったので難しかったかもしれないが、ジェニロペ姐さんのノミネート姿を見たかった。
作品は快テンポ。
特に音楽が、オリジナル・スコア、ヒップホップ、クラシック、オールド・ソングなど彩られ、ノリノリ。
それらに乗せて、一見はスキャンダラスな女たちの犯罪ムービー。
でも実はなかなか、深いドラマ性もある。
男尊女卑や職業偏見もチクリと。今映画界で流行りの格差問題。
後悔も。
もし劇中で、やった事を後悔なんかしてないなんて言ったら、自分の評価も低かったろう。重ねて言うが、彼女たちがやった事は犯罪。
デスティニーが語る、よく見るという悪夢。やった事へ対しての後悔、重責。それに押し潰されそうだったのだ。
展開はデスティニーの回想スタイル。
主に語られるのは経緯と事件と、ラモーナ。
事件以降、完全疎遠に。
あんなに仲良かったのに。心から信頼し合っていたのに。姉妹…いや、家族も同然だった。
一体、2人に何があった…?
再三言うが、犯罪は犯罪。
でも彼女たちも、あの世界的金融危機によって人生を狂わせられた。
お金で踊らされる人々、踊らされる国、踊らされる世界。
そんな中で、初めて出会った時、寒い屋上で毛皮で包み込んでくれたような温もり…。
純粋に欠けがえのない友達として、久し振りに連絡を。
ラストシーンも良かった。
うーん…ちょっと期待外れかも。
ディスティニーとラモーナたちがやった犯罪の内容がよくわからなかったのと、リーマンショックを日付だけ見せられてもピンとこなくて、全体的にそんなにはまらず。
飽きずには見られたし、シスターフッドにほっこりもしたけど、わたしはずーっとお金ないし、あの頃は良かったと懐かしめる過去もないしなー。
ストリッパー時代の小銭、大事にしてたらよかったんちゃうん?とおもってしまった。
ざまあみろ! 女の友情は最高だ!
女の友情は男のそれよりも希薄だというイメージが強いのは何故だろう?と不思議に思う。時に女の友情なんてないと言い切る人までいたりするから尚更。女同士の関係に厄介なことが多いのは理解できるけれど、しかし女同士の友情は確かにあるし、それが男のそれよりも希薄だなんて絶対に思わない。この「ハスラーズ」を観て私はその思いを強くした。この映画で一番強く印象に残るのは、女たちの友情であり、絆だったからだ。
この映画に描かれる「女 対 女」の関係性がとても真摯で誠実ですごく良かった。世間は(というか特に男性は、と言った方がいいのかもしれない)女同士をすぐに対立構図に仕立て上げたがる節があるのを度々感じるのだけれど、この映画に描かれる女たちにそんなめんどくさいことをする人など存在しない。全員がタフで清々しくて気持ちのいい人ばかりだ。人種も入り混じってベタベタするでもなければ裏で手薬煉を引くでもなく、そこには男同士の仲間意識よりもあっけらかんとした友情がある。やっていることは犯罪だし、許されることではないにしろ、なんて気持ちのいい友情だろうと思ったし、なんて気持ちのいい映画だろうと思った。
犯罪映画として考えれば手口が甘いし、その犯行シーンの爽快感というか外連味のようなものはやっぱり少し薄味かもしれないと思うけれど、私はこの映画を女の友情の物語だと思ったし、そう思えば大満足の映画だった。
そして今回はジェニファー・ロペスがとにかく良かった。今まで何を間違えたかロマコメのヒロインみたいな全然似合わない役ばかりやってその都度こき下ろされていたロペスが、ようやく原点に戻ったかのように名演を見せている。忘れている人もいるかもしれないけど「セレナ」のあの名演こそ彼女本来の才能である。本人に付随するDIVAのイメージを逆手に取るかのように、そしてまた一流のアーティストだけが持つ絶対的な「華」を活かしてトップストリッパーであり主犯でもあるラモーナを体現。コンスタンス・ウー演じるデスティニーの先輩であり、親友であり、時に姉となり、時に母となりながらすべてを受け止めていく大きくて深い演技の素晴らしさ。ロペスをこんなに見直す日が来るなんで思ってなかったけど、この映画のロペスは最高にクールだった。
とてもよかった
今見ると、だからコロナで何万人も死んじゃうんだよと思うほどの濃厚接触でハラハラする。けっきょく行きつく先はこん睡強盗団で、まったくひどい末路なのだが、しかしどんなに裏切っても久しぶりに会うとハグで迎えてくれるジェニファー・ロペスに涙が出る。あんな心強い存在がいるのは羨ましいな。
生態
いわゆるクライムストーリーだとは思うのだが、緻密な計画も大胆な犯行もなかった。あるのはただただ乱痴気騒ぎから抜け出せない人々の話だった。
彼女達の行動や思考に身勝手だなあとは思うものも、彼女達が悪いとも思えない。母という側面があったりドロップアウトした経緯があったり。職業の選択は自由だけども、そもそも選択肢が極端に少ない状況があったり。
そんな環境下でも、女性は母となり子供は育っていく。お腹は減るし、突き動かされる母性もありはするのだろう。
彼女達は彼女達の出来る範囲で最大限稼ごうとしてたわけだ。
唖然とするのは男達の馬鹿さ加減だ。
俺は酒も飲まないし歓楽街に行く習慣もないので、アレが普通かどおかは分からないが、彼女達が巨万の富を手にするだけの頭数はいたって事になる。
…まぁ、彼等もある意味金に狂わされてるのであろう。そおいう時代だったのかもしれない。
日本でいうバブル期にも同様な人間達はいたと思われる。使ってもすぐに補填される状況にあるのなら執着も薄いんだろうと思う。
それとは真逆に搾取される側の女性たち。
大金を手にした時の弾けっぷりは狂気じみてた。それ程に抑圧されていたのだろうし、信じ難い状況に有頂天だ。
金へなのか、男たちへなのか、社会へなのか…復讐できた達成感でもあったのだろうか?
金を稼ぎ、どんどん派手になっていく女達。もはや実業家レベルの給料だとも思うのだが、それだけでは心は満たされないようで、娘を学校に送っていく道すがら、向けられる視線には居心地が悪そうだ。
おそらくならば、そのオバさん達の何千倍も稼いでいるだろうし、生活を誰かに依存する事もない。彼女の思う幸せは、お金だけでは賄えないものでもあるようだった。
祖母に渡すお金も札束レベルになっていく。自身はチンチラの毛皮を身にまとい、裕福この上ない生活でもあるようだ。
だけど祖母の服装が派手になる事はなく、他界するまで以前と変わらぬ地味な身なりだった。
彼女は招かれたパーティーで、楽しそうにしながらも話を合わせていただけかもしれない。
どんどん身なりが派手になっていく孫を憂いながらも微笑んでいたのかもしれない。
そんな推測もあって、彼女達を嫌悪しきれずにいる。
エンドロールが流れる中、アナウンスが流れる。「もう待ってても女の子達は出てこないよ。早く帰りな。」とか、なんとか。
プッと吹き出す。
きっとそうなのだろうな、と。
時代が巡り同じような事が起こっても、今作のような女性はもういないのだろうなと。
女性は強かに学習し、進化していくのであろう。変わらないのは馬鹿な男だけだと言われてるような気になった。
そして、それはあながち的外れではないような予感もあって、思わず笑ってしまった。
カマキリのメスは、交尾後にオスを喰らうという。自然界のルールが不思議と合致したように思え…性欲の衝動を刺激されたオス程、単純で狩猟しやすい生き物はいないのだろうな、と男に産まれた業を嘆く。
ちょっと思った作品では無かった。
バブルさなかのウォールストリート
男達が、稼いだ泡銭を女が吸い取る!
やがてはじけて
女たちの仕返しがはじまる。
ジュニファーロペスは、主演、製作
コンスタンスウーは、アジアンビューティ
ジュリアスタイルズは久し振りに観た。
あまり痛快さが無いのが
実話をもとにしてるからなんかな?
華やかでかっこいい弱者の反撃
女性たちが生きるために体を張って金持ちからぼったくる。
華やかでかっこいいジェニファー・ロペス。序盤のポールダンスでは、観客からドル紙幣がこれでもかと浴びせられる。すごい50才。
そして健気なコンスタンス・ウー。香水の強い匂いが漂ってきそうな場面が続く。ぼったくる手口は荒っぽく、バレることを恐れてもいない。
世界はストリップクラブであり、金をばらまく者と踊る者に分かれていると、終盤、J・ロペスのラモーナが言う。
富の偏在と弱者の反撃。弱者の反撃では、この世界の仕組みはびくともしないらしい。もしかすると状況は悪化し続けているのかもしれない。
タバコが似合う映画でもある。J・ロペスのラモーナがかなり吸う。喫煙者は映画を見終わったらまず一本吸うでしょう。うまいだろうな。
禁煙中の者が見るのは辛かった。
肯定したいけど
ストリップショーのダンサーが最初は羽振りがいいんだけど、リーマンショックの後はしんどくなって、軽い薬物使って男をハメていくって話なのね。
最初、主人公が右も左も解らない感じでストリップショーの店に来て、スタッフにがんがん搾取されて「頑張れ!」って気持ちになんだよね。ここがうまい。
そしたら店のエースに「私と組む」って言われて、ここから成り上がってくんだけど、リーマンショックで一回地に落ちんの。しかし再びエース登場で、客に薬入りの酒を飲ませて意識を朦朧とさせて、店に連れ込んでボッタクるシステムを始めんのね。これが図に当たって大儲け。
でも薬物使ってて違法だから、最後はボロが出て、警察に捕まってしまうと。
男と女のどっちが悪いんだってとこなのね。女の人達は不幸な境遇で、這い上がろうと思っても這い上がれない。男たちはウォール街の金融マンで、リーマンショックで多くの人を不幸にしたのに、自分たちの罪は問われない。そんな女を金で自由にしようと思う男と、男をハメようとする女。どっちが悪いんだっていう。
格差の話でもあんの。ストリップショーのダンサーとウォール街の金融マンの。
主人公サイドから描かれてるから、主人公に肩入れしたくなるけど、「でも、それは、やりすぎ」ってとこもあんのね。かといって、札びらで人を叩いてるような金融マンもどうなのさと。
観てて男性側に同情したな。あんな綺麗な人に囲まれたら、正常な判断力失うよ。
それでもし自分が囲まれたら、間違いなくカモになってるから、なんとか逃げだそうと思ったよ。
女性の友情物語として観るべし
犯罪を描く映画は難しい。犯罪なので当然やってはいけないこと、推奨するような内容ではいけない。でも、面白くしないといけない。たしかに面白いクライム・サスペンスはある。犯罪に至る致し方ない理由があったり、スリリングな展開があったり、用意周到な準備があったり、犯罪の被害者となる人間がそもそも悪人だったり…。そして、犯罪を犯す側(主人公たち)がかなりカッコよく描かれていたりする。
さて、このハスラーズだが全体的にそういった要素が少ないのだ。前半部分はわかる。ストリッパーたちのプロ根性や仲間意識、ゴージャスな成功が描かれていて楽しかった。ところが後半になると酔わせてキメさせて朦朧となったところをカードで金を騙しとるという単純な犯罪に走っていく。スリリングさも知的な計画もカッコよさもなく、ただただ金の亡者となった彼女たちが描かれる。
ところがいつの間にか最後は女同士の友情物語になっていた。あんなことがあっても友情が続くことに驚く。
そんな話なら言っておいてほしい。肩透かしをくらった感じだ。
ジェニファー姉さん!
そこまで見る予定はなかったがアト6でのプッシュを聞き鑑賞。
中々面白かった。
ジェニファーロペスがプロデューサーを兼任して、出演自体はノーギャラで請け負っているという気合いの伝わってくる熱演が印象的。冒頭のポールダンスシーンは特に力が入っており、登場と同時に映画を支配していた。
ストリッパーという若干センシティブな業界を題材にする以上、そのリアリティが嘘くさくなると途端に話全体に甘えが生じてしまいかねないが、ジェニファーロペスが冒頭のダンスシーンで話のトーン全体にぐっと背骨を通している。
とにかく先ずはジェニファーロペス。
これに尽きる。
主演のコンスタンスウーの佇まいも良かったが、そのほか脇役ストリッパー達もいい味を出している。特にカーディBとリゾはやはり印象的。役者として演技が達者なのかどうかはわからないが短い出演時間でとてつもない爪痕を残している。
アト6でのジェーンスーの解説の通り、この映画は単純なフェミニズム的メッセージを押し出す映画ではないが、やはり出演する女性陣の団結は強く感じる。
ストリッパーの話でありながら主要キャスト誰もトップレスになるシーンがなかったのは突っ込みどころではあるが、この話はストリッパーを通して 性的な何か を浮かび上がらせたいわけではないので、足りない という印象はない。
話の枠組みはいわゆる グットフェローズ型 とでもいうべき内容。ある時代の中を生きた人々の栄光と没落を大河ドラマのように駆け抜けていくストーリー。
Jloの役はスコセッシ作品のデニーロをイメージして脚本を書いたとの話なので意識的なのだろう。
この映画は 事実を基にしている とのこと(本当かは知らん。ファーゴ方式で嘘かも)だが、話の根幹にあるのは リーマンショックをめぐる持つものと持たざるものの話だったと要約できなくもない。金融危機をめぐる問題意識の目線は制作に名を連ねているアダムマッケイ(マネーショート監督)の役割が大きいのかな。
派手な印象の強い映画だが、女性の息苦しさやウォール街への不信感、貧富の差(最近本当にこれ多い)など切実な問題提起がふんだんに盛り込まれているいたって真面目な映画である。
グッドフェローズ型の話としては尺は若干タイトな110分という上映時間だが尺としては うーん 若干間延びしている感がなくもない。
金儲かったぜ! イェーイ! からのがーん↓
のくだりを2回入れる必要はあったのだろうか。。
リーマンのbefore after をきちんと見せるためには2回必要だったのかも知れないが、単に山と谷が2回来た以上の意味を持たせられていればより話としての出来が上がった気はする。
まあイチャモンレベルの不満だが・・・
賞レースから今作はほぼ完全に無視されているようだが、全然引っかかって来ても不思議でない作品。
おすすめに従ってきちんと見て良かった。
※ウィルフェレルは制作でどんな役割を果たしたんだろう・・・
俺たち~シリーズのつながりで参加しのだろうか笑
残念ながら。
久しぶりに残念だなぁと思う作品を見ました。なんの策もなくただただ薬入れてお金を騙し取る。子供のためといいながら親子のシーンもほぼなく買い物三昧。何を見せられてるのかと思いました。後半は巻きすぎてよくわからず。ジェニファーが今も美しかったことだけが救いでした。
つまりは女の友情の物語 (極悪ママ友編)
クレイジーリッチが上映されてた頃、コンスタンス・ウーの次回作は、「ジェニファー・ロペスとの共演で、男達をだますストリッパーの話」と聞き。結構楽しみにしてました。
台湾系アメリカ人である、コンスタンス・ウー(呉さんですね、漢字なら)が、クレイジーリッチでは結構ネガ評価もあって個人的には残念でした。今回も貶されるんかなぁ。俺、大好きなんですけど。彼女はジェニファーのほぼ一回り歳下ですから、結構なお姉さん。アジアンビューティーってほど美しい容姿に恵まれた訳でもなく、どっちかっていうと「平たい顔族」。頑張ってる姿には声援を送りたくなります。
金のため、生活のため、ストリップバーで働くオンナ達の物語。どうしても貧乏性のせいか、稼いだ金を無駄遣いすんなよ、なんて所帯染みたこと考えてしまって。
「大金騙し取る」って言うから、どんな大スティングかと思いきや。カード搾取かいな、泥酔ぼったくりかいな、あらほらはら…ま、その辺にも、おってですけどね。やられた人、知ってますけどね。ゴルフ場でスキミングに遭った人とか。
ちょっとしたボッタクリは、徐々にタガが外れて行きます。クスリを道具にし、外注するに至れば、これは立派な組織犯罪。一線を超える時の、ラモーナとデスティニーのコントラストは、ストリップバーで働くに至った理由そのものの相違。ただ金が必要だったデスティニーことドロシー。マネーゲームで泡の様にカネを得た男達への応報の意識もあったラモーナ。犯罪ですけどね、彼女たちのやってる事。ウォール街の「金融商品」は犯罪ちゃいますのん?いや、犯罪は言い過ぎた。ですがラモーナは間違った事は言ってないよね。例えば、「ジーサンズ」で消えた年金を巻き上げたのは、ウォール街だし。
もっと早く出会えていたら、違う形で助け合えていたのに。
ホントだね。
どんなナリでも。どんな境遇の、どんな職場の、どんな生き方の者であっても。親友って言えば良いのか、コレ。結構染みました。意外にも。
良かった。好きです、これ。
ジェニファー・ロペスのエロかっこよさを予告編で汲み取れてれば、本編...
ジェニファー・ロペスのエロかっこよさを予告編で汲み取れてれば、本編を観る必要はあまり無い。友情があったのかなかったのか濃かったか薄かったか、娘への愛情があったのか(略)。何も語られず(上辺だけ語って)予告編の内容だけで終了。
【ウォール街の腐った証券マン達を”美魔女”が華麗に”フィッシング”。 ワーキング・マザーたちの奮闘記でもある。】
ワーキング・マザーには頭が上がらない。
一緒に働く仲間にもワーキング・マザーはおり、彼女たちの働く姿を日々目にし、時折個別に話をするのでその大変さは”頭では分かっている積り”である。(本当は、もっともっと大変なんだろうな・・。)
だから、劇中幼子を抱えて困窮するデスティニー(コンスタンス・ウー)の”就業時間短縮”の哀願に対し、”子供が鼻血を出しても家に帰らずに働いている奴もいるだろ。”と言ってムシャムシャとバーガーを頬張る男には、一発食らわせたくなる。
今作では、冒頭から愚劣な男が次々に登場し、次々に”美魔女”たちに釣られていく。
彼らのおマヌケな姿は、観ていて大変気持ちが良い。
だが、”時代の流れ”に、彼女たちも巻き込まれていく姿は少しシビアだ。
ラモーナ(ジェニファー・ロペス:あのスタイルには、ちょっとビックリである。姉さん、お幾つでしたっけ?。信じられない。あ、私も腐った発言をしている・・。)の計画及び友情が徐々に破綻していく過程・・・。
が、ラストシーンに少し救われた気持ちになる。
それにしても、あのラモーナのラストの台詞は実に辛辣である。
<愚かなる男(含む自分)は、どんなに足掻いても働く女性(含む主婦)には到底敵いっこないのだ、という事を改めて実感した作品。>
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