BOYS ボーイズのレビュー・感想・評価
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感情がヒシヒシ伝わる演技、良かったなぁ
複雑な感情が細やかに伝わってきて、凄いなと思った。
・ゲイが揶揄いの言葉になるような環境で、同性愛に一歩踏み出す勇気が出ない様子。
・友人に彼女ができ人目を憚らずイチャイチャし始め、自分にもそれを期待する彼女的存在ができる。
世間一般の異性の恋人関係を築こうと努めてみるものの、やはり心はマークにより自然に強く惹かれる様子。
不安定な兄と父との衝突から、父親の心配のタネになるような事(同性愛)は控えようという精神が働いていそうでもあったなと思った。
父がバイクに過剰な拒否反応を示していたから、母の交通事故死の原因はバイクなのかもしれないな。
だとしたら、大切な息子まで犠牲になったらという不安と恐怖はとてもよくわかる。
不安から息子を信頼しきれない、縛りつけてしまう自分を反省し、最後にはその気持ちを抑えきりエディにバイクを返せた父は本当に凄いと思う。
兄と父の関係が安定したのを見たから、シーヘルはマークの元へと飛び出せたのかもしれないな。
シーヘルとマークのイチャイチャ現場を目撃したわけでもなく、ただ2人で夜帰って来たのを見ただけだったお友達が、2人の関係にうっすら気づいたの凄いなと思った。
2人とも、好きの想いが視線や態度から滲み出てたんだろうなぁ。
エディ、思春期で反抗期、そして母を失った事で心に傷も負うちょっとワルに片足突っ込んでるキャラだったけど、役者さんの『この人いい人なんだろうなー!』感が可愛い笑顔から滲み出ちゃってて、ニッコリしてしまった。
ラストシーン、バイクの後ろに笑顔のマークが居て、本当に良かった。
風景が終始よく、オランダは移民で荒れてないんだっけ?この風景、夜出歩けるこの環境が守られているといいなと観ながら強く思った。
とても魅力的な国でした。
【思春期の陸上選手の少年二人の一夏の淡い想いを静謐で美しいタッチで描いた、オランダ映画。】
■陸上部に所属するシーヘルは強化チームに選ばれ、同じく選手として選ばれた自由快活で爽やかな少年・マークと出会う。
ある日の練習の後、友達と泳ぎに出かけ2人きりになったマークとシーヘルは、お互いに引き寄せられるようキスをしてしまう。
◆感想
・シーヘルやマークが長いストライドで、コートを走るシーンがとても美しい。そもそも、陸上選手の美しいフォームが好きなのだが、この映画ではその刹那のシーンを見事に映し出している。
・物語に多くな起伏はない。シーヘルの兄エディは不良っぽいが、諍いを起こすわけでもなく、シーヘルたちがリレーで優勝した時には仲違いしていた父と一緒に喜んでいる。
・マークはシーヘルへの想いを隠さない。戸惑いつつ、その思いを受け入れようとするシーヘルの表情が何とも切ない。彼にはガールフレンドがいるのである。
<ラスト、リレーの優勝をシーヘルの家で皆で祝うシーン。そこにはシーヘルのガールフレンドはおらず、シーヘルは兄のバイクで山の中の細い道を走る。
そして、いつの間にか、シーヘルの後ろにはマイクがタンデムで乗っているのである。
今作は、一夏のボーイズラヴを、静謐で美しいトーンで描いた作品なのである。>
あと30分
どこでこの作品を知ったのか忘れたけど、
予告動画を観て一目惚れ。予告動画を何度も観た。
正直、予告動画がMAXで
本編80分はかなり端折られてる気はしたので、
あと30分くらい間を埋めた完全版が観てみたいなぁ
と思いました。
だけど、青春の瑞々しさが綺麗な映像やオランダの自然、
音楽から感じられたし、
何より青春の悩みが凝縮されたような主人公の表情が
印象的だった。
単に俺のこの感情は何なのだろう?
と言う悩みだけではなく、
とりあえず付き合ってみた彼女の事、
間近に控えてる陸上の試合の事、
上手くいってない家族の事が絡みあい、
青春映画としてもとても良かったと思う。
一番の見せ場は主人公と相手のラブシーンなんだろうなと
思っていたら、リレーのシーンがクライマックスで
そのカメラワークは素晴らしかった。
リレーをクライマックスに持ってくる事に、
ゲイは特別な事じゃなく自然な事だと言ってるように
思えました。
2人でいるシーンも良かったけど4人のシーンが好き
でした。
イケメン兄弟シーヘルとエディも良かった。
エディと言う不良兄貴の存在がオランダを舞台だけど
身近に感じさせてくれました。
こんなご時世
タイトルなし
15歳、思春真っ只中の彼らの
青春ラブストーリー
川遊びや合宿でのキャンプファイアやらの
シチュエーションはベタなのに
懐かしさを感じるし、
あの曲の弾き語りにはあまりの大胆さに
おっちゃん赤面したし
10代ってだけで十分眩しさを感じるのに
カメラアングルがさらに
輝きを魅せてくれる。
部室でのやりとりのカット割りも印象的。
部室でのやりとりってなんであんなに
ドキドキするんでしょうね?
まぁ、僕が高校生の頃の部室は
汗くせぇユニフォームとかシューズとか
何故か吸殻が散乱してる汚ねぇ記憶しか
ないから余計にそう感じるのか……
めっちゃめっちゃいい!
ってところまではいかないんですが
主人公の2人や同級生たちの
やりとりがとても初々しいし、
ちょっとだけ純粋な気持ちになれるし、
恋する相手が女子であっても男子であってもこの年代の輝きは一生大切にしたいなぁ
なんて思わせてくれる作品でした。
見つめ合う表情に全てが詰め込まれていた。
なかなかの演技!
I confess to myself , the sincerity of my heart .
シーヘルとマークの二人の清んだ瞳に私の醜い姿は、どう映るのかしら?
手の届かない人とは分かっていても”私の心だけは、その美しい純粋な魂に接してほしい。”
会うべきでなく、会いたいの?
わたし、あなたを好きにならなくって良かった。
わたし馬鹿でした。どうしてあなたをもっと早く好きって言えなかったのかしら。そしたらもっともっと二人の時間があったのに……
2014年製作の「彼の見つめる先に」時を同じくするように二人の男の子の青春真っ盛りの恋愛模様を描いた小気味のいい、そして悪戯っぽい、そして、その時にしか描けない映画。例えば「雨の日は会えない、晴れた日は君を想う(2015)」のジョダ・ルイス。コキュートスを描いた「シークレット・オブ・ハロウィン(2016)」のトビー・ウォレス。彼らは、今やダダのハンサムさんになっている。
Do you need a reason to like someone?
有名な映画の中の台詞。この言葉さえあれば、何も怖くはないの。しかし、初めて唇を合わせた時、シーヘルはためらいのためか...?
I'm not gay.
Of course you're not. と言ってしまう。
シーヘル自身、男性を受け入れるのにためらいがあり、女友達とも付き合ったり、優柔不断さが彼の欠点と言ってしまうのは、ただ気が引ける。
父親と兄の関係にも悩み、彼自身が人生で戸惑いを見せながら、成長していく過程をデンマークの緑の多い自然を背景に淡々と表現し、描いている。
リレーの競技会では、個人的には予想とは違う結果となったが、ある意味、この映画がテレビドラマとして生まれたのちの映画化ということが、このことでわかるような気がする。
Good luck with your charade.
均整の取れた肉体を持ち、遠くからでもハンサンムさんと分かる笑顔の似合う彼ら二人を見ているとラストのバイクのシーンは、お似合いとなって遠くに走り去っていく。ただ言えることは、この映画はシンプル過ぎて、面白みのかけると思う方がおられるかもしれない。
同性愛と公言している視聴者の一人が、彼の十代の時にこの映画があればと吐露をし賛辞を寄せていたが、また別の方は、この映画をたとえて”かっこいい”また”優しくて可愛い”という表現をされていた。どちらの意見も素晴らしい。
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