「《家》"Two bad-asses on the road." ル...」ザ・ピーナッツバター・ファルコン とーりさんの映画レビュー(感想・評価)
《家》"Two bad-asses on the road." ル...
《家》"Two bad-asses on the road." ルールナンバー1はパーティー、スゴくよかった!いざ大冒険へ!この心温まる小作品 = インディーっぽさを味方につけた良作は、何よりも大事なことを教えてくれるような素晴らしい映画の魔法(最後には文字通り...?)でした。ここでは作り手の温かな眼差しに見守られながらも、日常に根差した些細な感覚を大事にしながら非日常の冒険に出る愛しさがある(そうコレははじめてのおつかいか...!)。だからこそ普遍的に響くものがある。演技、演出、脚本、音楽どこから読み取っても琴線触れまくりで素直にいい時間。
『チョコレートドーナツ』ミーツ『リトル・ミス・サンシャイン』(←プロデューサー一緒らしい) --- 親に捨てられ高齢者施設から脱走したダウン症の青年と、他人からカゴを盗み漁をしていることがバレて火を放ち逃げる青年。二人の間にはどんな些細な弊害も障壁も無く、あるのは友情と信頼度二人だけの特別な握手。そこに施設から彼を探しに来たダコタ・ジョンソン演じる職員も加わって、一行目指すはVHS擦り切れそうなほど見返したプロレス塾! 皆大切な人を失ったりツラい経験をしてきた彼らはまるで家族のように互いにかけがえの無い存在になっていく...わけだけど、それが押し付けがましく無く実に自然。だから始終ニヤニヤ微笑ましく見守ったり時に涙腺うるうるしてしまう。
シャイア・ラブーフ、一時期変な言動というより奇行目立ったりしていたけど、やっぱりいい役者になったな〜としみじみ思ったり。何より役者としてでなく彼自身がこの役柄のように、そういう分け隔て無く誰もが接せられるべきだと日々の中で生き難さを感じているからこその、映画祭に紙袋被ってきたりの行動だったのかな、なんて。そんなあれこれを本作で屈託なく打算なくじゃれ合う彼を見ていて思うのでした。
地味にいいキャスト。他にも亡くなった兄役にはジョン・バーンサル、カゴ燃やされて執念に燃える追手役にはジョン・ホークス。彼らもそういう心意気、本作製作の意図とかに共感したからこその出演だろうし、そう願う(だって絶対ギャラ高くないだろう)。エンディングで流れるRunning For So Long (House A Home)歌詞もスゴく作品の内容にマッチしていていい曲