再会の夏のレビュー・感想・評価
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思ってたのとは違った
犬との絆の話が深く描かれるのかなと思ったが、そうではなく、モルラックやその周囲の会話から、モルラックの回想描写がメインとなり、いかに戦争の悲惨さ、意味のなさを改めて理解させてくれるような作品だった。
その為思ってたのとは違ったのかなというのが率直は感想。これもまた素晴らしい映画だが、犬が大好きで、ちょっと犬とのストーリーを勝手ながらもっと期待してしまった為少し退屈に感じてしまった。
文学的な臭いと犬が気になって観に行きました・・
仏軍のランティエ判事(フランソワ・クリュゼ)の視点で疑問を解いていくストーリー。
・犬(名前はギヨーム 犬種はボースロン、ドーベルマンの原種)は留置場の外で主人モルラック(ニコラ・デュボシェル)を呼び続けるのか、それほど強い絆とは?
・モルラックはなぜ投獄されるようなことをしたのか?
テーマとしては観た人それぞれと思うが、私には徴兵された農民の見た戦争の欺瞞性、読書や学問は人を思慮深くさせるがその分悩みも深まる、懐柔させるのは無垢の愛ということか・・。
原題のLE COLLIER ROUGE(赤い襟)は原作の小説の題名でワンちゃんの首輪のようだが映画ではしているように見えない。
(以下ネタバレ→)
それにしても第一次大戦の時代では愛犬を連れて出兵なんてできたのには驚いた、そもそもなぜこの物語に犬が必要なのか考えてみた。
戦場で国が望み、讃えるのは勇猛な犬のような兵に過ぎないと気づいたモルラックの怒りは自分を裏切った妻への失望と重なり人としての自尊心を著しく傷つけられ自暴自棄に陥るのだが、只管待ち続ける愛犬の健気さやランティエ判事の真相調査や慈悲深い説得により立ち直ってゆくのだった・・。多少マッチポンプ的ではありますが愛犬でもあり戦友でもあるギヨーム無くしては平板な人情ものになってしまっていたでしょう。ただ、妻のバレンタイン(ソフィー・ベルベーク)の態度が途中から夫思いに豹変するのは不自然、製作陣の思わせぶりの心理操作を感じさせてしまうではありませんか。
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