劇場版 そして、生きるのレビュー・感想・評価
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3.11を新たな視点で見直そうとするWOWOW初単独配給作品
3.11の被災地で出会ったボランティアの若者たちが、それを機会にお互いが自分らしい生き方を模索し合い、苦闘の果てにあるべき姿を見つけていく。基本的なフォーマットはヒューマン・ラブロマンスだが、何かを失い、そこから立ち上がろうとする彼らを通して描くのは、同じ喪失感からの脱却。岡田惠和の脚本は、被災地の現状をリアルに伝えたり、原発問題に特化するでもなく、このテーマをラブロマンス(=エンタメ)に落とし込むことで、新しいアプローチを試みている。WOWOWが「連続ドラマW」枠で6話完結という形で放送した作品を、劇場版に再編集し、さらに、初の単独配給に踏み切った理由は、そこにあったのではないか。主人公たちが語り合うボランティアに参加した本当の理由、仕事として関わる人助けとボランティアの根本的な違い、等々、脚本家の息子が実地で体験したという事実が物語に盛り込まれている点も注目だ。主演の有村架純、坂口健太郎を囲む共演陣の充実ぶりも含めて、公開規模は少ないが、今週末公開作の中でもオススメの1作だ。
ドラマ版の視聴の感想ですみません
Netflixで六話視聴。
劇場版のみの視聴者が興味を持つかどうかわからないが知りたいと思う人がいたら見ていただきたい。
これを二時間にまとめたら駄目だと思う。
削る場所なんかないと思う。
削ったら軽い話になりそうだし、映画版見た人で割とそう言ってる人も見受けられる。
根本的にこういう話は好きじゃない。
話の展開も古くさくて昭和か!っていうリアリティのなさ。
有村架純の演じる女の子が、こんなのいるか?っていうレベルの自己犠牲女で、
せめて最初の子が元気に生まれてたら、この子は実は!みたいな流れもあっただろうに、と途中はイライラが止まらない。
私の個人的な嗜好で言うと
ボランティアというのが全く身近ではない。
出来ればそういう方々に助けて頂かなくてもよい人生でありたいし、それは多分みんながそうだろう。
自衛隊の救助も頭が下がるし立派な方々だと思うけれどお世話になる事なく人生を終えられたらと願うばかりである。
JICA は、アフリカの人達と交流する事が多々あったりするとそういう関係で結婚したカップルに出会う事がある。
彼らはその後も上手く行く時もあれば行かない事もある。
それはただの国際結婚とは違うし国内のカップルのとも同じ条件には見えない。
この六話で、前半の三話はもう (言い方悪いけど)クソドラマの部類。
親を亡くした子の苦悩や
彼らがボランティアに走る感じ
苦労の発表会みたいな事も
若いよなあというか、ああもうそういうのいいわ、って思ってしまう。
その(言ってみれば) 偽善とも捉えられがちの感情が
後半に一気に回収されていく。
一つ残らず。
ひとつひとつ 丁寧な描写で回収されていく。
実の親ではない母が、父が
不幸にも親を亡くした子を「絶対に幸せにするから」と言って本当に我が子以上に愛情を注ぎ、彼も彼女もちゃんと幸せに育つ。そして
その子たちが成長し、やはり心の底では拭いきれない傷を隠し持ってて、運命の相手とお互いが信じたにも関わらず傷はさらに増えていく。
当初思う 「なんで言わない?」という視聴者である我々の言葉を代弁する彼女は、
言ってみれば恋敵なんだけれど、彼女はまったく嘘偽りなく正直で率直でダイレクトで、悪意はどこにもない。
ましてや うじうじした男と対照的に生きる瞳子に対し友情の気持ちは変わらないように見える。
ラスト、パソコンの中で微笑む瞳子を見つめる彼の目。
そういった細かい間を削ってしまうと
坂口健太郎のこの作品での素晴らしい演技が意味のないものになる。
詐欺罪で刑務所に収監されている夫を待ちながら、一人で強く娘を育てる彼女はもはや 母である以外の何者でもない。
母である事が全ての強さの根源だから
彼がやって来ても彼女は凛と立っていられるし、彼にそういう姿を見せていたいのだという気持ちが痛い程わかる。
そう言った意味で
二時間程度の劇場版にしてしまう意味を見出せない。
と思ってしまった。
運命に翻弄されながらも生きる2人に涙、ドラマを縮めたのが透けるのが残念
WOWOWの連続ドラマとしてやっていたのを知っていたので、これが映画になると聞いて嬉しかった。単なる純愛を描くわけではなく、リアリティを持ち合わせているからこその良さが出ていた。
岡田惠和の脚本だけに、人間の繋がりを暖かく描いているのだが、何せ重い。東日本大震災のボランティアがきっかけに繋がったふたりを軸に、数多くの試練を越えて生きていく姿が描かれるわけだが、割とバサバサ試練が来る。ドラマを縮めたとは言え、なんだか寂しい。救いがあまりないと言うか。生きる力をくれるようなメッセージを受け取れる一方、映画作品としては楽しく観れなかったように思う。
雰囲気の柔らかな作風と、それぞれ難しい役どころが希望への誓いを目指すような作品。若干合わなかったかも。
良い話だが…
良い話だが、あり得ないこと満載。
あの場面で、気仙沼で再会するか?
久保くんと清隆カップルが、あそこで出くわすか?
映画だからと言われるとそこまでだが、強引な感じが強い。
有村架純さん、可愛かった。
命のバトン
気仙沼でのボランティア活動や3.11後の人の生き方。大学生たちの心の支えは何だったのだろう。女優志望だった瞳子、ボランティアに生きがいを見出した清隆。男女の関係も自然な流れで、事件が起きてまた生き方の考えが変わる。爆破テロに巻き込まれたとき、怪我よりも少年に「偽善者!」と言われたことの方が辛かったに違いない。ボランティアは無力なのか・・・と。
瞳子の両親は幼い頃に交通事故で亡くなった。清隆も両親を亡くして叔母夫婦に育てられたという共通点があり、実の親以上に家族らしさを見せてくれていた。一方、気仙沼での理髪店経営の坂本(萩原聖人)もとても良かった。自分で散髪する人が多くなり、理髪業そのものも客足が遠のいてる事実。職業観も見せてくれていた。
8年の流れの間に、瞳子の新恋人・久保(岡山天音)、清隆の新恋人・ハン・ユリ(知英)とパートナーも変わり、職業も変わっていく様子。唯一がむしゃらに仕事をしていた久保は詐欺罪で逮捕されるという事件も。
生きることと働くこと、それに運命が加わり、共感できたりできなかったり。様々な感情もわきおこるけど、ドロドロと動くわけでもなく、最後はすがすがしい気持ちで彼らの生きざまを見届けることができた。まだ若いんだし、これからも色々あるよ、きっと・・・
映画になるとちょっと大変かな
WOWOWというのは時々質の良いドラマやアニメをつくります。このドラマはエキストラの友人から撮影の様子を教えてもらったりして余計楽しめました。ドラマの頃は加入しておらず、最近劇場版を観たのですが、やはりこの様々な人生模様を凝縮したがための説明不足はあった。でも、あらかたは面白く、最後に住田に住む場面が雰囲気よく復興地区の人々の気持ちもよく表れていたと思う。人生なにがあるか判らないがだからこそ面白い。
それぞれの人生に幸あれ
有村架純×月川監督の舞台挨拶付き鑑賞。舞台挨拶時に目の前を通った有村架純のオーラと笑顔に瞬殺されました。
テレビドラマは未鑑賞ですが監督の話では300分のドラマを135分に凝縮した内容とのこと。震災後の人間模様を上手く描いている作品で二転三転する展開に最後まで釘付けになった。キャストもピッタリな印象で有村ワールドを存分に堪能した。それぞれの人生に幸あれ。
2019-241
たくさんのシーンが心に残る
この8月に東京芸術劇場で芝居「お気に召すまま」を観た。坂口健太郎と満島ひかりが主演のシェイクスピアのラブコメディである。そこそこ笑えて面白い芝居だったと記憶している。
実物の坂口健太郎は背が高く肩幅が広くて腕も太い、いわゆる偉丈夫である。膂力溢れるその肉体から静かに放つエネルギーは、分厚い存在感となって舞台を支配していた。これほど肉体の印象と人物の印象が乖離している俳優も珍しい。
そういう意味では本作品の、寛容で温厚だが生のエネルギーに満ちている主人公清隆を演じるのに最適の配役だったに違いない。リアリティのある、とてもいい演技をしていた。相手役であるもうひとりの主人公瞳子を演じた有村架純は「フォルトゥナの瞳」のときに比べて目に力があった。坂口健太郎に負けない、素晴らしい演技だった。
子供が幼いうちに死んだ両親は子育ての苦しみを味わわない代わりに、子育ての喜びを味わうこともない。子供を引き取った人は子育ての苦しみと喜びの両方を引き継ぐ。いい人間に育ってくれたらそれだけで喜びになるだろうが、反社会的な人間になってしまったら、苦しみは何倍にもなる。自分の子育ては間違いだったのか。本作品では、育てた人と育てられた人の双方の視点が語られる。
運命の女神は屡々残酷になる。登場人物たちの殆どが善人で、他人の立場に配慮し人の気持ちを思いやって、清く正しく美しく生きてきた。なのに悲惨な目に遭う。それはときに人災であり、ときに自然災害だ。
しかし誰も、運命を呪うことも他人のせいにすることもなく、自暴自棄にもならない。ただ日常生活を淡々と、人との出逢いやふれあいを大切にしながら生きていく。別れもまた、出逢いと同じくらい大切な宝物だ。人は別れた人の思い出を大事に心の奥に仕舞い込む。
島崎藤村の詩を思い出した。「惜別の歌」として広く知られているのでご存知の方もいるだろう。
わかれといへば むかしより
このひとのよの つねなるを
ながるるみづを ながむれば
ゆめはづかしき なみだかな
人との出逢いに限らず、事故との出遭い、災害との出遭いは、運命と言うよりも偶然と縁起の為せる現象で、人知の及ばぬところである。恨んでも仕方のないことだ。人はいいことも悪いことも、楽しいことも苦しいことも、すべてを受け入れてただひたすら生きていく。
本作品は人間をやさしく見守り、人生を力強く肯定する。人は泣き、人は笑う。出逢いがあれば必ず別れがある。そうやって人生が過ぎていく。観終わったあとも沢山のシーンが心に残っていて、瞳子の涙と笑顔がいくつもいくつも脳裏に浮かぶ。素晴らしい作品だと思う。
これは連ドラの総集編?
観ていた方と始めて観た方とでは評価が異なるだろうけど有村はこう言った役ばかりだね坂口と有村が知らないうちに恋愛関係になってて突然現れた飛び込みの悪質セールスマンが次のカットから彼氏になっててその間何があったのかドラマでは描かれたのかな?学校の後輩とか嘘だったのか!震災は背景にしただけ直接本編とは無関係 震災と物語を絡ませるならやはり感動の物語を観たかったが これは愛憎劇で主演のファンが観て楽しむ作品
遠出した甲斐があった
月川翔×岡田惠和×有村架純でドラマは見ていなかったので、是非見に行きたいと思い、東武練馬まで見に行きました。
震災自体の話は序盤のみでしたが、震災のボランティアを通じて出会う人々の生き様が描かれていました。
かなり展開が早く場面がコロコロと変わっていくので、あまり飽きずに見ることができました。
それにしても、泣かされました。
主演の有村架純さんは流石。
高校生役から母親役まで全く違和感のない演技をされていて、この物語を瞳子の生涯、人生としてみてしまうほどです。
知英さんもナチュラルな芝居がとてもこの役に合っていたと思います。
お目当の1つでもあった岡山天音さんは途中からの登場でしたが、周りのベテランキャストに負けることなく、馴染んでいて良かったです。
また、デザイナー渋井直人の休日以来の光石研さんとの絡みも最高でした。
映像、音楽共に綺麗で切なくも勇気付けられフルそんな物語でした。
ラストも良かったです。
消化不良
ドラマは未視聴です
冒頭に衝撃的なシーンが続き、見るのがしんどくなります
どうやら総集編のようで、登場人物の心情を描くことよりストーリーを進めることが優先されます。
どうしてそう思ったかという内面の部分が描けていないし、あの時こうだったから今こうしているのだと伏線になる部分が無いので突然話が進みます
親子、カップル、震災とテーマが多いので、どれか一つに絞って深くやるべきです
坂口健太郎の生い立ちも複雑なのに、生かされていないし悪者のイメージしか残らない。仕事の関連性もない
監督が好きなので、うまいと思うシーンや撮り方もあったのですが、登場人物にイマイチ共感出来ず残念でした
パンフレットが無かった事もがっかりです
ヒューマン・ラブ・ストーリー
TV ドラマが元の様ですがドラマ未見、
総集編と捉えれば上出来なのかもしれません。
取って付けた様な展開が続く、
感情移入出来るキャラが無い、
「さぁ泣け!」と言わんばかりラストの大音量BGM 、
風背景は素晴らしいのですが、
人物撮影は取り敢えずアップ多用、
といまいち乗れませんでした(-_-;)
しかし主人公運悪すぎじゃね?
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