「命のバトン」劇場版 そして、生きる kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
命のバトン
気仙沼でのボランティア活動や3.11後の人の生き方。大学生たちの心の支えは何だったのだろう。女優志望だった瞳子、ボランティアに生きがいを見出した清隆。男女の関係も自然な流れで、事件が起きてまた生き方の考えが変わる。爆破テロに巻き込まれたとき、怪我よりも少年に「偽善者!」と言われたことの方が辛かったに違いない。ボランティアは無力なのか・・・と。
瞳子の両親は幼い頃に交通事故で亡くなった。清隆も両親を亡くして叔母夫婦に育てられたという共通点があり、実の親以上に家族らしさを見せてくれていた。一方、気仙沼での理髪店経営の坂本(萩原聖人)もとても良かった。自分で散髪する人が多くなり、理髪業そのものも客足が遠のいてる事実。職業観も見せてくれていた。
8年の流れの間に、瞳子の新恋人・久保(岡山天音)、清隆の新恋人・ハン・ユリ(知英)とパートナーも変わり、職業も変わっていく様子。唯一がむしゃらに仕事をしていた久保は詐欺罪で逮捕されるという事件も。
生きることと働くこと、それに運命が加わり、共感できたりできなかったり。様々な感情もわきおこるけど、ドロドロと動くわけでもなく、最後はすがすがしい気持ちで彼らの生きざまを見届けることができた。まだ若いんだし、これからも色々あるよ、きっと・・・
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