映画大好きポンポさんのレビュー・感想・評価
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面白い部分もあったけれど…
まず、タイトルが良くないと思う。
プロフェッショナルとして映画に携わっているなら「大好き」なんて言葉では片付けられないし、「ポンポさん」という通称にも乗れなかった。
それにしても、彼女は何歳の設定なんだろう?
歩くと音が出るようなブーツを履いて、敏腕プロデューサーって…。
まぁ、そこは、
フィクションの世界として妥協しましょう。
面白い部分もありました。
エンドクレジットの最後まで観ましたよ(どの映画でもそうしているけれど)。
長所については、たくさんの人が褒めているようなので、あまり指摘されていない気になった箇所を書きます。
いちばん納得できなかったのは、編集した上で「スイスに旅立つまで90分」って…。
それは、監督や編集の腕前というより、脚本の落ち度です。
脚本を書いたのもポンポネット氏なのに、あれほど「長い映画はダメ」と言い切っている彼女が、そんなダラダラした脚本を書いたというのは矛盾している。
短い脚本を無理に伸ばすよりは、長い脚本を刈り込んでいった方が面白くなるのは事実なのですが、敏腕プロデューサーのポンポネット氏ともあろう者が、90分の尺を考えずに脚本を書いたのだろうか?
それとも、現場で「脚本にないシーン」を撮影しすぎた結果なのか。
編集の極意も、劇中の控室の場面で詳しく説明されているところは面白かったけれど、そのあとは、ひたすら主人公が刀を振り回しているイメージ映像なので、あまり伝わってこない。
もっと編集の極意を知りたかったし、ジーン君の非凡な才能を描くなら、彼の編集がオーソドックスな編集セオリーとはどう違うのかを描いて欲しかった。
最終的には、編集の苦労が「とにかく短くすること」に終始していたような。
「どうしてもこの場面を入れたい」けれど、「涙を呑んでカットした」結果、より作品が良くなった、というような描写がないと…。
劇中劇が面白そうに思えないのも、かなりマイナス。
主人公のジーン君は「登場人物の魅力だけで物語を引っ張る」作品だと評していたけれど、指揮者もスイスの少女も、そこまで魅力的だろうか?
ただ、これは、物語の中で劇中劇として作られる、ある意味で「記号」の役割だから、仕方ないのかな(記号だとしても、面白そうだったらもっと良かったのに)。
あと、土下座って、アメリカには無い文化ではなかったでしょうか?
ニャリウッドはアメリカじゃない???
劇中劇での土下座と、現実の土下座と、重ね合わせていただけれど、アメリカ人は土下座なんかしないでしょーに…とシラケてしまいました。
「幸福は創作の敵」っていうのも、あまりにも極論すぎて賛成できない。
なんだか、映画オタクに夢を与えるためだけのセリフに思えてしまった。
脚本を書くだけでも、あらゆる人とのコミュニケーションが必要だし、監督ならもっとコミュニケーション能力が要求される。
さんざん「映画は1人では出来ない」って言ってるのに、矛盾してませんかね。
評判が高いゆえに観に行ってしまい、評判の高さゆえに「そこまで凄い作品かなぁ?」と多くの引っ掛かりを感じました。
現実に創作活動をしたことがある人にとっては、リアリティの無さにイライラが募るのではないでしょうか。
面白いところもあったけれど、絶賛は出来ない。
そんな作品でした。
すごく元気になる映画
“幸福は創造の敵”というコピーが暗示する映画製作の秘訣がパンパンに詰まった爽やかで分厚くて熱くてキュートな群像劇
舞台は映画の都ニャリウッド。映画だけが生き甲斐の孤独な学生ジーンは映画を撮りたい一心で業界に飛び込み、映画プロデューサーのポンポさんに気に入られて彼女のアシスタントとして採用される。ポンポさんが製作する映画はどれもセクシーな美女とモンスターやエイリアンが出てくるB級アクション。その現場で走り回る毎日は過酷だがそこには映画製作のノウハウが詰まっていて、ジーンは気がついたことをこまめにメモしていた。そんなある日ポンポさんから新作映画の15秒スポットCM編集を突然任されたジーンは今までの経験と知識を総動員してノリノリで完成させ、その出来栄えが気に入ったポンポさんは自作の脚本『MEISTER』をジーンに見せる。それは今までのポンポさん製作の作品とは全く趣の異なる文芸作品。ポンポさんは同作の監督にジーンを抜擢。そしてポンポさんは別作品のオーディションにやってきた女優志望の女の子ナタリーにも目をつけていた。
骨太な“幸福は創造の敵“というコピーが大きく刻まれたチラシを見た瞬間に確信はしていましたが、本作は映画愛がギッシリ詰まった熱い作品。『ニュー・シネマ・パラダイス』は長くて退屈でキライと一刀両断するポンポさんはロジャー・コーマンが憑依したかのような敏腕プロデューサーで、彼女がシレッと語る映画製作の鉄則がイチイチ腑に落ちます。劇中劇『MEISTER』の物語と並走するジーンとナタリーの成長譚さらに幾重にもドラマを重ねる分厚い物語をハイテンポで活写、様々な立場で映画制作に携わる人達の奮闘が導く爽やかなクライマックスに思いっきり泣かされ、本作の尺の長さが物語の肝になっていることに驚愕しました。昨年の『魔女見習いをさがして』と同じく、キュートなキャラが織りなす地に足のついた群像劇に圧倒されました。傑作です。
この映画が見たい❗❗
通常スクリーンで鑑賞。
タイトルを見て
まだ観てない方はきっと、なんのこっちゃ?
と思い、見た方の中には、それな! と思う方もきっといるのではないでしょうか。
作中で映画を製作する物語です、
一番の私の感想はタイトル通り、
この映画の中で作ったNyacademy賞受賞映画MEISTERが見たい❗
です。
冒頭でも出てくるように名作ニューシネマパラダイスを意識してるのではと感じる映画ですが、でもストーリーは斬新です。序盤少し退屈かなと思いきや、中盤からはどんどん惹き込まれて、ラストまであっという間でした。
映画製作の中でイメージが出てくるシーンが、ホント、ぐっとくるんです。
凄く
「そのシーン観たーい」
ってとこがいっぱいでした。
この映画を観たあと、自分が今まで見た映画で記憶に残るシーンが思い返されます。
キャラ絵の好みが別れるかもしれませんし、決してきめ細かさや、繊細なタッチではありませんのでちょっと雑に見えてしまうのがマイナス点かとおもいますが、でもキャラの女の子はみんな可愛かったですよ。
限りなく★5個に近い4個半です。
充分見る価値がありました。
ニャリウッドへようこそ!
もったいない
ニッポン放送の夜男よっぴ~が(なぜか昼間の番組で)思いっきりホメてたので観てきたのですが、洋楽大好きの私に、思いっきりぶっ刺さりました。ポンポさんが主役と言うよりは、ジンくんが主役のハリウッド版映画製作のお話だね。映像もかなり凝っていて、普段あまりアニメを観ない私でも、どんどん引き込まれてしまいました。これは面白いわ。ええと、
かなりの秀作かと。
あっ、ふだんあまり映画とか観ない人には、つまらないかも。
ほんと、もったいない。よっぴ~に聞くまで存在すら知らなかった作品です。まあ、私の場合は邦画はたまにしか観ないので、情報を仕入れないせいもあります。なんか、埋もれちゃってるね。もっと早く観ればよかった。またこんな作品作ってほしいから、私はBlu-ray出たら絶対買います。
映画愛に溢れた作品。
ちょこちょこ予告をみていて気になってはいたものの保留していましたが、
今回偶然タイミングが合ったので観賞。
結果、観てなかった事を後悔する位の素晴らしい作品でした。
映画作りを題材としているだけあり、個人的に一番重視している物語のテンポはもちろん、
ストーリー運びや構図に光の使い方、内面含むキャラクターの描き方や
アニメ的な動きの面白さから見所としたいだろうシーンの表現に伏線の使い方まで、
一つ一つのシーンが丁寧に作られ、隅々まで映画作りへの拘りを感じました。
そしてラストシーンのあの一言。もう脱帽です。
途中若干のご都合主義的な部分もあるにはありますが、
そこそこの説得力を持たせているためあまり嫌な感じもありません。
唯一の欠点はそこまで話題になっていない事くらいでしょうか。もっと流行れ。
映画好きなら万人にお勧めできる作品ですので、ぜひ劇場で観てほしいと思います。
〇〇が△△な××さんというハンドルネームは文字数制限に注意
夢と狂気と映画愛に満ちた至福の90分
はい。良く私の馬鹿レビューを覗きに来て頂きました。
本文は短く、枕は長い。異常に長い。
アミメニシキヘビか‼️
・・・と、最近の話しです。2021年5月6日です。横浜でペットのアミメニシキヘビが逃げ出した事件。記憶に新しいですね。その後、県警、消防を巻き込んで大騒動になりました。しかし・・・見つかりません。近隣の排水溝、茂み、あらゆる所にもいません。しかし・・・16日後に専門家の人が、あっと言う間に捕獲しました。流石です。いわば・・・
蛇の道は蛇❗️
文字通りです。なんと住んでいたアパートの屋根裏に居ました!良かった。でもアパートの住人にとってはホラーです。だって寝ている間も天井にいたんですよ!
お前は・・・
屋根裏の散歩者か!
それポンポじゃなくて乱歩ですから‼️
さて、初夏の陽気でございます。都内の映画館も営業を再開しました。良かったですね。
この映画ですが恥かしながら全然知らなかったんですよ。原作もテレビアニメも・・・
全然無知無知かたつむりか‼️
と・・・暫し個人的な話しになります。お付き合いを頂ければ幸いと存じます。
映画を語る時ってまず役者、次にシナリオ、そして演出。多分そんな感じかと思います。
凄く昔で、しかも深夜枠でフジテレビで放送していた番組がございました。その名も・・・
アメリカの夜
多分どなたも知らないと思います。簡単に言うと映画の技術についての話しです。
例えば イマジナリーライン。列車が画面の右から左に走っています。反対側から撮影すると急に左から右に走っています。観客は混乱しますね。
あるいは レンブラントライト 照明を一方向のみから当てる技法です。マニアックな話しばかりだったんですが刺さった!
その他はモンタージュ、ワイプ、カットバック、スローモーション、ズーム 等々
ディレクターが当時共同テレビ所属の本広克行。MCが宝田明、ナレーションが新人の近藤サト。
いや面白かった。ここからです。映画を観る時に技術的な部分を気にするようになったのは。ちなみにアメリカの夜とはカメラにフィルターを付けて夜間撮影のように見せる技法です。今はカメラの精度とフィルムの感度が上がったんで絶滅した技法です。
そして数年後の事です。なんと!私は近藤サトと一緒に映画を観ました。その映画は・・・
L A コンフィデンシャル
日比谷のみゆき座です。私は指定席を買ったんですよ。早めに行って。なにしろ指定席ですからギリギリに行っても席はあるわけです。
5分前に、行くと前に見覚えのある顔が!そうです近藤サトです。当時の彼氏といました。
あれ?あれあれ?私は一緒の【回】を観ただけですからね。嘘は付いてないです。
紛らわしいわー‼️
はい。あいも変わらず長くて無駄な枕が終了です。
ごめんなさいね。
いや普通はこんな映画観ないですよ。まず絵柄がやや苦手。タイトルも変。でもね信頼している私のフォロワーの方々が面白いって言ったら観ないわけにはいかないじゃないですか。
うん。面白い!たまりません!
告白します。かなーり舐めてたんですよ。絵柄があまりにもアニメ。もろにアニメ。
アニメニシキヘビか!
意味がわからんのじゃ❗️
それからねタイトルも変。ポンポさんてね、そんな名前の人います?大プロデューサーのカルロ・ポンティにあやかったんでしょうか?パンフレットを買う時恥ずかしいでしょ。だって映画大好きポンポ【ちゃん】って間違っちゃったよ。なんですかポンポって?お前は・・・
平成狸合戦か!
それポンポじゃなくてぽんぽこですから❗️残念‼️
失礼しました。本当に面白いんですよ。この映画を観る前の私に 不沈感 スタン・ハンセンのウエスタン ラリアットをかましたい!
まずは簡単にストーリーを紹介します。
ポンポさんはニャリウッドの映画プロデューサーです。見た目はローティーン、中身は40才くらいです。作る作品は美女が巨大なタコに襲われるなど、いわゆるB級映画です。
ポンポさんは「ニューシネマ パラダイス」が嫌いです。理由は尺が長いから!私の映画は90分に収める!
集中力が続かないだろ。
わかる。150分を超える映画って二の足を踏むもん。中身があれば90分でも満足。例外もあるけどね「七人の侍」とか「ゴッド ファーザー」
ポンポさんは映画アシスタントのジーンくんに、予告篇を作らせます。わずか15秒。頑張りました。ジーンくん、グッド ジョブ!
予告篇についてのあれやこれやはカット。終わらないしね。
ポンポさんはなんと、ジーンくんを新作映画の監督に大抜擢しました。タイトルは「meister」(マイスター ドイツ語で職人、匠)
脚本はポンポさんです。音楽映画です。主役はレジェンド、マーティン・ブラドック、ヒロインに新人ナタリー。
しかし、映画作りは大変です。様々な艱難辛苦が待ち受けます。この先は是非、映画館でご確認して下さい。
映画好きは色々な感想を持つと思います。但しこの映画はそこまで技術については語っていませんが…
一番、大事なのは編集。どこをカットして何をインサートするかです。観客は完成品を観ているので、実感がわかないのですが、苦悩と歓喜が入り混じった感情が伝わりました。
そこで思った事があります。前述したようにポンポさんは「ニュー シネマ パラダイス」が嫌いと言ってましが・・・ちょ!待てよ!シネフィルで「ニュー シネマ パラダイス」が嫌いって言う人いますか?例えば・・・
岩手県人で大谷翔平が嫌い!そんな人はいません。アメリカ人も日本人も大好き。いや・・・ここ広げると終わらないんで、カットします。
でも「ニュー シネマ パラダイス」をあえて劇中で出した事も意味が有ります。いいですか?この映画は当初、通常版として、155分verでイタリアで公開。しかし興行収入は爆死。で、プロデューサーがカットしまくり124分にして海外に販売。国際版ですね。するとなんと海外(日本含む)では爆発的ヒット。そして・・・その後監督のジュゼッペ・トルナーレがディレクターズカット版 170分を再編集して世界公開。
わかりますか?これって違う映画になっちゃうんですよ。これがまた。私は国際版が初見なんで、ディレクターズカット版が、やや冗長に感じるんですね。
多分、映画会社が通常版を勝手にカットして海外にセールスしたんですね。いやね、何処かの狂った劇場の館主さんさあ、三本一括上映とかやったら面白いんじゃねえか・・・全部合わせて10時間。いや無理か。
見終わってパンフレットを買ったんですが、これがまたマニアック。
だってね、声優さん、監督さんとかメインスタッフ、さらにですよ!ポンポさんやジーンくんとか創造したキャラクターの好きな映画を三つ上げてるんですよ!
なんか踏み絵だって。「ゴッドファーザー」って言っておけばわかりやすいんですけどね。
清水尋也は「ユージュアル・サスペクツ」
小野好美は「もののけ姫」
大谷凛香は 「ラブストーリー」
加隈亜衣は 「ラジオの時間」
大塚明夫は 「ゴッドファーザー」
監督・脚本の
平尾隆之は 「グッド フェローズ」「セッション」
編集の
今井剛は 「大脱走」
ジーンくんは「スティング」
ポンポさんは 「セッション」
どうです?なんかわかるような気がしますね。製作者、出演者の映画愛を感じますね。
このご時世です。爆発的なヒットは見込めないかもしれません。でも口コミでヒットして欲しいな。地方でもロングヒットして欲しいな。そう思います。
本当に面白い映画なんですよ。
なんか前代未聞の長文でごめんなさい。
じゃあカットしろよ❗️
ここまで読むのも結構【ヘビー】だったでしょう。なんか映画の話しが多目ですみません。
豆知識のコーナー
ポンポさんの名前は正式には ジョエル・ダヴィヴッチ・ポンポネット。ポンポネットとはフランス語で小さくて丸いと言う意味です。
読んで頂きありがとうございました。
アニメだけどモノづくりの哲学が詰まっている
アニメーションで表現した映画製作の映画は私自身観たことがなかった。しかしながら、アニメだからこそ伝えられるモノづくりのモットーのような精神を簡潔に表している。映画オタクのジーンは自分に自信がなく、ポンポさんに新作の映画の監督を任される。
なぜ自分が監督を任されたのかと尋ねると、現実世界に充実感を感じていないからと答えた。彼女や友達がいるリア充だと現実に満足していて創造性の伸びしろがないことを示す。ここで私は高揚感を感じ、ちょっと意外であった。そこからとんとん拍子に映画製作が進み、制作に関するトラブルがなかったのは違和感があるが、クランクアップまでの道のりは飽きずに見れた。
最大の見せ場であるフィルムを切るシーンは派手ですごいと思った。もし、実写レベルにしてしまうと、派手な描写ができなくなり、台詞に説得力が、低いラインでしか伝わらないかもしれない。
アニメにするとアニメーションならではの派手な演出や、ジーンの目や孤独といった「映画しかない男」というキャラクターをしっかり見せつけてくれた。
「映画を観るのは無駄な時間かもしれない」と思っている人は鑑賞することを勧めます。後半になって、銀行からの融資のプレゼンがリアルで、今作で映画館で映画を観るのは無駄ではないと思えるシーンになっています。
映画好きへのアンサー映画!!
ポスターとタイトルからは伝わらない魅力が詰まってる。
映画界巨匠の孫で名プロデューサーのポンポさん(ジョエル・ダヴィドヴィッチ・ポンポネット)のもとでアシスタントとして働くジーンが監督に抜擢され映画作りを通して自分にとって映画とは何かを見つける物語。
ジーンは何故自分を監督に選んだのかをポンポさんへ問いかける。
それに対してポンポさんは
「あなたの目に光がなかったから!」
とハッキリと答えた。
「青春時代を謳歌してきた人達の目は輝いてる。
けどあなたみたいな現実世界に居場所を得られなかった人は自分の中に世界を作る。
そういう人の作る映画の方が面白いのよ!」
まさに自分のことじゃないか。
そう思う人は少なくないはずです。
この映画はジーンのような映画以外何も無い人間が映画製作映画。
映画製作はポンポさんの脚本が出来上がったところから撮影に入る。
面白いのは映画制作の山場と見せ所が編集作業と資金調達になっているところ。
一般的に地味な部分を起伏のある展開とジーンの覚悟と執念を演出することで見応えのあるシーンになっている。
全体的にストレスなくテンポよく進められる。
そのせいかリアルな厳しい要素を排除してストーリーが甘々になっている。
そこが個人的にはご都合主義っぽく映り甘ったるい印象だった。
それでも1人の映画好きとしては感情移入しっぱなしで楽しく見れた映画でした。
映画の適切な長さとは
アラン浮いてるよね、と思ったのよ。
原作については一切知らない。アランは陽キャと陰キャの対比っていう分かりやすい構図を持ち込んで、陰キャ礼賛をしたかったのかなあ、という印象しかなかった。それにしてもストーリー全体から見るとバランスが悪いので、もうちょっと背景に引っ込めてもいいし、映画製作の話である以上、資金繰りに苦労する描写はあってもいいけど、わざわざ一人のキャラクターを置くほどでもないよなあ、と首を捻りつつ軽く調べたら、あれが原作にないオリジナルキャラクターだと知ってずっこけました。。
それ、要る?
そこ以外は面白かったです。
ジーンがシーンをカットしていく表現などアニメーションならではの描写で巧いなと思ったし、撮影後の葛藤なども共感できて、なかなか良かった。
強いて言えば、映画館生後の試写でスタッフロールの最後まで見届けたポンポさんの言葉で終わっても良かったのでは、とは思った。物語としては、ポンポさんが満足したならそれで作品として充分な出来であることが理解できるわけだし、あとは余韻としてはっきり描写しなくても伝わるはず。受賞時のインタビューでのジーンの言葉もオチとしては機能してるし、それはそれで良いのだけど、ここでもアランの描写が間に挟まったせいでテンポが悪くなったのもあり、ちょっと蛇足感が出たのが残念。
なお、たまたまジャスティスリーグのスナイダーカットを観たあとで、映画の適切な長さとはみたいなことを考えていたところだったので、個人的に割とタイムリーなお話でした。
世間受けを狙った八方美人なフォーカスのボケた映画
前半のずば抜けた面白さと、後半の主題ブレッブレの失速っぷりの落差がすごい映画でした。
原作については未読だったのですが、視聴後に読んで見たところアニメオリジナルの追加された部分で主題が大きくブレたようです。
視聴後の感覚は最悪でしたが、前半の面白さとの落差がここまで激しい映画はなかなか見れるものではないので面白い経験でした。
この映画で1番観てもらいたいところは?
もう、最高の映画体験でした。
ポンポさんのキャラデザから、かなり期待値を高くは持っていなかったのですが、いやはや、見た目と違ってかなり骨太な作品でした。映画愛に溢れている。
映画作りの流れ(企画、脚本、監督選び〜)、コツから、苦労するポイント(編集、スポンサー集め)、監督とプロデューサーの役割など、映画に関する雑学がたくさん学べる所がかなり良かった。映画を見終わった後に得した気分になる
光の表現も素晴らしかった。光のあたった所をピンク色や水色で描く、光の加減で現実世界と妄想世界を描き分け、雨の光表現など、光の表現が多彩で、見ていてとても意欲を感じる。なんかスゲーな〜って気持ちになる。
そして何より、ラストの一言にすごい感動が走った!
ジーン監督のセリフを見た後、この作品自体を見てみると… 素晴らしい!! コレだけの内容の映画を作っておいて、ちゃんと体現しているではないですか!!
出来過ぎたストーリー
映画製作にを通して自分を探しをする物語。ハリウッドを連想させるニャリウッドを舞台にした映画愛に満ち溢れた作品ですが全体的にメリハリに欠ける展開で時間も長く感じた。出来過ぎたストーリーも面白みが無く、プロデューサー(ポンポさん)と映画監督(ジーン)の関係性もあまり良い印象を受けなかった。
2021-78
自分の好きって気持ちが誰かを生かす糧になるってすごいことだ
映画の作り方やカメラの取り方、資金調達まで90分という短い尺にぎゅぎゅっとバランスよく盛り込んだ。
物作りの好きなクリエイターの心情が素直に語られている。
不幸な時ほど、自分を追い詰めてからが物作りの勝負。
沢山の選択肢の中から、精査した本当に必要なものを掬い上げる労力は想像を絶する。
某アニメ監督は鬱になり、現場にも来られなくなったとインタビューを受けていた。
それほど本来ならば重たくなりそうな話をあくまでコミカルに。明るく前向きに描き切ったところが素晴らしい。
人の何かを生み出す力を信じている。
可能性を諦めずに研鑽する。
人との繋がりを広げて、自分だけではなく社会と一緒に生きる。
映画を見終わった後には、クリエイターを応援したくなるし、なんなら自分の好きな作品の円盤を買って応援しようかなと購買意欲もわく。
自分の好きって気持ちが誰かを生かす糧になるってすごいことだよね。
そんなやさぐれずにひたむきに作られた作品だからこそ、観客はキャラクターに自己投影して目頭が熱くなるのかもしれない。
映画作りを題材とする。
90分の映画にする。
物作りの楽しさを発信する。
と言うコンセプトで作られたであろう今作。
軸のある、ブレない映画は凄い。
是非、劇場でご覧ください。
『諦めない』という言葉が嫌いだからこそ刺さる作品
僕自身、『諦めないで前を向け』という言葉が大っ嫌いでした。
ただなぜだか、この90分という時間の中で、『諦めないこと』の美しさを最大限感じることが出来ました。
「映画製作」というシンプルなテーマを活かした演出の巧さ、スピーディな話の展開に瞬きする間もなく物語が脳内にブチ込まれてきます。それくらい衝撃がすごいです。
オタクは伏線が大好き、と言われることがままありますが、そんな「オタク」な人達、特にクリエイターには刺さりまくる作品でした。張り巡らされた伏線にも注目です。特にジーンの最後のセリフは………
一つだけ惜しいところをあげるなら、劇中作の主演女優、ナタリーの声に声優未経験の女優さんが起用されていたことでしょうか。新人女優という設定なので、この初々しさもありかもしれないな、と思えば自分は受け入れられましたが、気になる人は気になるかもです。
映画とアニメ、どっちかでも好きな人には刺さりまくるであろう一作。
一見平面的で「アニメ風」にデフォルメされたキャラクター造形だけど、上映開始わずか数分で、画面の隅々にまで最高級の作画と映像技術が投入された作品であることが分かります。
特に特筆すべきは光の表現で、キャラクターの輪郭を縁取る反射光から、光源が映り込む際のフレアやゴーストまで、光学的な現象をちょっと過剰なまでに取り入れていて、光の表現は実写的なのに、画面はアニメ的表現を追求しているという、非常に不思議な感覚に襲われます。画面の切り替えにワイプ手法を使っていますが、それもまた一つひとつ気が利いています。『プロメア』(2019)に続く、『スパイダーマン:スパイダーバース』(2018)への日本アニメの一つの回答であるように思えました。
物語は、映画制作を経営面も含めて見せるという、職業映画としての色彩を前面に押し出しています。中には過重労働を称賛するような描写もあるので、テーマ的に気になる人もいるかも知れませんが(物語上の必然性はちゃんと説明されています)、数々の名言(というかパワーワード)はしびれます。
作品をなぞるような制作裏話も含んだパンフレットは必読!
大事なものを捨てて作品になる
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