映画大好きポンポさんのレビュー・感想・評価
全279件中、41~60件目を表示
創作意欲の起爆剤映画
ハリウッドならぬニャリウッドに向けて、天才プロデューサーが根暗映画オタクを監督に抜擢する話。
映像を編集する場面の表現が最高。
ストーリー展開もスピーディで飽きないし、映画を作ることの大変さを知れる。
この映画が約90分間ということ意味も、ストーリーと繋がっているのに感動した。監督のメッセージ性がビシビシ感じられる。
これ見たあと何か作りたくなるの必至。
編集の苦しさと楽しさを語ってくれる
予想外の面白さ!
とにかくワクワクがすごい
レビュー
孤立から独立への成長過程
主軸のドラマと、劇中劇の物語が重なり合うメタ構造。さらにコンサートのオーディエンスと、Meisterの観客の姿が、映画鑑賞中の自分自身と重なり、どんどん映画の世界に引き込まれる。
独唱曲である「アリア」を仕上げるには、多くのものを切り捨てなければならない。しかし、歌手一人だけではオペラは成立しない。様々な裏方仕事、オーディエンス、出資者など、多くの支えがあって成立している。
一本の映画が完成するまでの過程と、一人の少年が自立するまでの姿を同時に観ることで、「自分の人生をどのように描くのか、どのように編集していくのか」深く考えさせられる。
編集作業とジーンの格闘シーン、かっこ良すぎる。
絵柄からは想像出来ない
映画作りの大変さ。
スポンサー、お金、人、、全てをクリアしても失敗することがある。
ポンポさんが優秀だったから上手くいったけど、ロスト・イン・ラ・マンチャのような
作品もある。
多分そっちの方が多いのではないのか?
折角撮った映像を削る苦しみも。
全てを背負って撮る。
それでも映画を撮るのをやめられない。
いやぁ映画って良いですね。
予備知識なしで最後まで見た
まったく何の予備知識も無しに、おすすめ録画に入っていた映画を再生したところひきこまれました。「こんなつながりもあるんだなぁ」などと、不思議な感慨にふけっております。
なにしろ最近は2時間の映画を見る時間を作ることさえ億劫で、見始めたと思ったら、他のことに気を取られ、途中で頓挫してしまうことがほとんどです。
映画館で集中して見れば、なんとか「完走」出来るのですが、見に行きたい気持ちにさせてくれる映画が少ないのです。
だからこそ、ポンポさんがこだわる90分という時間に共感するし、映画を見るという行為自体に焦点を当てた映画は、意外と少ないのだと改めて気づかされました。
もうひとつのフックが、コッテコテのアニメ絵であるという点。
上位概念はありませんが、邦画に関して言えば、明らかにアニメが実写作品を凌駕している現実があります。作品世界でのニャリウッドというのはどう考えてもハリウッド映画のことであり、「門前の小僧習わぬ経を読む」を軸にストーリーが展開していきます。アニメ絵に対する拒絶反応さえなければ、実写作品と同じアプローチで映画を語っているのです。
そういう意味では、実写とさえ言えるでしょう。
近年のアニメ『THE FIRST SLAM DUNK』『すずめの戸締り』も、アプローチこそアニメの手法をとっていますが、出来上がりは、もはや実写と言ってもいいでしょう。
トム・クルーズが、見たことのない絵作りに腐心するように、実写であるか、アニメーションであるかは、表現のひとつの手段に過ぎないと思いました。
どうやら原作があるようで、どれほど忠実に映像化されているのか知りませんが、こんなふうに見せてもらえたことに感謝です。
しいて言うなら、劇中劇の形式をとっているので、完成した映画が、どれほど素晴らしいものであるのか、その片鱗だけでも見せてほしかった。
すごくいい
映画製作というフィルムを通したオタク・サブカル・クリエイター賛歌、あるいは鎮魂歌
端的に面白かった。情熱のある映画だった。
一部登場人物がコミュ障過ぎる表現で序盤不安にさせるが、最終的には問題なかった。
(ただしメイン女優役の声優のカタコト具合は流石にしんどかったが)
お話の随所に製作者の職業クリエイターを思わせるこだわりのフレーズが随所にあり、
セリフ回しの面白さ・深みに一役買っている。
主人公が選ばれた理由が、社会から追い詰められたオタクだから、というのが既にアニメーション(あるいは漫画)業界のクリエイターそのものなのではないかと思う。
そうやって追い詰められて作るものこそ真のクリエイティブだと、そういったお話なわけだが、
自分が社会から切り離されたように、映画を編集(カット)をする場面なんか、製作者の思いが詰まっているセリフなのではないかと思う。
クリエイティブの業界の周辺にいると、こういった人生の何かを切り捨てて仕事をやっているという人間は少なからずいるわけだが、特に夢とか希望もなく普通に生活しているサラリーマンからすると、この辺りの表現は全然ピンと来ないかもしれない。
自分の好きなものの為に、何かしらを犠牲にして挑戦している人にとっては、共感を得やすい内容なんじゃないかと思う。
そういった”何かを捨てた”人たち(職業としてだけではなく、割り切った趣味をやっている人たち)が、少し甘い夢を見ても良いじゃないっていう、そういう映画。
サブカル好きによるサブカル好きの為の映画。
本編最後の授賞式で、気に入ってる場面とかい本当にどうしようもない質問(少なくとも本編を最後まで見たら、72時間分の90分なわけだから全部気に入ってるに決まっているという愚問)に対して、
「90分なところですかね」というシニカルで職業クリエイターらしい答えをしているところがまた印象深くて良い。
何が好きかといって
90分に賛成
十代の映画入門としての推薦アニメ
去年の年末の『かがみの孤城』に続き、本年最初の劇場鑑賞もアニメになってしまいました。
更に『かがみ~』と同様に岡田斗司夫氏が絶賛している“you tube”のサムネだけ見ていて、丁度今塚口サンサン劇場で特別上映していたので、躊躇なく観に行きました(笑)
で、私は本作の事は存在すら全く知らなかったのですが、平日にも関わらず(正月休みだから?)結構多くの観客がいたのにもビックリしました。
やはり私世代の映画好きというのは、アニメに関してアンテナの受信感度がかなり低いようです。
まあ事前にチラシなどを見ていたとしても、キャラクターデザインからして直観的に子供向けと判断していたと思いますので印象に残らなかったのでしょうね。これは仕方ない反応だと思いますよ。
でも、この辺りに今の日本のアニメの特徴が集約されているのかも知れません。
つまり、実際に観てみないと作品の実態が分からないという事であり、子供向けだと思い込むのは危険だという事で、この辺りが最近のアメリカのアニメとはベクトルが違っていて、その実情が日本だけでなく徐々に世界に浸透して(特に若者たちに)理解されているから、日本のアニメの評価の高さに繋がっているのでしょうね。
で、感想ですが面白かったです。後半からはどんどんドラマに引き込まれていました。
本作は映画作りの話なので、特に映画ファンなら誰でも引き込まれるでしょうし興味深く観ることが出来る作品です。
(但し、映画ファンには天邪鬼が多いので素直に評価しない人も一定数いるとは思いますが)映画に興味を持ち始めた若い人達にお薦めできる作品になっていました。
私自身50年以上映画を観続けているので、細かなことを言い出すと???な部分もありましたが、重箱の隅を突くのではなく、大筋としての映画の持つ魅力は十分伝わっていたと思います。
映画製作を真摯に描いた秀作
実写の映画制作を描いたアニメ映画というちょっと変わった作りの映画。
キャラクターは非常にアニメ的で、主人公は映画に対して特殊な能力さえある。
キャラクターと比較すると映画制作についてはリアルに描いているらしく、編集や金銭面で苦心するところは興味深かった。
90分という時間が作中でこだわりを持って語られているが、非常に濃密かつコンパクトで観やすくなっている。アニメ映画で子供にも観てもらいたいならこれぐらいの方がいいというのはわかる。本作は内容が大人向きかつテンポが良すぎて子供がついていけるかは疑問ではあるが…
苦労はするものの、主人公がうまくいきすぎでは?と思うところもあるが、とてもよくまとまった秀作。
全279件中、41~60件目を表示