「一見するとタイトルもキャラクターデザインも弱い。でも実は凄く面白い映画! 騙されたと思って見てほしい作品!」映画大好きポンポさん 細野真宏さんの映画レビュー(感想・評価)
一見するとタイトルもキャラクターデザインも弱い。でも実は凄く面白い映画! 騙されたと思って見てほしい作品!
まず正直に言います。タイトルは魅力を感じにくいですし、キャラクターデザインもどこかB級感が漂っています。試写で見るまでは「たぶん日本の学校を舞台にした自主製作映画のような作品だろう」と。
ところが、全くスケール感が違っていました!
「日本の学校を舞台にした自主製作映画の物語」どころか、「ハリウッド(正確にはニャリウッド)を舞台にした本格的な実写映画製作の物語」でした。
アニメーション映画なのでキャラクターは日本語を話しますが、書き文字はすべて英語です。
「ポンポさん」というのは、「ジョエル・ダヴィドヴィッチ・ポンポネット」という映画プロデューサーのあだ名で、パッと見に反して、内容はかなり本格的な作品だったのです。
本作では、映画製作の舞台裏をテンポよく見せてくれます。
特に、「編集」を大きなテーマにしているだけあって、ここが大きな見どころの一つになっています。
エッジの効いた映像表現と、名作になるためのテーマを織り交ぜながら「夢と狂気の世界」を巧みに描き出しています。
これは、間違いなく名作と言える映画です。
私たちはふだん映画を見ますが、その理由はそれぞれあるでしょう。
ただ、本作には、誰もが共感できるような「答え」が描かれていると思います。
実は、本当に凄い作品は、本作のような「夢と狂気の世界」から生み出されているものなのです。
クリエイターらの「夢と狂気の世界」があってこそ素敵な時間が生まれているのです。
本作のような舞台裏に思いをはせる習慣が大切で、それによってもっと映画が好きになれるのだと思います。
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