劇場公開日 2020年2月21日

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「あらゆるものが充実しているが脚本、、」Red ONIさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0あらゆるものが充実しているが脚本、、

2020年2月24日
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夏帆も妻夫木聡も柄本佑も他のキャスティングも贅沢なほどで撮影も照明も衣装もみんな素晴らしいのに脚本が弱い、この監督いつも脚本が弱いのはなんでだ、と思う。もったいない。たぶんロマンチストなんだろう。
道行的フラッシュフォワードみたいな構成の中描き出される何不自由ない若い主婦とその家族。昔バイトしていた会社の上司との運命的な再会によってしまい込んでいた生きること(人を好きになるとはどういうことか)への欲求に目覚めてく、みたいな話、たったその話なのに割と通俗的な描写と会話で、そしてなぜにこの男でなくてはいけないのか、の魅力に乏しい。こんな役をしれっとできるのは妻夫木聡の力量だろうけど、さすがに男からみて「有り得えん」と思ってしまうほどの「理想の過去の男」でしかなく、ドラマとして平面的過ぎる。けど劇場では女性のすすり泣きは聞こえた。

ONI