「好きなことを、好きなように」NO SMOKING ワンコさんの映画レビュー(感想・評価)
好きなことを、好きなように
細野さんの音楽には、確かに、「枠」といったものがないような気がする。
YMOで目に触れる機会は多くなったような気がするが、その後の活動を見ると、やはり、非常に自由な感じだ。
ただ、細野さんが、今の音楽には欠けているものがあって、それは40年代にはあったもので、それを大切にしたいと言っているのを聞くと、やはり、何か音楽を好きとか、そういったハートに関わることかなと感じる。
テクノロジーの発達で何でも出来る様に感じる人は多いと思うけど、実は特定のジャンルの中で窮屈にやってるだけの可能性だってある。
特定のターゲットに絞らないと商業的な計算が成り立たないといったしがらみのようなものもあるのかもしれない。
でも、細野さんの音楽には、聴いてるとボブ・ディランの影響もあると思うし、新しいことにチャレンジすることは、何も昔をスクラップにしてしまうということではないことは明らかだ。
アメリカ人が、細野さんのライブに行って、グルーヴィーだと喜んでいるのを見ると、音楽は世界共通だと思うし、流行を追いかけているだけではない人が沢山いるのも嬉しくなる。
映像を通して聴いても、リズムを取りたくなる。
最後に、横尾忠則さんが、昔、Twitterで発信してたなかに、好きなツィートがあるので紹介します。以下、
「だけど、今は何んでもコンセプトにしたがるアーティストがいる。コンセプトの枠の中で自由になれる? 確かに枠内では自由だろうが、枠の外には無限の自由がある。これじゃ広過ぎるので自己限定が必要なのかな? 限定はすでに自由を放棄したようなものだ。」
細野さんに送った言葉のようだ。
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