「絶妙な構成、宇崎竜童も好演」痛くない死に方 山の手ロックさんの映画レビュー(感想・評価)
絶妙な構成、宇崎竜童も好演
実在の医師の著書をベースに、日本における在宅医療と「死に方」の問題を真正面から描いた作品。
基となった2冊の著書で取り上げた在宅医療の「現実」と「理想像」を、一人の若い医師の成長物語として再構築した構成が絶妙。
前半の「現実」パートは、監督の盟友である下元史朗(!)の演技があまりにリアルで、観ているこちらも辛くなる。
一転して、後半のパートでは、同じく盟友の宇崎竜童のカッコ良さが際立ち、挿入される川柳も利いていて、魅きつけられる。
両親を相次いで見送った立場から観ると、いろいろと思い起こされたが、見終わった後は、清々しい気持ちになることができた。
残念なのは、週末の夜の回なのに、観客は自分一人だったこと。なかなか若い人は足が向かないかもしれないが、不入りで打ち切りになってしまうのは惜しい。
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