劇場公開日 2020年10月16日

  • 予告編を見る

「里見八犬伝!自らの出演作ネタを語る薬師丸ひろ子」みをつくし料理帖 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0里見八犬伝!自らの出演作ネタを語る薬師丸ひろ子

2020年10月31日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 白味噌の他に何が出るかと思っていたら“泣きみそ”だった。これも笑うところなのかと思ってみたが、これも上方の言葉なのでしょうか?なんせ2時間強の作品の中に伏線のオンパレード。このあともう一本観たら、かなり忘れてしまいました。

 角川春樹。監督としては最後の作品になるのでしょうけど、映画界に殴り込みをかけた角川商法が特に印象に残ってます。「見てから読むか、読んでから見るか」。そして様々な事件。しかし、日本映画界にとっても変革をもたらし、ある意味すごい人。忘れてならないのが角川三人娘なのですが、この作品にも薬師丸、渡辺典子が出演していてうれしい限り(原田知世の代わりに浅野温子が出演)。

 松本穂香も奈緒もあまり眼中に入らず、個人的には吉村麻由美にくぎ付けとなりました(年齢がばれそうです)。ごりょんさんも大変な過去があったのだから、もうちょっと描いてほしかったなぁ。藤井隆はちょっと浮いてましたけど、曲亭馬琴ネタがいかされていて良かった。まさかの薬師丸です。

 狐はコンコン、涙はコンコン。吉原での花魁道中ならぬ狐祭り(?)。幻想的でもあり、花魁の世界の神秘にも触れる。化け物稲荷を一人で大切にする澪。おいなりさんじゃなくて、おにぎりを作っていたのもギミックだったのか、ちょっと食べたくなったが、「それはわたしのお稲荷さん」などというギャグをも思い出してしまった。(ちょっと文が乱れてます)

 ドラマも原作も知らないで観たのですが、泣かせるところはしっかり泣かせて、うまくまとめてあったと思います。もっとも泣けるのが窓越しのコンコンでしたね。「旭日昇天」や「雲外蒼天」という四文字熟語もこの際覚えさせていただきます・・・忘れそうだけど。

kossy