「戦争や差別のないことを願う」ジョジョ・ラビット ワンコさんの映画レビュー(感想・評価)
戦争や差別のないことを願う
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寓話のようなストーリー仕立てでも戦争は悲劇だ。
無垢な子供の心も、その残酷さや、優しさの狭間で揺れ動く。
大切な味方である母親、
しかし、反戦の咎で絞首台に。
母親に匿われるユダヤ人エルサ、
人として何ら自分と異なるところなどない。
日々の交流のなかで、次第にジョジョの気持ちもエルサに惹かれ、
そして、エルサも、クレツェンドルフの機転を得て、ジョジョを助ける。
ドイツは負けた。
しかし、ジョジョは負けたわけではない。
ウサギを殺める必要はもうない。
ゲシュタポは捕らえられた。
家族や知人、友人の死は悲しい。
ジョジョとエルサに、どんな未来が待っているのかは分からない。
しかし、子供らしく、人間らしく生きていけることは間違いない。
差別などもうない。
エンディングで流れる、デビッド・ボウイの曲は、ヒーローのドイツ語バージョン「Helden」だ。
冒頭の歌詞は、
僕がキング、
そして、君はクィーン。
きっとジョジョは勝ったのだ。
戦争や差別などない世界であることを願う。
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