「音楽やダンスを楽しむ時代が続けば戦争も起こらない」ジョジョ・ラビット bionさんの映画レビュー(感想・評価)
音楽やダンスを楽しむ時代が続けば戦争も起こらない
エルサ役のトーマシン・マッケンジーがいいね。仕草や表情が自然なのに心の揺れがこっちに伝わってくる。あの年頃の少年は、頭の良さそうでほのかに色気のある年上の女性に憧れるんだよね。
この映画で一番惹かれたのは、天才子役のローマン・グリフィン・デイヴィスでもなく、スカーレット・ヨハンソンでもなく、サム・ロックウェル演じるキャプテンK。本当の勇気とは、銃弾を浴びながら突撃して敵を一人でも多く倒すことではなく、自分より弱い人間を命がけで守ること。キャプテンKの俠気には魂が震えた。この人、どっかで見たことあると思ったら。「スリー・ビルボード」のレイシスト保安官役。
10才ぐらいの時って警察とか、軍隊とか制服がカッコいい職業に憧れてしまうんだよね。その上、あの時代だからナチスに傾倒してしまうのもよくわかる。
ゲシュタポをはじめとするナチスはとんでもない組織ということは言うまでもないが、天文学的な賠償金をドイツに課して、ナチスを生む土壌を作った第一次世界大戦の戦勝国のエゴも忘れないようにしないといけないと思う。ナチスドイツをソ連への防波堤にしようとして、ナチスをほったらかしたのもイギリスとフランスだからね。
まさかああいうエンディングが待っているとは思わなかった。とてもいいんじゃない。ビートルズで始まり、デビット・ボーイで締めるなんて。音楽やダンスを楽しむ時代が続けば、戦争なんて起こらないから。
bionさん、コメントありがとうございます!
それにしても綺麗にまとめてある、素敵なレビューですね♪
キャプテンKかっこいいですわ~瞬時にあの判断、できるものじゃありません。