「初代ウルトラマンにQとシン・ゴジラを混ぜて、庵野秀明さんのセンスで細部を変えながら再構築したみたいな映画だった。」シン・ウルトラマン Push6700さんの映画レビュー(感想・評価)
初代ウルトラマンにQとシン・ゴジラを混ぜて、庵野秀明さんのセンスで細部を変えながら再構築したみたいな映画だった。
この映画は昔の作品を現代風にアレンジしたというより、初代ウルトラマンにQとシン・ゴジラを混ぜて、庵野秀明さんのセンスで細部を変えながら再構築したみたいな映画だった。
庵野さんは『アオイホノオ』とか見ていると若い頃からセンスの塊のような天才アニメーターで、常に何か書いていないとおさまらないような人だったみたいだから、ウルトラマンシリーズを見ながら、自分だったらああしたいこうしたいというのがあったんだろうと思った。
それをここぞとばかりに入れたんだろうと思うけど、入れすぎて展開が速くなり、ついていくのがやっとだった。
庵野さんの『エヴァンゲリオン』も同じような感じだったので、訳がわからなくなり、ついていけなくなって途中で脱落してしまった。
でもこの映画はオリジナルではないし、有名な初代ウルトラマンがベースで、そんなに長くない単発ものだったので、なんとかついていけた。
とはいえオリジナルの初代ウルトラマンは、見たことがあるけどあまり覚えていない。
覚えているのはジャミラ、ゴモラ、バルタン星人そしてゼットンくらいかな?
一番有名なのはバルタン星人だけど、個人的に覚えているのはゼットン。
なぜかというとウルトラマンが負けたから。
これはショックだった。
関係ないけどドカベンの明訓高校が弁慶高校に負けたくらいショックだった。
映画ではかなり違っていて微妙な感じになっていたけど、ウルトラマンがゼットンに負けたことを知っている人なら納得すると思う。
全体的な印象としては、面白かったけどところどころ眠くなる不思議な映画だった。
他の映画で例えると、サービス過剰で、ずっと最初から最後まで戦っているカンフー映画みたいだった。
最初は見事なカンフーの技とバトルに感動するんだけど、だんだん飽きてきて眠くなってくる。
だけどバトルそのものはかっこいいので、そんなにつまらなくもないというような感じだった。
時間がないのはわかるけれど、途中にバトルを盛り上げるための落ち着いた人間ドラマ的なものがあったら、もっとよかったのかもしれない。