「オタクがオタクへ送る映画」シン・ウルトラマン Y Uさんの映画レビュー(感想・評価)
オタクがオタクへ送る映画
同日2回鑑賞し、様々なレビューを見て思った感想です。
まず、この映画は「あの頃のウルトラマンが見れる!」っと思っている方は残念ながら満足出来ない作品だと思います。
つまり、歳を重ねるにつれ特撮から離れた人を引き戻す為の映画では無く。
年甲斐も無く、ウルトラマン含め特撮を愛して止まなかったオタク達に向けた映画なんじゃないかと感じました。
というのも、各種オマージュやカット割、台詞回し等が小ネタや公式設定等を頭に叩き込んでる位の有識者じゃないと追いきれないレベル。
それでいて、「こんな設定だけど、現実的じゃないだろwww」っと心の中で1度はツッコミを入れた事があるであろう、無茶苦茶な原作設定や各種演出の1つ1つに現実味を帯びる様に設定をリブートしているのは好印象でした。
その反面、あまり知識のない方からすれば話のテンポ感も含めて置いてけぼりを食らってるだろうなぁ〜っというのもヒシヒシと伝わりました。
テンポ感を良くした事は別に悪く感じない。
寧ろ、「え!?もう105分経ったの?」というくらいドラマシーンと特撮シーンの比率やテンポは素晴らしいと感じた一方で、そのテンポ感の中に詰め込まれる専門用語や設定。
予備知識がある人は、その早いテンポの中でも、持ち前の知識と紐付けながら理解し、面白さを持続しながら観る事が出来るでしょう。
対して知識のない人は設定を理解する前にあれよあれよと話が進んでいき、更に専門用語のオンパレード。
まるで好きなものを語って段々と早口になるオタクが如く展開。
正直オタク以外の人はウルトラマンが活躍するシーン以外は結構退屈だったろうなぁ…と思います。
何故、ここまでオタクを強調したレビューになったかと言えば、それだけ愛しているものを上手く表現してくれた事への感謝と心の底から満足出来る映画を作ってくれたリスペクトがあるからです。
個人的に言えばこの映画は100点です。
ただ、フラットな目線でこの映画を観れば
実は1回観れば満足レベルだと感じましたので
星3つに留まっています。
最後になりますが4DX版はオススメしません。