劇場公開日 2019年9月27日

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サラブレッドのレビュー・感想・評価

全19件を表示

3.5実力派が織り成す先の読めない心理劇。振り回され役、イェルチンの妙演も光る

2019年9月28日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

実力派の若手女優を親密に対峙させ、冒頭から屋敷内をカメラがさまよい、背後では和太鼓を思わせる劇伴が鳴り響く。はて一体、どんな物語が展開していこうというのか。一寸先も読めない。

クック演じる役柄に関して言えば、そもそも感情というものを持たない。それゆえ何をしでかすのか分からない恐怖がある。対するテイラー=ジョイは、感情的な性格ではあるけれど、その表情は時折、氷のように冷たく光り、予測不能性はクックを超えるほど。このように我々は、彼女たちが何を考えているのか、今どんな気持ちなのか、ほとんどわからないままこの心理劇に深く深く潜り込んでいくわけだが、そこから少しずつひだをめくるように現在地をあらわにしていく筆致が、なかなか魅力的だ。

そしてアントン・イェルチンが、出演時間は長くないにしろ、確実な印象を残す。彼の存在感によって本作はより人間的になり、観客の感情の入り込む余地をもたらしてくれた。

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牛津厚信

1.5ごめんなさい。よくわからない

2023年1月24日
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鑑賞方法:VOD

寝られる

予備知識0で鑑賞。なかなか物語は動かないし、ラストはアメリカの警察ってそんなアホなの? というオチ。かわいらしい女優さんを写真集的な目的で観る人以外、どう楽しんでよいのか果たして。他の方のレビュー巡礼に行きます!

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mojimizu

3.02人の選択にそれで良いのか…と

2022年11月18日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

淡々とした感じでストーリーが進みますが、常に緊張感があり楽しめました
アマンダとリリーの2人はその選択をする必要はあったのかと思いましたが、感情がないというアマンダは本当はリリーと友達でいたかったからそうしたのかも
リリーは母のためというのもあったのかもしれないけど、結局は自分のためであったと思えるし、心が破綻してるのはアマンダよりリリーの方かもしれません
元々そうだったのか、アマンダの影響なのか、継父が邪魔だったのか
元々そうだったように思えてしまいます

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小町

2.0禿げ散らかしたイェルチン

2022年5月9日
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鑑賞方法:VOD

萌える

義父を殺したい動機がイマイチ腑に落ちない、殺したい程に酷い男だとは思えず、何ら感情を持ち合わせていない究極な人助け、衝動的でもなければ計画的にも破綻している願望は唐突でありがら見事に達成。

ガキ共にナメられるうだつが上がらないチンピラ役のアントン・イェルチンの情けない姿が切なくなる、アニャ・テイラー=ジョイを見てるだけで飽きはこないが退屈感は否めなく、あの娘は『グッバイ、ケイティ』の女優サンだったのネ。

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万年 東一

2.5美少女には気をつけろ

2022年4月26日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

再会した幼なじみ、一人は金持ちのお嬢様(アニヤ・テイラー=ジョイ)だけど継父を憎んでいる。
一人は変わり者(オリビア・クック)で個性的すぎるかも。
二人は継父を殺すことにして、ちょっとアホな麻薬の売人(アントン・イェルチン)を利用することに。
美少女二人を眺める作品かな。

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いやよセブン

3.5おーまじかー

2022年2月13日
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ラスト、これでいいのかよ
と思いつつ、こうなるしかないか、とも思う

にしてもオレンジジュースのシーンは
痺れた、、、

きっと忘れられない映画に
なるかもしれない

ただ音響?音の入り方とか
若干くどくて、変な演出〜と思っちゃうところがある

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JYARI

4.0「ゴーストワールド」のオフビート感を再現

2021年11月27日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

高校を卒業する前後の社会に適合できない少女2人を描いた映画といえば、「ゴーストワールド」が思い浮かぶ。そこに登場したゾーラ・バーチ、スカーレット・ヨハンソンに、やはり不適合な成人男性スティーブ・ブシェミの3人組の、この社会の「どこか違う」感に訴えてくる笑いと悲哀は、深く印象に残っている。その印象をひと言で表現すれば、<オフビート>ということになるだろうか。

本作「サラブレッド」は恐らくその焼き直しだが、とてもよく出来た焼き直しとなっている。「ゴースト~」3人組は、ここではオリヴィア・クック、アニャ・テイラー=ジョイ、アントン・イェルチンに置き換えられ、三者三様の社会との不適合ぶりから生まれるオフビート感を味わわせてくれる。

表題「サラブレッド」は、馬のエリート転じて富裕層のドタバタ劇であることと、役に立たなくなった馬をさっさと屠殺することの二重の意味を持っている。
アマンダ(オリヴィア)は家の持ち馬を、骨折して気の毒だという理由で、非常に残忍な方法で屠殺して問題児扱いされ、本人も「自分には感情というものがない」と考えている。
リリー(アニャ)はいい学校に入学して優等生ぶってはいるものの、実際は富豪の継父のカネによる裏口入学で、ネットをパクったレポートを提出して退学になった問題児であり、継父からはことあるごとに叱責されている。

二人は幼馴染だが、再会したら話は自然にリリーの継父殺害計画に展開する。そこに登場するのがティム(イェルチン)。彼は成人女性に相手にされず高校生をレイプした前科があり、今はヤクの売人だが、大人相手の売人にはなれず高校生相手に小銭を稼いでいる絵に描いたような小者。「将来はこの界隈を仕切る売人になる」が口癖である。

社会的不適合の少女2人が、腰抜けの小者に殺人依頼をするわけで、その状況だけでも面白いのだが、このティムはいざという場面で、案の定、尻尾を撒いて遁走してしまう。
そのままではリリーは問題児を集めた学校に転学させられ、卒業後は継父の支援もなしに放り出されてしまう。そこで彼女は、深夜独りで継父を殺害し、睡眠薬入りのカクテルで意識不明にしたアマンダに罪を着せてしまう。これはとてつもなくシリアスな話なのだが、実はアマンダはそれを承知でカクテルを飲み干すのである。
リリー「あんた感情がないんでしょ? だったら幸福にもなれないし、生きる価値なんてないんじゃない?」
アマンダ「考えたことがなかったけど、価値ないわね。これ、飲んじゃうわ」
そして、継父殺害は成功、リリーによって血塗れにされたアマンダが犯人扱いされ、殺人犯として刑務所にぶち込まれるが、「ここにはいい人が多いし居心地も悪くない」という手紙をリリーに送ってくる。
腰抜けティムはこの一件に懲りて駐車場の係員となって働いているが、そこにリリーが高級車で乗り付ける。腰の据わった犯罪者リリーが腰の引けたティムを揶揄い、ニッコリ微笑んでメデタシメデタシで終わるのだった。

こうストーリーを書いていても、この映画の面白さは到底伝わらない。結局、本作の面白さは、状況や会話の唐突さ、意外さ、ズレまくったタイミング等々にあり、それらが「オフビート」感を醸し出しているのである。
ただ、「ゴーストワールド」が深い悩みを抱えた不適合少女を来世行きのバスに乗せて、最後に悲哀を残したのに対して、本作は継父殺しの少女が誰に憚るところなく大金を使いたい放題でニンマリしているところに視点の違いがあり、残す印象は本作の方がかなり軽い。それは映画の出来不出来というより、好き嫌いということになるだろうか。

以上の本筋とは別に、本作はいろいろなコスチュームを身に纏ったアニャの魅力を見せつけるという側面があって、彼女のファンにはとても楽しい映画になっている。監督、わかってるじゃないかw

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徒然草枕

2.5空っぽのような、煮えたぎるような。

2021年3月16日
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鑑賞方法:VOD

「私には感情が無い」と嘯くアマンダと、キレイに整った外面の底に闇が渦巻くリリー。
主人公2人の対比から、物語は思いがけない方向へ…。

大きく捉えればイニシエーションものなんだろうし、
揺れ動く心情とか人間関係を描いたスリラー作品でもあるのかな。

リリー役のアニヤ・テイラー=ジョイが本当に美しくって、
時に人間的というか、しっかり血の流れる生き物に感じられたり
かと思えば人工的な、陶磁器とかある種の工芸品のように感じられたり。

アントン・イェルチンの遺作ということで見始めたけど、
今後もチェックしていきたい女優を見つけられたことが一番の収穫だったかも。

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mar

4.0アニャ・テイラー=ジョイ♪

2021年2月19日
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怖い

興奮

難しい

アニャ・テイラー=ジョイ目当てで観ました、十分堪能できます(笑) 気に入っている女優さんがいると観てるだけで癒されますね、出番が多いとなおさらです(^-^) まだ観てなかった作品があると嬉しいですよね、「まだまだ彼女を観ていられる」という気分になれるので(笑) 劇中の『アヴェ・マリア』が流れるとこよかったなあ~♪

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映画は生き甲斐

3.0独特な世界観

2021年1月23日
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人の価値って何だろう。そんなことを考えた。
感情を表現する方法って人それぞれ。何が正しいかなんてその人にしか分からない。

主演の2人の演技は迫力があった。

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河又 隆志

1.0この物語を深読みして意味を持たせることはいくらでもできると思う。 ...

2021年1月11日
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鑑賞方法:VOD

この物語を深読みして意味を持たせることはいくらでもできると思う。
けどそうしたいと思うほど興味が湧かなかった。
全体的に淡々としててたいした説明も無く感情の動きも無く見てる側が想像するしかなくて、うーん、めんどくさい。

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あかね*.+゚

5.0深く読めるスリラー

2020年7月11日
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サラブレッドとは血統です。
一般庶民の感慨として、世の中には、通らなければならない労苦をさらりとかわして、富や名声を得ている──と思える人がいます。
もちろん、じっさいには、そんなことは解りません。ひとかたならぬ努力を隠しているかもしれませんし、また、たとえすいすい生きてきたのだとしても、そんなことを無関係な他人が批判したり、羨むのは不適切なことです。

映画には、そのジレンマが描かれています。
アマンダ(オリヴィア・クック)は、賢いのですが、世渡りがうまくありません。簡単にいえば、何をやってもうまくいかない──と諦観しているタイプの女性です。経済的にも恵まれていません。
反対にリリー(アニャ・テイラー=ジョイ)は、要領がよく、リッチでもあります。

ふたりともきれいな女性ですが、その立場が外見にあらわれている──ようにも思えます。わたしたちは有名人に対して、その外観だけで「なんとなく~してそう」と身勝手な感想をもってしまうことがありますが、映画はそのイメージをうまく利用しています。

リリーはセレブ感のはなはだしい女性です。色白で、育ちの良さと同時に、そこはかとない悪意がある──ようにも見えてしまいます。
対してアマンダは、庶民的です。
基本的に愛嬌のある女優ですが、ここでは寡黙でとっつきにくい印象をもち、リリーにくらべると肌つやもすぐれず、恒常的な不満足を抱えている労働階級の外観をつくっています。

ふたりの印象は、それぞれの過去作からも地続きです。
ウィッチやスプリットやマローボーンのテイラージョイも、選ばれた感の高い、救われる役どころです。
また、監督は、ベイツモーテルでどこへでも酸素タンクをひいていくエマや、ぼくとアールと彼女のさよならの露命のレイチェルを見て、クックをキャスティングしたはずです。クックはなんとなく、気の毒なのです。

サラブレッドはその相対性を、スリラー映画として描いた映画です。
ただし、道徳へおとさないのが、この映画の優れた点だと思います。主犯のリリーは邪魔な継父をなきものにして、のうのうと人生の階梯をのぼっていますが、アマンダは、前科者になってしまうのです。
加えて、その構図=不公平が観衆にとって、たいして不満にならないところが、この映画のさらに優れた点だと思います。
リリーには良心の呵責がなく、アマンダもその境遇を受け容れています。投げやりなクックがとてもうまいので、テイラージョイの邪気が気になりません。

その顛末に、じわりとタイトル「サラブレッド」が浮かび上がってきます。
スリラーの形態を持ちながら、哲学的主題へ昇華している──個人的には、そう感じます。
まったく違う話ですがシャブロルのいとこ同志のようでもありました。

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津次郎

2.0感情がないってことは、幸せも感じないってことね

2019年10月18日
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鑑賞方法:映画館

「スプリット」以来に観たアニヤ・テイラージョイが美少女過ぎて、ストーリーが頭に入ってこず。

・・・いえ、正直に言えば、あまり淡々とした進行なので前半の肝心だったのだろうという場面で寝てました。そのせいで、犯行の動機がいまいち飲み込めず、なんでこの子達は物騒なことを考えてるんだ?のまま終了。
結局、利用した奴された奴、て話?でも、たぶん知ってたところで共感わきにくいことしか言ってなかったけど。

※このサイトのアニヤの画像、もうちょっと可愛いのあるでしょ?

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栗太郎

3.5一気飲み

2019年10月3日
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鑑賞方法:映画館

殺らなきゃダメだ。…ダメなのか??

冒頭からバチバチにキメてくるカメラワークに音に演者の表情、全ての演出が洗練されビシッと嵌っていて、1シーン1カットの全てに魅入られる。
非常に格好良い映画だった。

「無感情で優秀な模倣者」だと自称するアマンダと、静かに煮えたぎる負の感情を抱くリリー。
二人の対比、リズミカルな会話の積み重ね、徐々に本気度を増す親殺しの計画、不穏な空気の濃淡に常にゾワゾワさせられる。
異様なほどの緊張感に独特のテンポのギャップが面白い。

威圧的で抑圧的な継父のストレス、そして母親の空気の薄さよ。
しかし娘の気持ちを知ってか知らずか、「彼好みになりたい」と日焼けマシンに入る救いの無さよ。
でもきっと、殺さなきゃならんほどのものではない。きっと、客観的に見ると。
ただきっと、殺すより他に救われる道などなかった。きっと、主観的に見ると。

そもそも二人と二人の間にある価値観と目的に重きが置かれ、それ以外の人やモノゴトはかなりぞんざいに扱われている気がした。
それぞれの家族、周りの人、ターゲットである継父でさえ居ても居なくてもいいくらいの存在感。
観客の価値観や意見なんかもクソ喰らえと言わんばかりの挑発的な姿勢すら感じる。

唯一入るアクセントのティムがとても良い味だった。
だらしなくてチャラついたどうしようもない悪さで身を固めているけど、おそらく一番マトモな人。
どっちに転ぶのかわからない不安定さで、一時はどうなることかとハラハラした。

決定的なシーンの見せ方がまた秀逸。
ローリングマシン(?)のグオングオンという音が耳に刷り込まれて離れない。
状況的にあのラストは無理がある気もするけど、自ら選んだことだもんね。

歪な形の友情。…友情なのか?友情ってなんだ?
無感情ってどんな感じ?無感情なりに友達の意識はやっぱりあるんだろうけど。
むしろ無感情側の方が友達を想って言動を放つことも多かった気がする。

やたらと多い会話、手紙はもはや何を言ってるんだか惑わされる。
時折置いてけぼりにもなるけど、本筋は至ってシンプル。肉付けと味付けが上手い。
ショックシーンやスリルはもう少し欲しかったなーとは思いつつ、じわじわ身体に染み渡る衝撃の感覚はとても好き。
移入してガンガンに乗るタイプではなく、傍観でニヤニヤしながら見つめるタイプだった。

アマンダと対峙すると、全て見透かされるような気がして非常に不愉快な気分になる。リリーの大きな目が揺れる様子もどこか恐ろしい。
オリビア・クックとアニヤ・テイラー・ジョイ、二人の美しい人の共演が目に楽しかった。
どちらかというとアニヤの方が無機質な印象の顔付きをしているだけに、二人の役柄の違いがさらに面白く感じる。
そして、イェルチンみたいな人だなーと思ったらイェルチンだった。良い俳優だな。

ローテンションで淡々とした空気。
劇場内は静かな寝息のスヤスヤハーモニーで満ち満ちていて、その状況に笑いそうになった。
私も完全に寝不足状態だったけど、手を抓りまくって何とか落ちずに済んだ。

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KinA

4.0ローイングエルゴメーター

2019年10月3日
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二階から聞こえて来るローイングエルゴメーターの音は、水中で色々な音が混じって聴こえてくる、くぐもった感じと同じだ。

アマンダも、リリーも、母親も、継父も、この音と一緒で一体何を考えてるのか、ハッキリしたことは分からない。

リリーが課題をコピペでやり過ごそうとしたように、もともと向上心もビジョンも何もないのだ。

唯一行動パターンが読めそうなのはティムだけだが、底辺で生きてて大言壮語を吐く…そう、ありそうなキャラクター設定で、実は最も人間らしくさえある。
しかし、アマンダもリリーも逆にティムの行動をコントロール出来ず、どこか皮肉だ。

そして、くぐもった感じの音と同じで、映画のストーリーにも予想を寄せ付けない気持ち悪さ残る。
エンディングもそうだ。

人間性のカケラが云々というより、単に行き当たりばったりで、プロコンも何もない。
アマンダがプロローグで、リリーにプロコンが重要だと言っていたが、この二人にこそプロコンがないのだ。

ただ、ふと見回すと、これほどではないにしても、こんな人間は結構いるように思う。
行き当たりばったりで、感情表現に抑揚もなく、自分本位で周囲に対し節度も何もない、ちょっと近寄るのはよしとこうと思うようなやつ。

リリーの衝動を知っても受け入れようとするアマンダ。
プロコンなんて受け売りに過ぎなかったのか。

睡眠薬でイビキをかいて熟睡するソファのアマンダの腕を巻き付け、膝枕で横になって寄り添おうとするリリー。
これに何の意味があるのか。
罪を贖う気持ちが少しでもあるのか。

アマンダの近況を尋ねられ、喜怒哀楽のない、感情をあらわにすることのない表情で、淡々と手紙の内容を説明するリリー。

リリーの語り口調や能面のようや表情を前にして、怯えたような顔をするティムが印象的だ。

そして、何かくぐもった心の声が僕達の中で、いや、僕達の世界の中で行き場を失い、外に出ようとしてるのではないかと、ゾッとする作品だった。

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ワンコ

3.0サスペンスドラマとなりましょうか。

2019年10月1日
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寝られる

細かい説明無く進むストーリー、
ヒューマン、ファミリー要素なども浅く、総評としてライトな映画になってしまった印象。

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褐色の猪

4.5演技上手

2019年9月29日
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鑑賞方法:映画館

140本目。
音楽の感じからして歪んだ感じなのかなと。
展開がどう進むかが?だったけど、なるほどね。
面白かった以上に、2人の芝居が上手く見入ってる。
でもあれがスイッチなのかと思ってしまう。

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ひで

1.5ナイス無表情

2019年9月28日
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寝られる

萌える

久々に再会した無感情の幼馴染みアマンダに導かれて、疎ましい継父を殺そうという考えに至っていくリリーの話。

現在の自分の状況を偽るリリーと、自身は無感情だけど人の感情を鋭く読み取るアマンダ。

無感情だったり無表情だったり、淡々とした感じの演技は良いけれど、物語そのものも淡々と展開していき盛り上がらない。
計画を立てて実現に向けて右往左往する様子をみせて行くけれど、実行の描写はないしね。

ドス黒いものとかブラックな笑いとか、何かしら振り切ったものが欲しかったかな。

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Bacchus

4.5サスペンス

2019年8月24日
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鑑賞方法:映画館

渋谷シネクイントにて公開前上映で鑑賞。サスペンス好きの私にはとてもうれしい映画だった。わかりやすいストーリーなので、見始めてすぐに映画の世界に引き込まれたし、グロくないし、何より、リリー役の若い女優さんが可愛くて、美形好きの私には見ていて気分が良かった。内容深いサスペンスではないけれど、二人の女優さんの演技がとても自然で上手だったのが高評価ポイント。マイナスな点は、ラスト5分が私にはちょっと理解出来ないというか、私の思うように終わってくれなかったことです。

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よっしーな