「ボーイズラブ(その前、その後・・・」his 琥珀糖さんの映画レビュー(感想・評価)
ボーイズラブ(その前、その後・・・
2020年。
「愛がなんだ」「アイネクライネナハトムジーク」などで、恋愛映画の名手・今泉力哉監督最新作。
ボーイズラブのその後を描いて鮮烈でした。
大学生の時、迅(宮沢氷魚)は、知り合った渚(藤原季節)と同棲していました。
渚から一方的に別れを告げられた迅は、岐阜県白川町に引っ越して、ひっそりゲイを隠して生きていました。
そして8年ぶりの渚との再会。
渚は6歳の自分の娘の空(外村紗玖良)を連れて迅を頼って来たのでした。
戸惑いつつも、迅と渚と空の生活は始まります。
しかし渚は妻とは離婚調停中で、空の親権を争う身だったのです。
この映画はボーイズラブを差別したり偏見にまみれたりしていないのです。
迅の同僚も村のお年寄りも、みんな3人に優しいのです。
そこは心地いい・・・だれも好奇心はあるけれど、否定はしません。
「だれが、だれを好きになったって良いさ、」
ニュアンスは男同士だって愛は同じさ・・・と理解してくれます。
後半は法廷劇です。
裁判を通して空の親権を妻(松本若菜)と渚が争うのです。
妻の立場も辛いですよね。
夫が自分のゲイを隠して結婚して子供までいるのに、やっぱり俺ゲイだから、無理・・・なんて言われたら、
最後まで責任もってよ・・・って言いたいです、私なら・・
でも裁判は迅と渚にとって、自分と向き合い真のアイデンティティを見つめる良い機会になったようです。
迅を演じる宮沢氷魚さんの清潔感溢れる演技が良かったです。
渚を演じる生身の偽らない藤原季節さんも、空ちゃんを通して大人になる演技が迫りました。
そしてなんと言っても空の外村紗玖良ちゃんの演技に参りました。
迅と渚と空の10年後、20年後が、絶対に見たい・・そう思いました。
過去鑑賞
こんばんは♪共感していただきましてありがとうございました😊
こういう系敬遠しがちですが、良くて2,3回観ています。私は、男性の恋愛というより人間としての愛情の在り方を観たな、と思いました。主役二人が良かったからだろうな、と思います。ただ、奥さん、暴れても許す❣️究極お腹貸してあげただけのような、辛いなぁ❣️男二人の人としての生き方を学べます。『ブロークバックマウンテン』も。
すっげえ、いい映画でしたね。
俺、LGBTにしろ、ダイバーシティにしろ、すごく多くのことを映画に教えられてんなぁ、とよく思います。
そして、やっぱり今泉監督の温かさは、俺にとってピカイチです!!