「難しいテーマ うまくまとまりました」his marimariパパさんの映画レビュー(感想・評価)
難しいテーマ うまくまとまりました
若干ハッピーエンド方向のエンディングで少し安心しました。それぞれこれからが大変だとは思いますが。
難しいテーマをうまく展開させている今泉力哉監督の力量を感じます。この前観た『愛がなんだ』でも感じましたが、映画やドラマは普通主人公たちに共感あるいは理解できないと面白く観れないと勝手に思っていましたが、最近はそうじゃないってつくづく思います。
『愛がなんだ』ではダメダメな主人公にもどかしく思いながらもなるほどなって感じたりしましたし、この『his』では偏見は持ってないつもりでもなかなか本当に理解できていないであろう深いテーマに少し、一歩くらい近づけたような気がしました。
宮沢氷魚さん、藤原季節さんとも難しい役柄を素晴らしく演じられてましたよね。宮沢さんは『騙し絵の牙』で役者さんとして初めて触れたのですがとってもいい雰囲気を持った俳優さんですね。藤原さんは今回が初めての出会いでしたが、幾度も書いて「またか!」って言われそうですが最近の若手俳優さんたちはこれからの活躍が楽しみな方々がたくさんいますね。
空ちゃん、可愛いかったですね〜
「パパ、ちゃんと謝ればママもきっと許してくれるよ」にはもうダメです。涙腺崩壊です。
最近夫婦とも30年来の親友である2人の別離に触れる機会があり身につまされるものがありましたが、難しいですよね。『妻のトリセツ』『娘のトリセツ』を再度熟読したいと思います。
松本穂香さん、裁判で相手側弁護士(堀部圭亮さん)に詰め寄られたときauのCMみたく「ヤリ過ぎです」って怒って欲しかったですね。
でもアンパンマン(戸田恵子さん)はやっぱり正義の味方で安心しました。
それにしても緒方役の鈴木慶一さん、いい味出してましたよね?!
ムーンライダースのボーカルですよね。『ママと遊ぼうピンポンパン』『今のキミはピカピカに光って』を作曲したミュージシャンがとても重要でいい役どころでした。白川(岐阜県)にずっと住んでいる長老感バッチリでした。
まとめに入りますが、色々な偏見や差別がなくなる世の中になることを切に願うばかりです。(いいこと言った?!)
俺は、この映画他で、「LGBTQは生まれつきであり、普通の人が特殊な状態になるのではない」ということを、心底から教えてもらいました。今でも「LGBTQは普通の人が特殊な状態になったものだ」と誤解している人たちに、こうした映画をどんどん観てほしいなあ、と思います。