「なぜ、divorce storyではないのか。」マリッジ・ストーリー YKさんの映画レビュー(感想・評価)
なぜ、divorce storyではないのか。
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夫婦が離婚にいたるまでの過程を描いているのに、なぜタイトルに離婚(divorce)ではなく、結婚(marriage)を掲げるのか。その意味をずっと考えながらみていました。
その答えがわかったわけではないですが、個人的解釈としては、離婚までのプロセスの中で、二人も、観ている私たちも、改めて「結婚」について考えさせられる、そういう意味での「マリッジストーリー」なのかなあ、と。
結婚よりも離婚の方がエネルギーがいる、とは聞くけれど、それをリアルに実感させる。
冒頭、二人がお互いのいいところを列挙するところからはじまるから、なんだかんだ二人は元サヤに戻るのでは?という気もしていたけど、そううまくはいかなくて。そこに、弁護士がからんだり、仕事での対立、子どもの問題、ニューヨークとロスの対立…などかからんできてより複雑に。
日常の些細なできごと、ちょっとしたやりとりも、法廷でお互いを落とすためのエピソードになってしまうのがつらい。
あんなにお互いのいいところを知っている二人が、お互いの仕事を尊敬しあっている二人が、お互いを傷つけ合い、今までの夫婦生活を全否定する姿が切なかったです。
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