「【"考えるな、行動しろ!"今や希少となった戦闘機映画、36年の時を超えて再降誕。物凄い戦闘機ドッグファイトシーンに圧倒された作品。この映画は恩讐を越えた男同士の繋がりを描いた作品でもある。】」トップガン マーヴェリック NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【"考えるな、行動しろ!"今や希少となった戦闘機映画、36年の時を超えて再降誕。物凄い戦闘機ドッグファイトシーンに圧倒された作品。この映画は恩讐を越えた男同士の繋がりを描いた作品でもある。】
- ストーリー展開も、戦闘機ドッグファイトシーンも前作を超えて来た、驚嘆した作品。-
■現代の戦争では、ドローンを多用した無人戦闘機が、多様になり、第二次世界大戦時の様な戦闘機同士の一騎打ちなどは、遥に減少しているようである。
- この辺りの、ドローンを使用した戦争を描いた秀作映画としては、「アイ・イン・ザ・スカイ」がある。-
更に言えば、ウクライナの軍事顧問的な役割を担う米国のAIの活用によるロシアに対する戦闘方法など、アナログな戦闘方法は、今作でも描かれているように、時代の趨勢には合わなくなっているのかもしれない・・。
◆感想
・ピート・”マーヴェリック”ミッチェル海軍大佐(トム・クルーズ)は、冒頭から上記のような風潮に抗うかの如く、超音速機を無人飛行機へのシフトを考えるケイン少将(エド・ハリス)の前で、マッハ10を記録するシーン。
ー 彼は、物凄いGの中、マッハ10を越えても加速を続ける。悲鳴を上げる機体。見ている側も思わず拳を握りしめる程の緊張感。作品の方向性を示唆する見事なイントロダクションである。
そして、その後に展開されるであろう、今作の戦闘機アクションに期待は高まる。-
・”マーヴェリック”は上官の意向を無視した行動により、懐かしきトップガンたちの教官になる。
ー そこには、若き自分の様な自身に満ち溢れた若者達がいるのだが、只一人、彼に敵意を剥き出しにしてくる男が居た。
練習中の事故により、父グースを亡くしたルースター(マイルズ・テラー)である。
そして、彼が親友グースの息子だと知った”マーヴェリック”は彼の志願書を密かに、捨てていたのだ・・。
【この物語は、”マーヴェリック”とルースターの、恩讐を越えた男同士の映画と言っても過言ではないと思う。】
それにしても、マイルズ・テラーは久しぶりに映画館で観たが、更に良い俳優になったなあ・・。-
・訓練でも”F/A-18”を巧みに操作し、トップガンたちを次々に”撃墜”していく”マーヴェリック”。
ー 背面飛行や、急速にスピードを落とし、相手の後方に現れ撃墜していく、”マーヴェリック”のドッグファイトは実に見応えがある。
CGを多用せず、Gのために撮影中に、吐いてしまう俳優多数だったそうである。
(と資料に記載してある。)
急降下、急旋回、急上昇の数々の戦闘機シーンも、ド迫力である。-
■その他、印象的なシーン
・病に侵されながらも、アイスマン(ヴァル・キルマー)が、一人”マーヴェリック”を気遣い、久方ぶりに会い、抱擁しあうシーン。
・ペニー・ベンジャミン(ジェニファー・コネリーが演じた事も嬉しい。)と”マーヴェリック”の、大人の恋愛関係の描き方も作品にアクセントを与えている。笑いを誘うシーンも・・。
・そして、”ある国”が秘密裏に造った軍事施設を破壊するという、重要なミッションが下され・・。
ー ”ミグ”と言う言葉が出ただけで、何処の辺りの国かは、分かるよね・・。
それにしても、狭い雪積もる谷あいを”F/A-18”を巧みに操作し、軍事施設に近づいていくトップガンたちの姿は実にスリリングである。
”マーヴェリック”は全体の長になり、彼らを率いる。レーダー網に掛からない超低空飛行で・・。
山肌を舐めるように上昇し、尾根を越え下降するシーンは、凄い。
更に爆撃した後に急上昇する時のGは10G(体重の10倍の圧が身体に掛かる・・。)である。失神する事を、必死にこらえるトップガンたち。
観ている方も、同様に体中に力が入る。疲れる・・、が実に面白い。
今作は、体感型映画でもあるのである。-
<撃墜された”マーヴェリック”を自らの危険を顧みず、助けに行った男は誰であったか・・。
更にその男も窮地に立たされた際に、サブになった自信家ハングマンが現れ・・。
一匹狼であった筈の”マーヴェリック”を尊敬し、若きトップガン達が結束していく姿は沁みたなあ。
いやー、久々に戦闘機映画の魅力を満喫した作品である。
再び記すが、この映画は”マーヴェリック”と彼の相棒であり、事故で亡くなった父グースの息子ルースターとの、恩讐を越えた男達の絆を描いたのだ、と思った作品でもある。>
■追記とお詫び
phantom-riderさんから、当方のレビューにて戦闘機名の誤謬をご指摘いただいた。
訂正させていただきます。phantom-riderさん、ありがとうございました。
冒頭のオープニングに艦載機型のF−35Cが登場していたのに気付きました。ただ、複座型がないため俳優は後席で演技できなかったとは思う(いくら民間人でライセンスを持っているT・クルーズとは言え血税がかかって軍用機の操縦桿を握るのは国防総省から絶対NGになったと思う。突然有事になったら民間人であるクルーズはどうするのか?と言う問題)。
ここでステルスではないF/A-18をレーダーに探知されない様に神風と言うか神業の技量で達成したと言う物語かな
Nobu様、おはようございます😃
トップガンは、昨日観てきました。前作から、何年経っても色褪せない、空を翔ぶ勇姿、仲間との結び付きが描かれていました。歳を重ねたトム・クルーズに潜在能力を感じました。
〉病に侵されながらも、アイスマン(ヴァル・キルマー)が、一人”マーヴェリック”を気遣い、久方ぶりに会い、抱擁しあうシーン。
そうそう、このシーングッときました!
1.2両方のコメント、ありがとうございます!
なんとも贅沢なことをしてしまいました笑 本格的なドッグファイト映画に方向転換したのは、素晴らしかったですね。NOBUさん仰っているように「マーヴェリックとルースターの男の絆」を描いた作品としても最高に良かった。思わず、男泣きしてしまいました…。
チラッと映ったメグ・ライアンに、トムとは違った、どちらかというと懐かしさよりも哀愁を感じてしまったのですが、メグさんからすればきっと余計なお世話🤣
テレビドラマのERでグリーン先生を演じていたアンソニー・エドワースさんのことも思い出しました。