「リアルワニワニパニック。“しょーもない方”のB級映画かと思いきや、結構楽しめました。」クロール 凶暴領域 野球十兵衛、さんの映画レビュー(感想・評価)
リアルワニワニパニック。“しょーもない方”のB級映画かと思いきや、結構楽しめました。
またかー。なんでなんやろ…米国映画の夫婦離婚率ほぼ100%問題。平和で睦まじい家庭ってあかんのん?
アメリカ人って、幸せな家庭に恨みやコンプレックスでもあるのん?
んでね、この映画って、お父さんが愛娘を助けるために奮闘する物語…じゃなかったのね。むしろ逆。
そこがちょっと新鮮に思えたかな。
父親から「お前は何だ!?」と問われて「最強捕食者…(自信なさげ)」って答えるように教育されてきたって、将来は推して知るべしなんですよね。
そもそもが、このお父さんがいけないの。
巨大ハリケーンが襲来してるってのに、のこのこと昔に住んでいた家に行っちゃうなんて。
あまつさえ、余計な地下室かくれんぼなんてするものだから、さあ大変!
そんなことさえしなきゃ、怖い目に遭わずに済んだのに。そんなことしたら、この映画自体が消えて無くなっちゃうんですが。
お父さん、娘を助けるどころか、初出で既にお荷物状態。
えーっとね、動物が人を襲う系の映画を観ていて、いつも???ってなること多いんですよね。
あいつら、そんな人間を敵視してるんか?って。何が何でも美味しくいただいたるねん!と、思ってるんかって。
この映画もそう。観終えてからワニについて、ちょこっと調べてみたの。
したらね、どーやらワニさんて、人間にそれほど興味も執着もなさそうなの。
威嚇や危害を加えないかぎり、スルーしてくださるらしいの。
襲われた時の対処法なんてのも書かれていましたけれど。←やっぱり怖いやん!
でも、それほど過剰にビビるような相手じゃなさそうなの。←どっちやねん。
用心に越したことはなさそうだけれどね。
よか、この映画でもっと怖かったのって“汚水”だよ!
あんな、異臭放つきっちゃない水の中に浸かりっぱなしって、マジ勘弁だよ!最悪だよ!
しかも、あちらこちらに傷を作っていたじゃないですか。感染症の方がこわいよ!ガク((( ;゚Д゚)))ブル
ワニさんとの事故で不幸にも命落とされた方々の死因のほとんどは“溺死”だそうです。
感染症と言えばですね、調べてみたところで、興味深いことが書かれていました。
ワニさんは、感染症にはならないんだって。なので、もし噛みつかれても、感染症には罹患しないんだって。
血液細胞のタンパク質やらアミノ酸が病原菌を死滅させるやら、どーちゃらこーちゃららしいです。
ついでに語るとね、原題は、そのまんま『Crawl』なんですね。
あの“泳ぎ方”のクロール?ってちょっと気になって調べにいきました。したらね
(地面を)這う、進む・のろのろ進む、ゆっくり過ぎる・鳥肌が立つ、総毛立つetc…
なんてのがあったんですね。これ、どれもがタイトルの訳に相応しいと思って。いわゆるダブルミーニング的な?
私、結構細かなことが気になって、映画をきっかけにあれやこれやを調べる癖があるので、こーゆー無駄な知識仕入れることって多いです。
この監督さんの代表作や作風がどうとかこうとか、あの俳優さんのご出演作がどうとか、映画評論に関わることよりも。
そーゆー無駄な豆知識的な?
映画が好きなくせに、どーりで映画に疎い訳だよ!
軌道修正。
そこはかとないB級臭を漂わせながらも、先日劇場で観たばかりの『MEG ザ・モンスター2』よりも動物パニック系作品の王道を歩んでる作品だったかな。
肝心の“主役”のモンスターの恐怖が丁寧に描かれていたの。ちゃんと怖いの。
でも、あんだけ噛まれまくっているのに、無事でいられるって、ちょっとご都合主義っぽかったけれど。
腕の一本くらい、噛み千切られていてもおかしくないのにね。
なので、そんなモンスターをやっつけるシーンはカタルシス満載だったの。「最弱をナメルるな!最強!」みたいな台詞もあったじゃないですか。ちょっと“ブルっと”来たの。
噛んできたワニの口の中で銃をぶっ放すシーンなんて、かなりスッキリしたです。
終ってみれば、観たことを後悔しなかった1時間半でした。