「リアリティのなさ」クロール 凶暴領域 ももんが78さんの映画レビュー(感想・評価)
リアリティのなさ
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正直なところあまり楽しめませんでした。
大きな音にびっくりさせられるだけでした。
親子の絆、スランプに陥った特待生の葛藤、いろいろあったのですが、
本編87分と短い中で描き切るのは難しく薄っぺらく感じました。
一番ダメだと思ったのがリアリティのなさです。
主人公は何度かワニに噛まれて怪我を負います。
一番最初はワニに咥えられて数メートル引きずられます。
がっちり噛まれているところ必死に振りほどき難を逃れます。
傷はかなり深く、これだけでもう満足に動けるはずはなく、
失血で長くは持たなさそうな感じなのですが最後まで機敏に動きます。
全力クロールです。水中で血は止まらず、痛みも半端ないはずなのに。
別のシーンではデスロールを受けますがぴんぴんしています。
これは登場人物が少ないのが問題のように思います。
(死んじゃったら話が終わってしまうので、怪我しても動かさざるを得ない。)
また、ワニが音に敏感な事を知りじっとしているシーンがあります。
血まみれの主人公の隣をワニがすーっとすり抜けていくのには強烈な違和感を感じました。
ただ別の意味ではリアルでよくできていると思いました。
舞台となったフロリダは民家の近くにワニが出没する事がままあるそうです。
登場するワニもそれなりの大きさで、大人が頑張れば退治できなくはなさそうです。
ワニが身近にいる所に住んでいる人なら、現実的な恐怖を感じたのかもしれません。
中途半端にありえそうな設定だから余計にリアリティのなさが強調されてしまっています。
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