ブラック校則のレビュー・感想・評価
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かっこいい青春でも美しき革命でもない
まず、演出が私の好みだった。最高の緩急と音楽の使い方。 それらを用いて描かれるのは、「何者でもない彼らの青春の軌跡」って感じ。 かっこいい青春でも、美しい革命でもない。 そんな美談はそうそうなくて。でも彼らは立ち上がった。 創楽と中弥だけじゃない。他の描かれた彼らも、描かれなかった彼らでさえ、それぞれ立ち上がったんだろうなーというのが、わかる。 「青春」とは言ったけど、大人にだってみてほしい。かっこよくも美しくもない荒削りな青春の軌跡を。 立ち上がれた人にも、立ち上がりたくても何もできなかった人にも、そもそも立ち上がるほどの情熱を抱いたことがない人にも、観てほしいなーと思う。 だってまじで全然かっこよくも美しくもないんだよあいつら。立ち上がったり座ったりするし、立ち上がっても誰もこっちを見てくれないし。でも立ち上がったやつらがいて。ひとりとかふたりとかじゃなくて、名前のない誰かがきっとたくさん、立ち上がってみたり座っちゃったりしてる。それだけなんだけど。そんなのみんなそうなんだけど。 描かれなかった「約500名」の声も感性も散りばめられていたのが本当によかった。だからこそ「何者でもない彼らの青春の軌跡」なんだよ。創楽も中弥も希央も、本当は何者でもない。それでも立ち上がってみることはできる。 彼らのこの先が、少し変わっていればいい、そう思った。
パズルのピースの1つであり作品の軸
脚本、監督に釣られ鑑賞。 ドラマは映画終了後に数話見たが、なるほど面白い。ドラマはキャラクターの肉付けで映画が軸ということらしい。ドラマで明かされるピースが映画の内容と何度も繋がって気持ちが良い。 ただし、その気持ちよさはドラマを見たからこそ得られたものであり、映画だけ見た状態だと脚本・構成の緻密さと面白さに気づかないだろう。(配信もある?)ドラマがゴールデンであれば、映画に足を運ぶ人も増えたかもしれない、残念だ。 役者は皆良い配役だったと思う。特に主演の佐藤はジャニーズであることを感じさせないオーラの薄さで主人公?と疑問に思う位だったが、陰の存在としての終盤の爆発が物語の説得力を高めていた。素晴らしい。
大人にこそ見てほしい映画
ジャニーズ主演、若手の女優の起用で学園もののため、キラキラ感が強く、どうせつまらないだろうと思われがちだが、この映画は非常に泥臭い映画だ。 日本に住んでいる上でどことなく感じる閉鎖感やさまざまな決まりに雁字搦めになるなかで、 必死にもがき、争う青年たちの物語。 何かを変えたいと思う時の気持ちに「大義」なんてものは関係なくて、単純な理由だとしても、動き出す、行動することの大切さを伝えてくれる作品である。 この世でブラック〇〇とされているのは、 校則だけではない。 でも皆戦おうとしている人たちに対して 白い目を向ける。 熱情を失い、社会に同化して生きることも 一つの方法ではあるが、 何かうちに秘めた物を飼い慣らせず、 苦しい思いをしている人にとって、 この映画はきっと救いになると思った。
何回観ても感動する!
私は完成披露試写会で1回観たものなのですが、もう一度観たくなって観に行きました! やっぱりクライマックスのそれぞれの生徒の青春を駆ける姿と、ラップがとにかくエモい… 主演の佐藤勝利さんも本当にどこにでも居そうな高校生をやりきっていて、実際にいたなぁと学生時代を思い出しました。 髙橋海人さんも演技が自然すぎて、普通の日常会話を撮ってるだけなんじゃないかと錯覚してしまうほどでした。 他の主演者も役にあっていて、違和感なく鑑賞出来ました! 何回観ても感動する映画です! ジャニーズの映画と思って敬遠してる方がいたら本当にもったいない!!
色んな人と観に行きたい映画
主演の佐藤勝利さんとモトーラ世理奈ちゃんが気になり、見に行きました。 舞台こそ学校ですが、それぞれのキャラクターの演技が合っていて魅力的であり、大人でも素直に応援でき、感情移入できます。 後半のストーリーの展開も一瞬驚きましたが、それまで各キャラクターについて描かれてきたことが重なり、気持ちよくエンディングに向かっていきます。 伏線も回収され、スッキリとした気持ちで見終えることができます。 見てよかったなぁという気持ちに間違いなくなる作品だと思います。 暗転してからのエンディングテーマも良かったです。
様々なものに通じるものがあるのではないかと考えさせられた。 理不尽...
様々なものに通じるものがあるのではないかと考えさせられた。 理不尽なことは学校や校則に限らず存在しているし、作中に出てくる外国人達のラップの中にも外国人だからという理由で虐げられている理不尽さがあったように思う。 また、若手役者陣の演技も良かった。 佐藤勝利(小野田創楽)自身は端正な顔立ちではあるが、それを消すような陰キャさ、ヘタレっぷり。葛藤するシーンがいくつかあるが、ヘタレ故に踏みとどまってしまう演技がとても良かった。 髙橋海人(月岡中弥)の演技経験が浅いらしいが、そうは感じない。自然な会話、些細なシーンでの表情、演技が素晴らしい。個人的に月岡家での会話は好きなシーンの一つだ。 モトーラ世理奈(町田希央)の独特な雰囲気がまた良い。一見ミステリアスだが実は繊細な女の子という希央が良く表現されていたと思う。 他にも堀田真由(三池ことね)、田中樹(松本ミチロウ)の嫌味な役には心底腹が立ったし、箭内夢菜(上坂樹羅凛)の走りきった後の表情の清々しさ、葵揚(七浦啓太)の憎みきれないコミカルさ、水沢林太郎(漆戸丈士)の狭間で揺れる役どころ、達磨(東詩音)のラップには特に心を打たれた。 あと、星田英利(手代木)が怖くて、学生時代に怒られたことを思い出した。そういえばこんな先生いたなと学生時代が懐かしくもなる。 映画のストーリー自体が面白く、楽しめたが役者陣の演技も見どころの一つ。 公開が終わってしまう前に、もう何回か見に行こうかと思う。
アイドル映画ではない
ブラック校則はアイドル映画ではなく、とてもメッセージ性の高い映画です。 私には小学生の息子がいますが、これからいろいろ考え、たくさん悩んで成長していくんだな。。と佐藤勝利さんが演じた創楽に重ねて切なくなったり頑張って!と応援したり。達磨さんのラップにも心をうたれました。 この映画の良さが、もっとたくさんの方に伝われば良いのに。
想像を越えた作品
タイトルの「ブラック校則」というのに興味があったが、主演がジャニーズと聞いて正直どうかなと思っていた。しかし、見た目の良い子達が段取りよく解決するという私の先入観をきれいさっぱり裏切ってくれた主演の佐藤勝利さん。あんなに綺麗な顔をしているのに、映画の中では目立たなく地味で言いたい事も言えない生徒感が溢れていた。何も出来ない自分にもどかしさと不甲斐なさを感じる表情の微妙な演技は素晴らしかった。先入観を消し去ってくれてありがとうと言いたい。見た目に囚われる事なく、中身を知ろうと接してみる事の大切さを教えてくれた、私の想像を越えた作品でした。
絶対ドラマも観たほうがいい
映画だけを観てもストーリーはわかりますが、これは絶対にドラマも観たほうがいいです。映画だけでは納得できなかった部分が腑に落ちるし(簡単に言うと伏線回収?)、それぞれのキャラクターへの思い入れが断然変わります。不良集団はもちろん、暴力教師にすら愛嬌を感じ始めてしまいますから...! そういう意味で映画だけで満点にはできないのですが、でも全てをひっくるめた「ブラック校則」という作品はとても面白いと思います。映画を観て更にドラマが楽しみになったし、映画公開後の第四話を観たらもう一度映画が観たくなってしまいました! 途中で長い..と感じる部分もなくはないですが、それも主人公のモヤモヤし続けてる気持ち、物事が思うように進んでいかない鬱々とした気持ちをより一層強めているのかなと。それを経てからの主人公の爆発には、とても爽快感があります。(長いけど)シンプルな告白もぐっときました。。爆発させられない思いを抱え続けている、そして爆発後も地味な存在でい続けるんだろうな思わせる主人公の演技がとても素晴らしかったです。
安っぽい。
まずツッコミどころが多すぎる。 ・見飽きた生徒間ヒエラルキーの描き方。(既視感すごい) ・頑固やった先生がなぜか急に折れる。悪役生徒が知らぬ間に味方になっている。 ・主人公の切り札が、動画拡散して社会的に貶めるぞって…ださくね?笑 実際声を上げれたとしても、その正当性と関係なく主張を聞き入れてもらうことって難しいと思う。とくに発言者が地味な人間ならなおさら。 うまくいきすぎて、現実はもっと厳しいだろって思っちゃう。 話題になってないくせにこの高評価はなぜだ。盲目なファン?さくら?私が5年も前に高校を卒業しちゃったから刺さらないのか? 唯一、ジャニーズが演じる主人公2人に普通感がでてて意外と良かったかな。
幅広い世代に観てほしい
学校が舞台だけど、大人も充分楽しめるし色々と考えさせられるストーリーです。 主人公の気弱で目立たない男の子が大切なもののために理不尽な校則を変えようと立ち上がるストーリー。それがなかなか上手くいかず、つっこみどころが色々あるけど共感できるし応援したくなる。 今、多様性の時代だからこそ大人にもぜひ観てほしい。きっと共感できるはず。 笑えるシーンあり、じーんとくるシーンもあり。 「ジャニーズ」という先入観なしで観て損はないと思います。
時間が空いたので観てみたら
ジャニーズといえば、いかにも騒がしくくだらないラブコメ映画の予告を上映前にやっていて全く観る気も起こらないどころか、これから映画を観ようとしているのに見たくもないものを見せられて不快極まりない。と思う事が多かったが、これはちょっと違うジャンルのようだったので、観てみた。最初は失敗したかと思ったが、子ども向け社会派作品として、若い子に人気のあるジャニーズを使い興味を持たせるという意味では良いのではないかと思った。ネットで検索すれば、考えもせず直ぐに答えが出てくる時代。頭を使う事をしないのはゆとり世代だけではないだろう。疑問があれば自分で考え、場合によっては自ら変えていくという事を若い世代に伝える素晴らしい作品かと思った。しかし、自由が全てのようなくだりは行きすぎではないか。特に子どもには。自由が悪いとは言わない。自由には責任が伴う事が付け足されなければいけないのではないだろうか。そして、最後のシーンも何をしても良いという間違ったメッセージにならないか。その2点が気になり★4.5から下げた。 佐藤さんと高橋さんのモノレールのシーン、高橋さん・戸塚さん・池谷さんとのシーンはアドリブなのかわからないが、思わず笑ってしまうほど良かった。高橋さんと戸塚さんは自然な演技が素晴らしかったので、ファンによる人気投票ではなく、ちゃんとした審査員に演技力を評価される賞で新人賞を狙えるのではないだろうか。思わぬ形でこれからが期待できる俳優に出会えた気がした。
諦めないなあ
個人的には、主人公が自分のできなさ加減や踏み出せなさ加減にうめきながらも、目標を最後まで諦めなかったところが一番良かったし、それが私にとってのこの映画の魅力だと思っている。佐藤勝利はもう高校生ではないが、陰キャ高校生のリアルを体現していた。こういう男子生徒は絶対にいる。そのリアルの中で、大抵のひとが自分の現実を痛感して諦めていくだろうところを、この主人公は地味に諦めない。これはすごいことだと思う。 良いところだけの登場人物はいなかった。そして、悪いだけの登場人物も多分、いなかった。それぞれがそれぞれの高校生活を生きている。そしてみんな結構、優しかったし強かった。なんか希望があるな、という気持ちになった。見て良かったです。
現代社会を反映した青春映画
深夜ドラマを観ていたので映画の内容が気になり観に行くことに。あらすじだけを読むと「ジャニーズ俳優がよくやる恋愛物の学園ドラマ」に見えるかもしれない。しかし、その予想はまんまと裏切られる。 この作品には主人公の創楽(ソラ)を始め、親友の中弥や創楽の片想いの相手である希央(マオ)など、個性豊かなキャラクターが多数登場する。その全ての人物に当てはまるのが「葛藤を抱えている」という点だ。現代を生きる人間なら誰しもがもつような悩みを抱えた「時代の代表者」たち。 前半は登場人物の多さと説明パートの長さに、少々物足りなさを感じるかもしれない。しかし、後半、彼らがそれぞれの葛藤を乗り越えようと奔走する様は、スピード感があり思わず作品の世界にのめり込んで観てしまう。 観終わった後には、爽快感と自分への問いかけが残る。とにかく偏見なしでどの世代にも観て欲しい作品になっている。
ストーリーが素晴らしい!
あまりによくて、此元脚本家の大ファンになった。舞台こそ高校だが、散りばめられた内容は放火・外国人差別・過労死…緻密で軽快な会話劇の裏にある何百何千ものストーリー。そして「わかる人にはわかる」数々のオマージュ。荒削りな俳優陣から発される、押しつけでない眩しい光。 特にモトーラ世理奈さんが素晴らしい。子どもと大人の狭間にある儚さを繊細な表情で見事に表現している。主演の佐藤勝利さんは内から滲み出るる不甲斐なさに不自然さがない。必死に訴える姿は全くかっこよくなくて、その姿がかっこよいと思える不思議な感情であった。 3メディア展開であることや、目玉の俳優が出演していないということ、学園物というだけで敬遠されているとしたらあまりにも勿体ない。 映画が主軸のこの作品。終盤のパズルのピースが一気に合わさる爽快な展開と、それでも劇的に何かを変えられるわけではないというリアルさ。善と悪を決めつけず多様性を尊重する令和に相応しい映画。
ドラマで伏線回収
映画だけでも楽しめるが、説明不足な部分も多々あり。ドラマと連動したプロジェクトらしいのでドラマを観ると一層楽しめる。それぞれキャラが立っているが佐藤勝利演じる創楽の面白さが映画ではあまり描かれていない。ドラマはTverやHuluで観ることができるので是非併せて観てもらいたい。
余白のある映画
河野プロデューサーの作品が好きなので鑑賞しました。 ジャニーズ作品だから…と観るのを躊躇している方がいるとしたら一度取っ払い足を運んで頂きたい。 まずは、主演の佐藤勝利くん。 顔の綺麗さ変わらないが、冴えない高校生を演じ切っている。動きも喋りも良い意味でジャニーズでは無い。隠キャが打ち壊す瞬間は見ていてとても気持ちが良い。 モトーラ世理奈さんも唯一無二のオーラが漂っていて素敵だ。 高橋海人くんも月岡中弥という役を自然に面白おかしく演じている。 個人的には、月岡の兄のキャラが最高に好きだ。 高校生にも原動力となる映画だと思うが、これは寧ろ青春を過ぎ去った大人の方が響くかも知れない。 とにかく観て感じて欲しい。 ドラマとHuluを合わせて観ると見方が変わって更に面白い。 とにかく見応えのある映画だ。
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