劇場公開日 2019年11月1日

「タイトルなし」ブラック校則 ちびねこさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0タイトルなし

2019年12月16日
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鑑賞方法:映画館

ジャニーズのタレントが俳優として出演している映画はどうしても、推しを褒めるレビューで溢れがちだけれど、この作品は良くも悪くも内容に触れたレビューが多いことからも、作品の質が高いのだと思った。

最近の映画は、ジェットコースターのように展開が早く、内容の多いものが多い印象。そんな中、この作品の山場は間違いなく最後の非常ベルを鳴らした所からな訳で、それまでは主人公が悶々としているだけで、つまらないと感じた人も少なからずいるだろう。日常の中でアニメや漫画のように毎日なにか事件は起きない。時々イベントがあるからそれに向けて踏ん張ることができるし、思い出に残る。

今回脚本を担当された此元和津也さんは、日常の小さな一コマを切り取るのがとても上手な方だと思った。2016年に映画化されたセトウツミもごく普通の男子高校生の日常が描かれていた。
特に大きな事件が起きるわけではないけれど、みんなそれなりに自分の人生を楽しんでいる訳で。

映画はエンターテインメントで消費されていくものかもしれないけれど、あくまでもフィクションでそれでも現実味のある、こういう作品を私はもっと見て見たい。

欅坂46のサイレントマジョリティーが若者の中で流行ったように、誰も声に出せないだけで不満を持っている人は少なからずいるのだ。その中で勇気を振り絞って声をあげるからヒーローになる。憧れ、強く共感する。心に響く。

教師側の正義が何か分からなかった。ただの悪者にしか見えない。大人もただ子供虐めたくて理不尽なことを言っている訳では無いはず。今年成人したばかりの私には校長先生や 生活指導の先生が何をしたいのか分からなかった。周りの評判のため?自分が幼いから理解できなかったのかな?

ちびねこ