マスターズ・オブ・ホラーのレビュー・感想・評価
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2019年ベスト・ホラー・ムービー!⭐️⭐️⭐️⭐️✨
全5話からなるホラー映画界の"巨匠"?たちによるオムニバス作品。
どれもトラウマになりそうな、何とも後味の"良い"(笑)作品ばかり。
原題は"Nightmare Cinema"…映画館の映写技師は、ミッキー・ローク。
日本の映画サイトは評価が低く、どのサイトも2点台という信じられない点数…。
ちなみに、ロッテントマトは76%/46%、IMDbは5.5。
好みが分かれそうな作品という感じですね。
『30デイズ・ナイト』を監督したデヴィッド・スレイドも、第4話「出口はこちら」(This Way to Egress)を撮っていますね。
後味のすっきりしないホラーをお好みな方は、どうぞ!笑
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ハリウッド版「世にも奇妙な物語」
割と名だたる監督が集まったオムニバス・ホラーだが、「V/H/S」シリーズの様なエログロ映像のオンパレードではなく、きちんとした筋道を立てた様なオムニバス映画だった。
「世にも奇妙な物語」もこれくらいやってくれればもっと見る気になるのだが・・・
本作で「タモリ」役を務めるのは、何とミッキー・ローク。きちんとナビゲータ役+αを演じてくれている。短い尺の中の出来事のため、映像的にチープさが出ていたり、物語が軽いのは仕方のない事だが、物語によってはかなりカオスだ。特にエロ神父無双の話は凄かった。どの作品も「短い尺の中でやれることをやってやろう」精神が強く出ており、最初のスラッシャームービー的な作品のジャンル変更は面白く、どれも独特な世界観を堪能出来る。残念だったのは、それ以上でもそれ以下でもないというところだろうか。監督の名を聞いて期待しすぎてしまったという部分もあるだろうが、いずれにせよ宣伝文句に引っかかったのである。この同じ過ちを繰り返して映画を観ている事を改めて痛感した。
後半に行く程つまらない!!
邦題は以前あったシリーズとは全然関係ありません。初めは各話投げっ放しジャーマンなのが残念だなあと思って観ていましたが、後半に行くにつれてつまらなかったです。前半の蜘蛛や整形は、まあまあ印象に残りました。
ミッキーローク
存在感抜群で世にも奇妙な物語のタモリポジだが、あまり効果的にはなってないなー
とはいえ、映画館に迷い込んだ人間がその自らの未来?なストーリーをみる演出は面白い。
第1話「THE THING IN THE WOODS」
よくあるスプラッターものぽいコテコテな感じ、途中の警察があっさりやられる部分までよくあるよくある、途中からえ!っと意外な展開、なるほど短編なのによくまとめられて面白かった。星3.5
第2話「MIRARI」
顔に傷のある女が、イケメン彼氏に勧められて病院で整形をするが、何故か様子がおかしいって話
なんとなくホステル的な女を拐って〜って展開なのかと思ったがガチの彼氏がおかしいやつだった笑
それを除けば別によいのでは笑 星3
第3話「MASHIT」
エクソシスト物ぽいがめちゃくちゃ軽い、飛び散る身体、これはつまらなかったです。
子供をバッサバッサとする為に作られたようなテーマ。
グロいのはいいが中身がない、監督は才能枯渇したか!?
星1.5
第4話「THIS WAY TO EGRESS」
これはなかなかの設定、最初は子供がおかしいので病院で見せていると思わせ、実はママが精神病?と思わせて荒廃していく病院や、徐々に病院や周りの人間も妙な姿、モノクロの景色や先生たちから少しだけ情報を与えられるがそれ以外は明らかにならない為とても興味もって見られた。
なのに劇場に戻ってからの展開は残念
星3
第5話「DEAD」
ピアノが得意な少年が殺人に巻き込まれて、家族を失い、自分も死にかけたが死人が見えてしまう話
ピアノが得意ってのはあまり物語には関係がないが笑
執拗な犯人が素敵、最後は霊が助けるみたいなのはなくてよかったです。
オチも良かった!あれじゃあ長生きはできないよね
星3
トータル4ですね
もう少し、ミッキーロークを活かしてもらえたらよかったけどなあ
濃厚ホラーオムニバス
5編のオムニバス。
ホラー映画の主人公となる人たちがレトロな劇場でそれぞれ自分の恐怖の物語を観せられる、のを、私が劇場で観る。
『The Thing in the Woods』
『森の中の物体X』
王道殺人鬼モノのスラッシャー映画の3分の2くらい進んだ辺りのクライマックスからいきなりスタート。
また個性的なビジュアルの溶接男のまさかの中身、からのジャンルスイッチがお見事だった。
情報の少ないままそれぞれの人間関係やその背景を探りつつ、強制的にスリルを感じていたところで一旦遡ること数時間、なるほどタイトル回収。
お口からinは勘弁。
致し方ない哀しき選択に期待を裏切らないラスト。いい表情してた。
人体破壊の描写や体内から燃え上がる炎の熱さを感じる見せ方がとても楽しかった。
めげずに包丁持ってGO!とばかりに、刺されるの分かってるのに繰り返す手探りにキュン、磔にキュン。私情ダダ漏れ。
主人公のスタイルが最高だった。
『Mirari』
心理的負担の大きいサイコスリラー。
美の基準は人それぞれ。たぶんそういう性癖だったのかな。
僕は気にしないって、むしろそれがあるから選んだのでは?納得の恋人チョイスだと思う。
強すぎるほどのコンプレックスさえ無ければ、なんて思ったところで無理な話、後の祭り。
大改造の成れの果てに戦慄。
そもそも一段階目で何かおかしかったし。
病院の院内など明るいトーンの映像が綺麗で、改造後のビジュアルとのギャップが良かった。
オムニバスのストーリーテラー的な立ち位置のミッキー・ロークをこの話の直後に出すのは皮肉としか思えない。
『Mashit』
悪魔祓い×スプラッタアクション。わりとカオス。
神父様とシスターの情欲が生んだ悲劇。
聖なる学び舎での禁忌はなかなかドキドキするのでもっと描写して欲しかった。
罪の無い子供を使ってめちゃくちゃ襲ってくる狡猾なやつ。
身体から身体へ転々とする悪魔への正しい対応のは何なのか…うるせえ!殺せ殺せ殺せ!神父無双!
女子供容赦なくスッパンスッパンなぎ倒す、およそ神父様とは思えないその所業。
ジャカジャーンデンデケデンデケという軽めの音楽も相まって笑ってしまった。どうしてそうなった!?と言いたくなる。
最後の姿がかっこいい。
王道など絶対に行ってやるものかという気合いを感じる。エンドロールで監督の名前を観て納得。私は好き。
『This Way To Egress』
洗脳的なモノクロの悪夢。
5編の中で一番ワケが分からなくて、でも一番ゾワゾワする嫌な物語だった。大好き。
狂ってしまった人間が迷い込む世界。
おびただしい汚れの色は赤か茶色か、モノクロだとどちらにも取れ、より汚い印象になって生理的な嫌悪感が半端じゃない。
理不尽な扱いへの怒りと気持ち悪さで頭がいっぱいになって、心身共にグサグサやられる。
主人公が選ぶ出口に気が沈む。あの時衝動に従っていたらどうなっていたんだろう。
結局何だったのか色々気になるけど、このくらいの尺でちょうどいい。
2時間この感じで続かれたらこっちの頭がおかしくなるわ。
鑑賞日の夜、夢に汚いトイレが出てきた。
『Dead』
俺を見るな!
唐突で理由無き襲来のスリル。
序盤はシチュエーション的に現実味があって、こんな不意打ち絶対受けたくないものだと心から思った。
無残な結果、生死を彷徨ったことで身についてしまった、視える能力。
この状態で病院にいるのキツいな…。
ママの甘い言葉に身を委ねたくなるけど、ケイシーの存在が命綱に。力強い言葉をありがとう。
執念の襲来に追いかけっこと隠れんぼが本当にドキドキして堪らなかった。
死んでも終わりとは限らない。
逃げても結局はホラーの主人公であることからは逃げられない。
5編とも普通の映画の流れに収まらず、一癖も二癖も付けてくれるので見応えがあって面白かった。
クライマックスからのクライマックスにどんでん返し、多重になったストーリー要素など非常に濃厚。
鑑賞後は疲労困憊。とても楽しかった。
ナイトメアシネマ
夜の映画館に入った人達が本人が主人公の恐怖映画をみるという体のホラーで、作品間に絡みはない5話のオムニバス。
TVドラマのマスターズ・オブ・ホラーは観たことないので関連があるのかは不明。
寄生、サイコ、悪魔、憑依、霊とそれぞれ作風も展開も様々ながら、映画館で映画をみるという入口は判るものの出口は…最後にちょっとその描写もあるけれど、これもハッキリしないし。映画をみるという体を除けばまあまあという感じだけど。
基本みんなシリアスな話だけど、個人的にはスプラッターに笑いも孕んだ一話目の「森の中の物体X」が1番好み。
一話目☆3.0
二話目☆2.0
三話目☆0,5
四話目☆2.0
五話目☆1.5
いつもはオムニバスでも各話ずつレビュー書くけど、タイトル憶えキレなかったんでやっつけ総合レビューということで。
配給会社も参考に?
まず、個人的な意見として聞き流してほしいのだが、それなら書くな! と言われそうだが..........。この作品を指して、ある人は、ホラー・アンソロジー映画と表される方もおられるけれども、その内容は、過去に上映された恐怖映画やSci-Fi映画、そして小説やテレビ番組といった媒体のオマージュともインスパイヤーともとれるようなシナリオが散見する。もちろん、これだけ多くのホラー映画があるので似てくるのは致しかたないと思われる方は大勢いるのは、わかっていても重箱をつつきたくなってしまう。狭い考えの持ち主としては.....!
5人の監督による5つのオムニバス物語。そこに共通するのが映画館“RIALTO”(劇場街:イタリア語由来か?)。出演者が、そこにアリ地獄の中に入ってしまう虫のように、または食虫植物の罠に一旦入ってしまうと二度と生きて出てはこれなくなる感覚におちいる。ただし、自分自身が主演の映画を観た後からではなければならない。このような感じの映画は、1994年公開の「Twilight Zone: Rod Serling's Lost Classics」でその時のホスト役は、ロッド・サーリング(1975年没・夭折)ではなくて、以前「トワイライトゾーン」に出演経験のあるジェームズ・アール・ジョーンズが務めていた。話によるとガレージでサーリングの原稿が発見され、サーリングの未亡人キャロル・サーリングの協力のもと制作されたと聞く。そのテレビ用映画の第1話"人生の予告編"と題された映画の内容が、酷似している。ある日、市に頼まれたモニュメントを制作し、忙しい毎日を送っていたメリッサ・サンダースが息抜きのため映画館に立ち寄って、通称:Screwballコメディ映画「His Girl Friday(1940)」を観ていると途中から、その映画ではなく、今さっき自分に起こった事が、スクリーンに上映されるという怪奇なことが起こるが、ほかのお客さんは、その事に気が付いていないようなのであるが.........???
5つの話でもう一人共通して出てくる人物がいる。
Who are you?
I am a Projectionist.
映写技師として自己紹介をしているが、その実はこの人物の正体は、この映画に出てくる古文書の中にも記されていて、例えば、アニメ「デビルマン(1972)」や映画「ヘルボーイ(2004)」などが、この者がモチーフになっていると個人的には思っているのだが、ゲームにも登場する“Abaddon the destroyer”。魔物を操る魔物、すべての破壊神、そして、その行いは人に対しては“簡単な”死さえも与えない。
第1話“The Thing in the Woods”監督・アレハンドロ・ブルゲス。この作品は、観ている途中からこうなってほしいと思っていたのが、その通りになったので個人的にはカタルシス満載の映画になっている。Sci-Fi番組「The Outer Limits(1963)」の第14話"The Zanti Misfits"や日本のシャンソン歌手の第一人者である高英雄さんが主演をした日本の異色怪奇映画「吸血鬼ゴケミドロ(1968)」とシチュエーションが似ている。
第2話“This Way to Egress”監督・デビッド・スレイド。この作品は、女性の美に対しての扱いが、はっきりといって時代に逆行をしているように見える。
Patient's fiance, Dand Resnick,
requests further procedures be done
"right away"
第4話“Mirare”監督・ジョー・ダンテ。この人の名前を知らなくても彼の作品の題名を聞けばどんな映画作りをされているかがわかる人といえる。シナリオは、2人の男の子を連れた30代の若い母親が、病院の待合室で待っていると............なにかが変!!! 彼女曰く、昨日から何故か彼女の周りの全てのものが、"悪く"なっていく..........??? 悪くってて!? 映画とあまり関係がないが、この中で精神科医の役のアダム・ゴドリーも変なら受付嬢のブロウイン・モリスも変で、彼女の顔が段々と.........? 彼女、普段はモデルもしている長身で美形な方なんだろうけれども...,,,,,,このシナリオが少しシュールなところもあり、ホラーとしては精神的に観る者を追い詰めているのではないかという恣意的なものも感じることができる。異色なホラーといってもよいかもしれない。
第5話“Dead”監督・ミック・ギャリス。スティーヴン・キング原作作品のテレビ映画監督と知られていて、映画よりもテレビ映画が抱える視聴制限を重んじる?その反動かもしれないが“Dead”という名に恥じない、ギミックをふんだんに使った、血の池地獄、内臓ドッバーッ、死体ゴロゴロ、とゴア表現をこれでもかと見せつけている。シナリオは、ピアノの発表会の後、両親と帰ろうとしていたところを強盗に襲われあえなく、両親は射殺され返らぬ人となり、ライリー少年自身も重傷を負うこととなる。そして看護師から“あなた17分間心臓が止まっていたのよ。”なんて聞かされてしまってからは、不思議なことが起こり始める。
第3話“Mashit”(マシートと聞こえた。マシトと普通呼ばれる。)監督・北村龍平。あらかじめ断っておきます。この映画を見たとき誰が監督をしていたのかを知らないので、特にこの第3話を北村龍平監督が製作していたのを知らなかったので辛辣な意見を載せるにあたって、言い訳です。彼のファンの方々激怒しないように.......と書いたら逆なでか?
ほかの作品は、ホラーらしいという言い方があっているとは思わないにしろ、この第3話があることによって、映画全体の質、映像感覚、面白さを一気にまた全てをバカバカしいものにしてしまっている。この題名の“Mashit”という言葉を使うことによって仕方がないといえば仕方がないのだが.........! 教会の寄宿舎で生活している中で、一人の男の子が教会の屋根から飛び降りるところから始まる。そして少女を中心に残虐な行為が行われ、“貞子さん”そっくりに死んだ男の子も登場したりする。なぜ、個人的に不評なのかというとあからさまに切り落とされた手や足や頭を放り投げていると思えるシーンから安っぽさ満願?だし、現場では遊び半分で映画作りがされていると邪推してしまうところや教会の凄惨な場面で、知ってか知らないか分らないが、傘の大きな電灯が映像に移りこんで邪魔になり、イライラさせられてしまう。それを仮にわざとしているとしたら悪質だし、彼の映画には美的という言葉はないらしい。しかも何故“Mashit”を選んだのか? こんな幼児虐待をモロに思い出させるような題材にしたのか? この“Mashit”ユダヤの伝承の悪魔の中でも、特に子供をいたぶって喜ぶ悪魔として知られていて、先に出ている“Aboddon”と同じ破壊者でも低俗な悪魔を意味していると個人的に解釈している。
この映画のホスト的存在の“Projectionist”いわゆる映写技師を演じているのが、ある人がこの人を揶揄して言っていたのが、“今度、どこいじったの?”と言われた怪優(失礼しました。)ミッキー・ロークさんの登場です。ほとんど映画館の中なのでははっきりと風貌までは..........!? へッへッ、見ることはできていますよ。また失礼しました。それとアンダーグラウンド映画のデニス・ホッパーであり、怪優、エズラ・バジントンさんもいつもの通りの演技をされています。
アメリカ、ヒューストンの日刊紙、Houston Chronicle「全体的に言えることは、映画“マスターズ・オブ・ホラー”は、まともにゾッとさせるというよりは、胸糞が悪くなる映画であるけれども製作者の映画に対する明確な愛着や心のこもった扱いが、この映画を"見る価値あり"としている。」アメリカ、シカゴの大衆向け新聞紙、Chicago Sun-Times「 全体としてのは、“マスターズ・オブ・ホラー”は、私が今年見た映画の中で最も流血があり、暴力的で、最も恐ろしいもので、そして最も変わった映画である。そして私はそれが大体において良い意味だと思っている。」
この映画に対して一貫して言えることは、jump-scares(ホラー映画などで、突然の大きな音と映像の変化で観る人を驚かせる手法)を多用してしまう安直なつくりはなされていないのが、個人的には、真摯なつくり方をしていると納得して、サクッと観ることのできるホラー映画といえる。
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